スピリチュアリズムとは           ~霊的真理の普及のために~ 

神田昌典、本田健

神田昌典氏、本田健氏について

-----管理人コメント-----

自分が成功哲学にはまっていたときは、なんて素晴らしい人たちなんだと
思っていましたが、目が覚めて、冷静に見つめることができれば、彼らは単
にお金儲けの上手な人達なのであって、人間性うんぬんは関係無い、という
ことがはっきり認識できるようになりました。

さらに、経営学、経済学、会計学というものをきちんと学び始めて、経済的
に成功するにはこういった成功哲学ははっきり言って無くて良いことだとわ
かりました。

そのような専門知識を得ることなく、成功哲学だけ学んで起業したいと考え
る人たちには、成功哲学を売り物にして成功している人たちが、とにかく素
晴らしい人だと思えて、彼らを知らずして成功はありえないとまで思っている
ようですが、実際は、彼らについて興味もなく、知らないままに成功している
人がほとんどです。

まったく井の中の蛙状態なのです。

ここでは、成功哲学から脱却したときに考えていたことに、霊的真理を知っ
た後の視点も加味してまとめてみました。

これは両氏個人に対する批判ではありません。両氏の言及する説は、多く
の成功哲学のまとめです。ですから、両氏の説を批判することは、成功哲学
全般に対する批判としてとらえていただきたいと思います。

さらに、成功哲学を売り物にして儲けている人の批判をすることにより、そう
いうちまたにあふれる人が作り出した法則を学んで喜んでいる人々に対して
注意を促したいと思います。


神田昌典氏について

氏は自伝的小説を出版し、自分が金持ちになる過程で降りかかってきた不
幸な出来事について書いています。

こういった「お金持ちになる過程では、ある種の困難・不幸が襲う」という定
説がありますが、お金持ちになりたい人にだけに特別の不幸や苦しみが訪
れるのではなく、どの人々にも不幸や苦しみは平等に降りかかるものなので
す。

地上の人生は、魂を成長させることが唯一の目的であり、魂の成長は苦し
みを乗り越えることによってしか成されないのです。ですから不幸や苦しみ
はその大小はあっても、すべての人に平等に与えられるのです。

魂の成長のために必要な苦難を、成功のために必要な苦難であると勘違
いしているのです。

その苦しみを経験するためにわざわざ地上へ生まれたわけですから、楽し
いだけの人生は何の意味もないのです。

氏は四季になぞらえた占いの本も出版しましたが、人生の苦しみを慰めてく
れる救いを求めた結果がこれだったのでしょう。こういった人ほど、早く大自
然の摂理を悟って、人生に訪れる不幸の意味を正しく認識していただきた
いです。

私は氏の言及した説の中には、一つ真実があると思います。しかし、それは
魂の成長とはなんら関係ないことを先に言っておきたいと思います。

それは「非常識な成功法則」に書かれていた、お金持ちになるには、最初の
段階は私欲のパワーが必要だという点です。

よく他の成功哲学では、成功するためには、成功したいとは思わず、誠実な
人間である必要があると説いていますが、これは大いなる矛盾です。でもそ
うしないと、成功できないと言うのです。

最初は、そうかと信じようとしましたが、突き詰めて考えれば、成功したいと
思わず、つつましく生きていけば、そんなに物を欲しがる必要もないし、普通
のサラリーマンでも十分生きていけるわけで、結局成功はしません。私欲を
捨て去れば、そもそも成功する必要がなくなるのです。

私欲を捨てて人のために働いた結果、もし成功しても、それは本人がもとも
と望んでそうなったわけではないので、成功するかしないかは、どちらでもい
いことになります。それなのに成功法則を説く人は、成功することは素晴らし
い、成功しないとこれからの厳しい時代は生き抜いていけないと言って、成
功したいという気持ちを煽るのです。

だから成功したいと思えば、たとえ物欲でないとしても、何かを達成すること
によって、自分の気持ちを満足させたいという自己中心的な欲が根底にあ
るのです。ということで、成功したいなら私欲のパワーが必要であるという説
は真実だと考えられます。

もちろん、すでに述べたように魂の成長は、成功すれば得られるものではな
いのですが。

私はこの堂々巡りの矛盾にたいして常々考えていましたが、それは霊的真
理が簡単に答えを教えてくれました。霊的真理の、私利私欲を捨て去り、自
分の持てる全てを他人に与えるという考え方が真理であると素直に理解で
きたのです。そしてその報いは地上で得られなくても死後の世界で必ず得ら
れることを知ることができました。

神田氏は自分の過去や私欲を隠さずに語る正直さには好感が持てます。
その過去を素晴らしい経歴に見せる手法を教えたり、不幸な体験を上手に
語りファンを離さない手腕は見事です。しかし彼の仕事はますます自分の首
を絞めているような気がして残念でなりません。


本田健氏について

私はこの人こそ最も謎な人物であり、儲け上手であると思っています。

氏の著書はどれも、誰もが努力すれば豊かな人生を送れる上に、自分の周
りの人も幸せにできるといって人生に疲れた人に安心感を与えるような内容
です。

初めてこういった成功哲学に触れた人は、こんな素晴らしい世界があった
のかと感激してしまいます。著書を無料で公開したり、無料で本を配ったりし
ているので、普通の人は、なんて心の豊かな人だと、感激してしまいます。

でもあれは、すべてイメージアップの宣伝・広告にすぎません。(こんなこと、
みなさんとっくにお気づきですかね。)

あれだけ著書が売れていているのですから、それらの活動は全て広告料と
考えても安いものです。すこし計算すれば分かることです。

そして、税務・法務に強くなれと言っている割には、自分は成功哲学ばかり
語るのです。プロフィールにいつも書いてある「お金の専門家」っていったい
なんなのでしょう?経営している会社についてもはっきりされていません。父
親が税理士だったので、あたかも本人にも専門知識があるといったような表
現をしていますが、いったい本人にどれほどの知識と経営手腕があるのか
は疑問です。

久しぶりに氏のサイトを訪れたら、なんとついに、この借金大国日本を捨
て、自分の家族だけ、アメリカへ脱出する計画を練っているようですね。ある
意味、さすがだな~と思いました。

氏自身がそういった豊かな生活を送る様を人々に見せつけて、人の欲を上
手にかきたて、氏の本を読めば、あなたもこんな生活ができるよと宣伝して
いるわけです。

ネットワークビジネス、MLM(マルチ・レベル・マーケティング)の普及方法と
なんら変わらないですよね。物を売る商売でにないだけに(本を書くだけ)、
それよりもさらに周到と言えるでしょう。

たとえ氏が本当に経済的にも精神的に豊かな人物であったとしても、氏が
あなたをお金持ちにして幸せにしてくれるわけではありません。幸せなお金
持ちは世界を幸せにできるとなどと言っていますが、氏が日本経済、ひいて
は世界の経済を動かし、人々を救ってくれるわけではないことに早く気がつ
ついていただきたいと思います。真に世界を救うのはどういった人、考え
方、行動なのか理解していただければ、自分の私欲のために善人ぶる人
と、真の善人を見分けられるようになると思います。

この人はいったい何者なのか、知っている方がいらっしゃったら、ぜひ教え
て欲しいものです。

こういった類の本は世の中の人が何を求めているのか、どんな悩みを持っ
ているのかを知るための材料としてはともて役に立ちます。結局のところ、
みな精神的満足を得たいと思っていることがよくわかります。しかし、それを
物質的なことでしか叶えられないと思っているのです。

こういった類の本から真理を得ようとするのは時間の無駄です。霊的真理を
知ると、真に大自然の法則にかなった生き方で成功をしている人と、そうで
ない人の見分けがついてきます。ぜひそういった視点でこれらの成功法則
を語る人々を見つめなおしていただきたいと思います。



2004.12.21


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