2006年03月03日
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佐藤 愛子著  『死ぬための生き方』  1997  (株)集英社  p.94-95

まず、作者の佐藤が普段冗談で人を笑わせて人気のある知人をいっしょに新幹線で大阪へいくことになり、そのときずーーっと彼の冗談を聞かされて閉口したことに端を発する。

「冗談好きの彼が真に『魅力的』になるには、まず自分の冗談がすべての人を喜ばせているという思い込みを捨てる必要があると私はおもう。彼は冗談上手の自分が気に入っている。人にサービスをしているつもりで、己のサービスに溺れ、笑ってくれている人たちからサービスをしてもらっていることに気がつかないでいる。そんな自分に客観の光を当てることが出来たなら、そのときから彼は場合と相手を選んで適度のサービスをする真に魅力ある人になるのであろう。
人に好かれる、嫌われる、といっても時と場合、条件による。相手によるのだ。」

自分のギャグが回りに受け続けたときとか、いいアイデアが出続けているときとか、自分は周りの人たちに必要とされていると勘違いしてしまう。
いや、実際に必要とされているのかもしれないが、その気持ちがあまりに強くなってくると、自分を中心として地球は回っていると思うようになる。
そうなるとここで非難されているように自分は人に尽くしているんだという思い込みにより、他人の気持ちを察することができなくなってしまう。

それだけではない。
佐藤が指摘するように人の好き嫌いには「時と場合、条件、相手」が大きく影響する。

だから普通に考えれば対応することができるのであるが、自分に溺れているとこれらのことも見えなくなる。

佐藤は「そんな自分に客観の光を当てることが出来たなら」彼はほんとに魅力的な男性になるといっている。
この客観的に自分を見るという行為は、自分の中に他社存在を構築することに他ならない。
もしかすると真にプロフェッショナルになるということは、揺らぎない他者を自分の中に構築することと一致するのではないかと近頃思っている。





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最終更新日  2012年04月06日 10時38分55秒
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