2004年06月01日
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先日、香川県果樹研究同志会第37回定期総会が行われました。そのとき「果樹の現状と今後の対応について」という演題で日園連の指導部長・浅沼和博氏の講演がありました。tetywestもちょうどミカンの将来について考えていたところなので、この講演は大変有意義でした。

そこで、忘れないうちに記録しておこうとHPに書き始めることにしました。

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1.果樹の生産基盤の現状

(1)面積・農家戸数・総生産額ともに著しく減少

平成14年の果樹栽培面積は28万ヘクタールで、全耕地面積の5.8%を占めている。
農業全般に比べて、果樹栽培面積の減少傾向は著しい。過去10年間で全耕地面積が10%減少したのに果樹栽培面積は20%も減少した。

全販売農家戸数は234万戸で、そのうち果樹農家戸数が40万戸。全体の17%になっているが、これは果樹専作だけではなく、野菜や畜産との複合経営農家もカウントするために割合が高くなっている。販売農家戸数の減少も同様で、過去10年間に果樹販売農家戸数は25%も減少した。

農業総生産額は8兆9千億円で、そのうち果樹は7千億円。約8%を占めている。これも過去10年間で農業全体は23%減少しているが、果樹の総生産額は30%も減少している。

(2)基盤整備の進まない園地と生産者の高齢化

果樹が栽培されている地形は急傾斜地が多い。特にミカンの場合は80%が急傾斜地で栽培されている。そのために基盤整備が進んでいない。このことが果樹の面積・農家戸数の減少に拍車をかけていると言える。

過去のデータを調べると、平成2年に65歳以上の果樹農家が3万5千戸あった。10年後の平成12年には果樹農家がほぼ同数の3万3千戸減っている。
現在、60歳以上の果樹栽培農家は50%以上で、65歳以上は40%にも上る。65歳の人は10年後には確実に75歳になるが、その時になると栽培面積が30%近く減る恐れがある。

(3)規模拡大と後継者の確保が困難



園内道が整備されていない急傾斜地の園地では後継者の確保も出来難い。

今後は、基盤整備を進めると共に、地域の担い手に園地を集約していくような対策をとらない限り果樹産地は生き残っていけないのではないかという危機感を持っている。






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最終更新日  2004年06月01日 11時49分48秒
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