2002年07月11日
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テーマ: 京都。(6429)
カテゴリ: カテゴリ未分類
確かに、保津川下りはスリルがある。急流の上に川幅がとても狭いので、少し舵を間違えると岩にぶつかる危険がある。tetywestたちの乗った船も一度は川底の岩にぶつかって、ドンという音と軽いショックがあった。しかし、急流と言えるのは7~8ヶ所で、それ以外は櫓を漕がなけらば進まないのだ。300年間実際に水運に使われていたのだから当然のことなのだが、なるべく危険な個所は少なくする努力が積み重ねられたことだろう。スリルを味わおうと思うのならジュラシックパークライドの方が断然お薦めだ。

しかし、急流では船の方向を維持するために相当の技術を要求されるのも確かだろう。急流の途中にある大きな岩には、表面が凹んでいるところがある。そこでは、必ずそのポイントに竿をあてがわなければ船の方向を維持出来ないのだ。船頭さんは今までに幾万回もの竿が同じ所に当たって岩が凹んだと説明していたが、tetywestはそのまま鵜呑みにできなかった。きっと、昔の船頭さんが、経験からこのポイントだと決めた場所をわざわざ石ノミで凹ませたのではないだろうか。

船頭さんは途中で何回も役割を交替する。櫓を漕ぐときは体中から汗が吹き出ている。割のいいアルバイトかと思ったら結構重労働なのだ。

流れの緩やかなところではゆっくりと周りの風景を楽しむのも保津川下りの楽しみだ。先ほど見逃したすっぽんも、今度は岩の上で甲羅干しをしているのを発見した。見上げれば山の緑がすがすがしい季節だ。しかし、年中緑を見慣れているtetywestにとっては、岩の間に生えた山つつじが咲き残った真っ赤な花をつけているほうが綺麗だと感じる。紅葉の頃の景色が一番感動するのかも知れない。

夏目漱石が書いたように、確かに保津川は曲がりくねっている。「曲り渕」では眼前に大きな岩肌が切り立っていて、船は今までとはほとんど逆に進む方向を変える。右岸の上を亀岡駅へ向かうトロッコ列車が走り過ぎて行く。時々前方のはるか高いところに鉄橋が見えてくる。山陰本線の鉄橋だ。船頭さんが「鉄道の線路は真っ直ぐに走っていて川が曲がりくねっているのだ」と説明してくれるのだが、川の流れの中に身を置いているとそれを実感するのは無理だ。同じように川を横切っている鉄橋が何度も現れては頭上を通り過ぎていくという認識しか持てない。頭の中では山陰本線の線路はぐにゃぐにゃに曲がっているような錯覚に陥ってしまう。

川岸には、昔京都まで下った船を綱で引っ張って登った小道の跡が残っている。「今ではトラックに積み込んで引き返すようになったので、楽になった」と船頭さんが説明してくれる。その小道はところどころ潅木に覆われてもう使えそうもないが、確かに下ったものは上らなくてはならない。保津川では300年以上その営みが繰り返されていたのだ。しかし、綱で擦られて跡形が残っている岩だと説明してくれたのにはちょっと参った。一瞬で通り過ぎてしまったのでよく見てはいないのだが、いくら何でもあの柔らかい綱で凹むほどヤワな岩には見えなかった。先ほどの竿の跡といい、今度の綱の跡といい、ちょっと作為的すぎるような気もする。そこまでしなくても十分歴史や先人の苦労は感じ取れるのに・・・と思うのはtetywestがひねくれているからだろうか。






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最終更新日  2002年07月14日 23時41分39秒
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