さぶかるふぁん

さぶかるふぁん

2010.10.10
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カテゴリ: 本
Neuromancer は、サイバーパンク小説の金字塔であり古典となった感すらある、
ヒューゴー賞、ネビュラ賞、日本の星雲賞など、SF賞を総なめにした、
作者の処女作で代表作。
電脳空間という言葉を造ったのもこの小説だという。正確にいうと日本語訳した翻訳者か。
New Romancer(ニューロマンサーと書けば、普通の日本人はそこに句点を置く)とも捉えられるが、
ギブスン自身はこの表現を嫌ったらしい。
私のハンドルネームもこの作品の登場人物(?)からとっている。



この作品との出会いは、以前にも書いた「LOGiN」で。
SF書評のコーナーで本書が紹介されていて、


書評を読んですぐに買いに行った、というわけではない。
後日たまたま書店で見かけ、記憶の表紙と一致、「あ、あの本だ」と。

正直にいうと、最初に読んだ時はよく分からなかった。
途中で投げ出してしまう読者も少なからずいたはずだ。
突然出される新しい言葉が何を指すのかが分からない。説明が無かったり、
あっても情報が少な過ぎたり。
その言葉の前後の文や、後で同じ言葉が出た時の状況から想像し、整理して
やっとイメージが出来てくる。
一度読み切って、もう一度読み直す。
それでようやく、自分の中で出来上がりつつある世界で物語が動き出す。
すると、とたんに面白くなる。想像に疾走感が乗ってくる。

ダブの流れ続けるザイオンの描写と、ニューロマンサーに会う直前でケイスが
悲鳴を上げるところが個人的に気に入っている。

映像化の話がいまだに持ち上がっては消えているらしいが、見たいと思う反面、
見たらきっと微妙と思うだろう。この作品のイメージは個々の読者の中で、
もう出来上がってしまっているから。

著者自身が「ブレードランナーをみて、あまりのイメージのかぶりっぷりに呆然とした」
というくらいだし。
今だと「JM」、「マトリックス」、「攻殻機動隊」、「バルドフォース」か。
JMはギブスン自身が絡んでるし、
マトリックスはニューロマンサーの映画化企画が原点らしいし、
攻殻やバルドも基底に本作のイメージがある。
最初に世界観のイメージが出来ていれば読み進め易いだろう。

今の知識で読んでも破綻しない本作の先見性はやはり凄い。
それとも、現代がニューロマンサーの世界を目指して進んできたのか。



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最終更新日  2011.01.16 21:01:30
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