2002年04月19日
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県庁の横を山手に上がると、やがて左側に見覚えのある石垣が現れた。車窓からは有名な瑠璃光寺の五重塔が見える。いつ見てもこの塔は美しい。すぐ近くに駐車場がある。Sちゃんはここでも、「駐車場が無料だなんて信じられない。やっぱり山口の人はのんびりしているんだねえ・・・」と変なことに感動していた。もっと驚いたことには五重塔を観るのも無料だった。

tetywestの住んでいる近くにも、善通寺や本山寺に五重塔がある。それらを見たときとこの瑠璃光寺の五重塔を見たときとはどうして感動の度合いが違うのだろうと考えた。五重塔の形や高さは似たり寄ったりなのだが、決定的に違うのはロケーションだ。この塔は周りを木々に囲まれている。その木々の向こうは間近に山が迫っている。おまけに塔の手前には植え込みを配した池があり、その水面には逆さになった五重塔が映っているのだ。このように観る者の位置を意識した庭の造り方は、いかにも中国庭園の影響が濃いと感じる。そういえば、瑠璃光寺の近くには雪舟庭もあるし、大内文化は中国との貿易で栄えたのだから、この推測もまんざらではなさそうだ。

五重の塔と桜の花との組み合わせは一段と趣がある。ゆっくり塔の周りを散策しながら、いろんなポジションから写真を撮った。五重の塔の傍には司馬遼太郎の石碑があった。

(長州は、いい塔をもっている)
と、惚れぼれするおもいであった。
長州人の優しさというものは、
山口に八街九陌をつくった大内弘世や、
ザビエルを保護した義隆などの大内文化を
知らねばわからないような気もする。



なるほど駐車場や拝観料が無料なのも大内文化だったんだと勝手に解釈するtetywestだった。

この時期の写真を撮ろうと、五重塔の周りにはカメラを構えた写真家が大勢いた。今日は空が青いので塔の美しさもひときわ映えるのだろう。

この寺の宗派は曹洞宗のようだ。曹洞宗は道玄の開祖。寧波へ旅行したとき、時間がなくて道元が修行した天童寺へ行けなかったのが今さらながら悔やまれる。薬師如来像の前には滑車にかかった大きな数珠がある。数珠を引いて滑車のてっぺんから玉を落とすとパチンと大きな音がする。N村君が、この音を8回鳴らすといいことがあるのだと教えてくれたので全員パチン、パチンと鳴らしていた。

前庭には石に掘られたお釈迦様の足跡があった。この足跡は、ピカソのようにかなり抽象的で、かかとや指の指紋はなんとなくわかるのだが、その間には魚や、剣や花のような模様がいっぱい描かれている。看板の説明を読んでもよくわからなかった。Sちゃんは剣の模様を蛸だと思ったそうだ。それに、足跡の上にはお賽銭が山になっている。Sちゃんが「いったい何のためのお賽銭なの?」と言うので、「お釈迦様のお慈悲で、困った人は持って帰ってどうかお使いくださいという意味じゃないの」とtetywest。もちろん咄嗟に考えたデタラメだ。「でも、それにしては小銭が多いわねえ・・・」とSちゃん。よく見ると最高額は50円玉、それも1枚だけだった。春休みなのに境内は閑散としている。tetywestにとっては、この「人が少ない」というのも山口の魅力の一つなのだ。






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最終更新日  2002年04月19日 23時48分58秒
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