また、TRON ARES ではバーチャル世界から現実世界に物質化していられる時間が29分と決まっています。これを打破するための永続性を主要登場人物は追っていくわけですが、物質化したものが永続化すれば、それは現実世界の法則に縛られ、いつかは壊れる、という宿命を背負うわけです。そんなところも描かれているので、哲学的な意味でも TRON ARES は考えさせられる作品になっています。
ただ、バーチャル世界のデータが存在する限り、現実世界には何度も物質化することはできるわけで、その辺りの考察が TRON ARES には欠けているような気もします。まぁ、メタプログラムが擬人化して実態となっても、そのプログラムの改変(成長)は実体化した時点で一度限りになる、とも考えられるので、やはり現実世界の法則に縛られて、それぞれが Only one として存在していくのだ、と考えることもできますけども。でも、実体化したときのデータが記憶として蓄積されていくようなんですが...
ということで、TRON ARES は1982年 TRON に敬意を払いつつ(光るバイクでのアクションシーンは1982年 TRONのゲーム盤上でのバイクシーンを現実の街中で再現した、とも考えられます)、AI時代のバーチャル世界と現実世界はどうあるべきか、哲学的な観点も入れて表現してるのかな?と思いました。
もちろん、アクション映画としても楽しめますが、それだけではないテーマを TRON ARES は抱えていると思います。っちゅうことで、未見の方はぜひ観てみてください。 --- 09:10 ---