愛犬のために

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ドッグフードの酸化防止剤テスト

テスト:ドッグフードの酸化防止剤



テスト結果掲載日時  : 平成16年8月1日


テスト概要  : 市販の缶詰10銘柄、ジャーキータイプ3銘柄、粒タイプ9銘柄(内14銘柄は輸入品)
         BHA,BHT、エトキシキンに付いてテスト

 (注)  上記3剤共に家畜等の飼料添加物の抗酸化剤として、またBHAとBHTは食品添加物の酸化防止剤として指定されている。
      エトキシキンは日本では食品添加剤として許可されていない。


BHAとBHT  : BHAは3銘柄から8.7~63.3ppm、BHTも3銘柄から4.4~71.6ppm検出された。
         その内2銘柄(No.17、22)は2つ使用しており、合計値はNo.17が134.9ppm、No.22は71.3ppm。

ペットフードは添加物の使用に関する規制がない。食品衛生の食品添加物の基準を参考にすると、油脂・バター・煮干などに設けられているBHAとBHTの使用量は合計値で200ppm以下である。

エトキシキン  : 11銘柄から0.1~17.9ppm(平均3.0ppm)検出したが、8銘柄は1.0ppm以下で微量であった。


エトキシキンは海外では農薬(殺菌剤)として使用されているが、日本では農薬の登録がされていないので、製造・販売・使用できない。
しかし、リンゴとナシについては食品衛生法で3.0ppmの残留農薬基準を設定している。
今回のテストでは2銘柄(No.18、21)がこの残留農薬基準を上回っている。

エトキシキンはBHA,BHTと共に飼料用の抗酸化剤として指定されており、基準値は3つの合計として150ppmである。
No.17(合計値は135.0ppm)はそれに近い検出値である。


公正競争規約の表示は満たされていたが  ; 表示に付いては、事業者団体の自主基準である「ペットフードの表示に関する公正競争規約」があり、(1)ドッグフードかキャットフードか(2)ペットフードの目的(用途)(3)内容量(4)給与方法(5)賞味期限(又は製造年月日)(6)成分(7)原材料名(8)原産国名(9)事業者名、等を表示することになっている。
これらの表示は全銘柄、ほぼ適正に表示されていた。しかし酸化防止剤を検出した11銘柄は何れも使用の旨の表示がなかった。
使用した添加物についても公正競争規約の表示事項に加えて欲しい。



まとめ  : ドッグフード11銘柄のうち、11銘柄から酸化防止剤BHA,BHT、エトキシキンの何れか、或いは2つ又は3つを検出した。

      ペットフードは法的規制がないが、エトキシキンについて食品衛生法の残留農薬基準を参考にすると、2銘柄が基準を超えていた。

      家畜等の飼料添加物の基準を参考にすると、1銘柄はそれに近い検出値であった。

      ペットフード市場は今後も成長する見込みであるが、現在は公正競争規約でも、使用した添加物に付いては表示の対象外である。
      品質や表示に付いての規格・基準の整備を急いで欲しいものである。


ドッグフードの酸化防止剤テスト結果
北の暮らし.JPG

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