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蘇芳色(SUOUIRO)~耽美な時間~
「シンドラーのリスト」
いい映画だと言われているのに、今まで私が見なかったのは、いわゆる「善人モノ」ではないかと思っていたから。
アメリカ映画は、勧善懲悪モノという印象が強くて・・・。
見る前の私の頭には、映画のストーリーよりも、“善のリスト”そのものがインプットされていて、なんだか胡散臭いものを感じていた。
なんてひねくれているんだろう。
見終わった直後の感想は、途中からぐいぐい引きつけられて見たけれど、私的には及第点かな。
私は、オスカー・シンドラーという人物が、最初から善人として描かれるのを恐れていたのだが、登場してすぐの彼は、意外に俗物で、かなりほっとした。
女が好きで俗物だったシンドラーが、事業を起こし、ユダヤ人計理士のイツァーク・シュテルンを雇い入れる。
ナチス党員でもあったシンドラーだったが、ナチスの残虐さを目の当たりにし、しだいにヒューマニストに変化していく。
数々の殺人シーンは、目を覆いたいほどだった。
小学生の子どもと一緒に見ていたのだが、こんなに次々と人が殺される場面を直視させていいのか、正直迷った。
しかし、なぜこういうことが起こったか、戦争はどういう事態を引き起こすかといったことを、噛み砕いて説明したのだが、理解してくれたかな?
心が激しく痛んだシーンは、母親と子どもが引き裂かれる場面。
トラックに乗せられた子ども達に向かって、母親達が狂ったように追いかける。
自分の子どもが同じ目にあったらと思うと、もう涙が溢れてしまって・・・。
ふと子どもの方を見ると、涙を拭いている!
「お母さんと、こういう風に別れてしまったらどうしよう・・・」と言いながら。
モノクロの映像もよかったが、所々に、殺される直前のユダヤ人のパニックシーンがあり、その映像が「上手すぎて」、他のシーンと上手くかみ合っていないように感じた。
監督はスピルバーグだからねぇ、上手すぎた演出が、私にとってはアダになったように思えた。
そして、戦争が終わり、シンドラーがイツァーク達と別れるシーン。
あの「車を売ればあと10人。バッジを売ればあと2人救えたのに」といって泣く場面は、少々鼻についた。
そこまで言えば、かえって偽善者のように見えるんだけど・・・。
えっ?私またひねくれてる?
ラスト、モノクロからカラーになったのは効果があるとして、生き残ったユダヤ人が一人一人シンドラーのお墓に石を置いていくというシーンは必要だったのだろうか?
否。
私は必要ないと思う。くどい。感動を強要しているようだ。
「あと10人、あと2人救えた」の台詞を削り、ラストシーンを野原を助かったユダヤ人が歩いているロングショットで映し、カラーになった瞬間で終わった方が、効果的だと思うんだけど・・・。
いえ、素人の素朴な感想です・・・。
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