新国立劇場ムツェンスク郡のマクベス夫人 | Sheva's Ballet Fan Ibra's Opera Fan

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2009年05月02日

新国立劇場　ムツェンスク郡のマクベス夫人

カテゴリ： OPERA

ムツェンスク郡のマクベス夫人
初日

2009年5月1日(金)　東京・新国立劇場

作曲：ドミトリー・ショスタコーヴィチ
台本：アレクサンデル・プレイス

指揮：ミハイル・シンケヴィチ（若杉弘の代役）
演出：リチャード・ジョーンズ
美術：ジョン・マクファーレン
衣裳：ニッキー・ギリブランド

芸術監督：若杉弘

ボリス・チモフェーヴィチ・イズマイロフ（カーチャの舅）：ワレリー・アレクセイエフ
ジノーヴィー・ボリゾヴィチ・イズマイロフ（カーチャの夫）：内山信吾
カテリーナ・リヴォーヴナ・イズマイロヴァ（カーチャ）：ステファニー・フリーデ
セルゲイ（セリョージャ　カーチャの愛人）：ヴィクトール・ルトシュク

アクシーニャ：出来田三智子
ボロ服の男：高橋淳

司祭：妻屋秀和
警察署長：初鹿野剛

ソニェートカ：森山京子
年老いた囚人：ワレリー・アレクセイエフ

管弦楽：東京交響楽団

***

新型インフルエンザの疑いのあった横浜の高校生は“陰性”という結果が午後5時半前後に流れ、かなり安心して劇場に向かう。
なにしろ私は花粉症なんで。
それでなくてもずっとマスク----

ちょうど今夜フェデラーのマスターズ・ローマの準々決勝が重なっていたのだ。
結果的にはフェデラー・ワールドで勝った！

ともかくこの作品。
予想していたようにかなり
キモくてエグくてグロかった。
残酷な、やりきれない、どうしようも暗くなってしまう話だ。

しかしともかくショスタコーヴィチの音楽がすばらしい！
彼の音楽は非常に変化に富んでいて、わかりやすい。
ポピュラーで雄弁だ。
彼の言語だ。
それにすごくコミカルな一面もある。
これは意外だったが、笑える場面もけっこうあって、
なかなかだった。

金管がこれでもかというぐらいMAXの音を響かせる。
気持ちいい。

主人公の女性は最初は「マクベス夫人」じゃない。
過酷な運命にあらがった結果、そうなってしまう。
みじめな馬鹿なただの女でしかない。
最初の殺人は理解できる。
ひどい舅。
彼を演じた歌手、ワレリー・アレクセイエフすばらしかったです～

二役で後半でも出てくるのだがその時の歌唱が抜群。

セルゲイのヴィクトール・ルトシュクも良かった～

ボロ服の男（高橋淳さん）がやっぱり抜群！
もう～笑わせてもらいました～～
もう～ミーメの時からツボです！

司祭（妻屋秀和さん）もとってもすばらしい！
あんたはラスプーチンか～てぐらいの存在感。笑える。

ほんとに脇はほぼ全員、主役級にすばらしかったです。

セット美術が非常にすばらしい。
すごくいい公演だった。
ショスタコの魂にふれたよ。
（すごく哀しい）
こういうものを日本の劇場が公演できることがやっぱり貴重だと思う。
海外オペラを呼ぶとこういう演目はなかなか設定しづらいだろう。
それに日本のオケと歌手と合唱団で、これができるってやっぱ評価すべきだ。

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