新しい免許証の写真をみてがっかり。
最近気持ちが若くなったつもりでいたが、いつも鏡で見るよりかなり老けて見えた。
髪の毛をなでつけ、口角を引き上げて撮影に臨んだが、顔全体に肌の張りがなく、頬や眼の下がたるんでいた。
明らかに年寄り顔だ。
年齢的には、磯野浪平(サザエさんのお父さん)をひとつ上回ったので当然なのだが、気分は"青春"していたので、現実を突きつけられ悲しくなった。
年相応に老いてゆくのが正しいという人もいるが、世の中の実際は、若く見えたほうが断然得だ。
そこで少し"アンチエイジング"を勉強してみようと思った。
ということで、前回の『病気にならない生き方』の続々編、『若返り編』を。
プロローグ
どんなに体によいことをしても、心が老け込んでいたのでは、体の内側から輝くような「若々しさ」はけっして得られません。
同じように、どんなに心が若くても、不摂生ばかりしていたのでは、体は確実に老化していきます。
なぜ人間は老けていくのか? なぜ同じ年齢なのに若く見える人と老けて見える人がいるのか? そもそも、老化とは何なのか?
私の考えをひと言でいいましょう。
「老化とは、エンザイムパワーが衰えることである」
体内における物質の合成や分解、消化、排出、解毒など、およそ生命をいじするために必要な活動には、すべてエンザイムが関与しています。このエンザイムの力が衰えると老化がいっそう進むと、私は考えているのです。
人間の心と体は、切っても切れない関係にあります。
体にとっての若返り法と、心を若返らせること、その両方を行うことで、人は本当の若々しさを得ることができるのです。
〔心を若返らせるには、まず「愛」、それと「感謝の気持ち」「毎日の充実」「幸せを感じる心」〕
【 肌を見れば、腸の年齢もわかる 】
「若く見える人」と「老けて見える人」では、何がちがうのでしょう。
私たちが人をみて「若い」と判断するポイントは、「皮膚」にあります。
張りのあるみずみずしい素肌は、若さの象徴ですし、いつまでも若々しくありたいと望む女性がもっとも気にするのもシミやシワ、たるみといった皮膚の衰えです。
腸相が悪化したとき、外から見える部分で、もっとも大きく変化するのは、「肌」なのです。
便秘状態が続くとニキビや肌荒れといった肌のトラブルが生じます。
腸は食べ物を消化吸収し、不必要な食べ物のカスや腸内で生じた毒素は便として排出されます。
しかし、便秘をしていると、こうした毒素の排出がきちんとできなくなってしまいます。
その結果、腸内にたまった毒素は出口を求めて腸壁から血管へ流れ、血管を通して全身をめぐることになるのです。
つまり、便秘によって起きる肌のトラブルの原因は、腸内にたまった毒素なのです。
〔便秘解消には、ヨーガ&腹式呼吸、マッサージ、食物繊維、水。便秘薬は絶対だめです〕
【 「老化を促進する食べ物」はこれだ 】
私たちの体は、口から入ってきたものを原材料に、毎日少しずつ新陳代謝することで「生まれ変わって」います。
ですから、「よい生まれ変わり」ができるかどうかは、口から入る「食事」と「水」にかかっているといっても過言ではないのです。
多くの人は、食べ物の栄養価やカロリーしか気にしませんが、それでは老化を食い止めることはできません。
では、どのような食べ物が老化を促進させるのでしょうか。
第一にあげられるのは、「酸化した食べ物」です。酸化した食べ物は、体内でフリーラジカル(活性酸素)を大量に生み出し、細胞を傷つけるうえ、その解毒のために大量のエンザイムを消耗させてしまいます。
食べ物は空気にふれている時間が長ければ長いほど酸化が進みます。古くなった食べ物や、作ってから時間のたった料理は酸化が進んでいるのでなるべく避けるようにしましょう。
次にあげられるのは、「動物食」です。
動物食の中でもとくに「肉」は、老化を早める食べ物といえるでしょう。
肉食が多くなって日本人の体格が立派になったのは事実です。しかし、これには別の理由が関わっています。それは、動物性タンパク質を多く摂ると成長スピードが速くなるということです。
「成長スピードが速い」ということは、ある一定の年齢を過ぎれば、「老化スピードが速い」ということになり、必ずしもいいことではありません。
また、肉に含まれる脂肪は、人間の体温ではうまく溶けることができないため、血液をドロドロにしてしまうというデメリットもあります。
私たちが普段たべている牛や豚、鶏の体温は、人間より高い38.5 ~40 度です。
彼らの脂肪は、そうした温度でもっとも安定するようになっているため、37 度というそれより体温の低い人間の体内では、ベタッと固まってしまうのです。この脂のベタつきが血液をドロドロにしてしまうのです。
〔血行を良くするには血管をきれいにし、血液をサラサラに保つことが重要です〕
【 動物性脂肪の過剰摂取が内臓脂肪を作る 】
メタボリックシンドロームとは、内臓脂肪型肥満に加え、高血糖・高血圧・高脂血症のうち二つ以上の合併症が見られる、動脈硬化になりやすい状態のことをいいます。
人間の体は、摂取カロリーが消費カロリーを上回ると、余分なものを脂肪として蓄積するようになっています。その脂肪には、「皮下脂肪」と内臓のまわりにつく「内臓脂肪」の二種類があります。
私の臨床経験から言っても内臓脂肪型肥満の人と、皮下脂肪型肥満の人では、明らかに腸相が異なります。
内臓脂肪が多い人と、皮下脂肪の多い人の食歴を比較してみると、内蔵脂肪が多くついている人は、脂の乗った肉や脂肪分の多い乳製品を多量に摂っていることがわかりました。
ラードで揚げたトンカツを好む人は内臓脂肪がたまりやすく、ゴマ油で揚げた天ぷらを好む人は皮下脂肪がたまりやすいということです。
動物性の脂肪やタンパク質を多く摂っている人というのは、食事から摂れるエンザイムが少ないうえ、消化吸収や体内で発生する毒素を分解するために大量のエンザイムを消費します。そのため、ミラクル・エンザイムの保有量が、どうしても少なくなります。
同時に、腸内環境の悪化は、炎症性の微生物の増加を招き、腸の粘膜はその刺激を受けて、多くのヒスタミンや活性酸素が生成され、刺激に過敏なアレルギー状態を引き起こします。
〔必須アミノ酸の関係で、動物性タンパク質は必要なのですが、動物性脂肪はよくありません〕
【 酒は「若さと引き換え」の一杯と心得よ 】
アルコールに関しては、動物食以上の節制が必要です。
人によってアルコールに大きな毒性があることは、知っていておいていただきたいと思います。
最初はお酒に弱かった人も、飲みつづけていると結構な量を飲めるようになります。それは、飲みつづけることで体が危機を感じ、その部分に解毒用のエンザイムを消費しているということでもあるので、お酒が飲めるようになったんだと喜んでばかりはいられません。
とくに女性は、エストロゲンという女性ホルモンがあるので、アルコール代謝に男性より時間がかかり、アルコール中毒になりやすいので注意が必要です。
月経後は酔いやすいという女性が多いのですが、これは体内にエストロゲンがふえているためです。
アルコール代謝に時間がかかるということは、毒素が体内に残っている時間が長いということなので、アルコールによるリスクはより大きくなります。
〔飲む場合は、量をわきまえる、体調を考える、習慣にしない、を守ってください〕
【 睡眠は脳を休ませるためだけにあるのではない 】
消耗したボディ・エンザイム(体内酵素)をリカバリー(再生・回復)するために眠くなります。
眠ると、私たちの体は、自律神経が交感神経支配から副交感神経支配へと切り替わります。
副交感神経というのは、別名「リラックス神経」と呼ばれるように、リラックスしたときに働く神経です。
生物の生命活動には、すべてエンザイムが絶え間なく使われています。
長時間目を閉じ、体もほとんど動かさず、呼吸も少なくなる睡眠時は、起きて活動しているときよりも、エンザイムの消費量がとても少なくなります。つまり、睡眠はエンザイムの消費を抑えながら、新たなエンザイムを生産するためのものだったと考えられます。
しかし、副交感神経の支配下にある胃腸は、起きているときより活発に活動しています。
私たちの体内でエンザイムを作っているのは、細胞だけではありません。腸内にいる微生物「腸内細菌」たちも多くのエンザイムを作り出し、私たちの生命活動に寄与してくれているのです。
体内の微生物と細胞の中の遺伝子がコミュニケーションをすることによって、必要なエンザイムが作られています。
そしてコミュニケーションの媒体になっているのが「水」で、体内の水が不足すると、細胞が必要なエンザイムを作れなくなります。
私たちの体を、実年齢以上に老化させる原因は「酸化」です。
その酸化に対抗するもっとも強力な抗酸化物質がSOD・ガラクターゼ等のエンザイムですが、これを生成するには、体の細胞内と体の中の常在菌、とくに腸内細菌が大きく関わっているのです。
〔食事と水、運動、睡眠、ストレスのない生活―「健康法」と「ダイエット」と「アンチエイジング」の方法は同じです〕
【 いまからでもけっして遅くない 】
たまに、「あれほど健康に気をつかっていたのに、なぜあんな病気になってしまったのだろう」といわれてしまう人がいます。
普段から健康のための運動を心がけ、食べ物は有機栽培の野菜、水は浄水器を通し、サプリメントを何種類も飲んで、ひたすら病気にならないようにしていた「健康オタク」のような人が、がんになったような場合です。
こういう人が病気になってしまうのは、生活習慣や食生活における不摂生が原因ではありません。彼らが病気になってしまったのは「心の不摂生」です。
心に問題を抱えている人は、いくら体をしっかりメンテナンスしても、本当の意味での健康になれません。心配、不安、悲しみ、ねたみや怒りといったマイナス感情は、エンザイムパワーを低下させてしまうからです。
人が健康になるためには、「幸せ」を感じることが必要です。
アンチエイジングも同じです。体のケアも大切ですが、心のケアはそれ以上に大切です。
健康維持も、アンチエイジングもそれ自体を目的にするのは、お勧めしません。
人生を豊かにし、健康な体で愛する人と人生を楽しむ手段として、健康法やアンチエイジングがあるのです。
いまからでもけっして遅くありません。
あなたのエンザイムパワーがもっとも高まるのは、愛し、感謝し、喜び、楽しんでいるときだということを心に刻み、幸せで楽しい人生を愛する人と味わう努力をしていただきたいと思います。
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