さぶかるふぁん

さぶかるふぁん

2011.01.20
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テーマ: お勧めの本(8172)
カテゴリ: 本
人工頭脳ネタでひとつ。
手元にあるのは、2002年の改稿版「戦闘妖精・雪風<改>」。
オビの題は「戦闘妖精・雪風&神林長平フェア」。
DVD&VIDEO「戦闘妖精雪風 OPERATION:1」のリリース告知の記載が懐かしい。



本書を手に取ったのは、書店の平台に続編「グッドラック」と並べられ、
新旧の雪風が対比されたカバーイラストに惹かれて。
子供の頃から飛行機大好きで、一度気になりだしたら買わずにはいられませんでした。

初出は1979年のSFマガジン。文庫版発売は1984年。
結構古い本ではありますが、読んでいて古さを感じさせることはほとんどありません。


南極に現れた巨大な紡錘型通路からの侵略者、正体不明の敵、ジャム。
これに対抗すべく設立されたFAF(フェアリィ空軍)の最前線、
フェアリィ基地を舞台に物語は進みます。

「味方を見殺しにしてでも、収集した情報を持って帰還せよ」という
冷徹な任務を負う偵察機隊、特殊戦。
ブーメラン戦隊とも呼ばれ、帰還率100%を誇る、フェアリィ空軍の精鋭中の精鋭です。
軍でも最強を誇る戦闘偵察機「スーパーシルフ」13機からなる特殊戦は、
しかし、各機単独での作戦行動が基本。
隊員間の横の繋がりも極めて薄いようで、それに言及される箇所もほとんどありません。
そんな任務に耐えうる、云わば非人間的な隊員たち。
その1人がこの物語の主人公、深井零。


搭載された電子システムは、学習機能により、繰り返される戦闘の中で成長。
雪風が敵だといえば味方だろうが躊躇無く撃墜するほどに、零が絶対の信頼を置きます。

本作の読みどころは、まずは空戦描写の妙。
戦闘行動が、短いセンテンスの連続で表現され、緊張感、切迫感が素晴らしい。
物語が進むにつれて、零と、彼を取り巻く人物達、

非人間的な零の人間臭さが浮かび上がってくるところも面白い。
そして人間不在のラストシーン。
空虚さを漂わせる読後感に酔いました。

その後の零、雪風、特殊戦については、
続編「グッドラック」、最新作「アンブロークン・アロー」にて。

グッドラック

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最終更新日  2011.01.22 09:57:11
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