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ポストの中が紙でいっぱいだ。
おそうじうさぎのピートはごそっと取り出して手早く片付ける。
先ずDMちらしや宅配すし、ピザなんかのメニューと、ガス、電気、水道の請求書や領収書など個人の名前の書いてあるものを事務的に分別する。
いつもだとこの2種類と水道局とガス、電気会社のしおりに分ければ済むのにこの空き室の掃除では手紙とハガキが残った。
基本的に個人名の書いてあるものは置いておくことにしているので、それらを他の場所にあったポーチ、植木鉢、サンダル、包丁などの品物と一緒に仕上げたキッチンシンクの上にもどした。
最後にワックスを掛けながらピートは一瞬想像してしまう。
当然この部屋に住んでいたうさぎにはあったことがないのでどんなうさぎだったか知らない。
ピートはワックスの糸で部屋の縁をなぞりながら(巾木まで塗らないように)想った。
「元気に生きているのか」
手紙やハガキは呼び出し状、督促状で差出人は公的機関他いろいろ・・・日付も1年前から3週間前までいろいろ・・・本人には既に連絡が届いているのだろうか?それとも自分が整理したこのたくさんの紙類で第三者を介してはじめて知る事になるのだろうか?
「なにがあったか知らないけど」元気で新しい住まいで暮らしていれば良いなと心でつぶやいてピートは一気にワックスを掛け終えてから、ドアのカギをカチャンと閉めた。

※この童話は当然フィクションです。