今戸〆猫(東京)


 いつの頃からか、廃れおそらくは戦争の影響で姿を消したと思われます。

 いまの焼きの〆猫を復刻したのは郷土玩具研究家の吉田和義さんで、資料を基につくられた猫は立派な出来ですが、今土焼きが職業として健在な今、今戸ではなく、いまの焼きとしているそうです。
 氏の考えは昔にはこんな猫もあったんだと知ってもらいたいとのことです。
 復刻に熱心なのは、当時のものがほとんど戦火で消失し、古い物は手に入らないからだそうで、多くのコレクターに歓迎されており、すでに復刻の印層は無く、いまの焼きの〆猫はちゃんと根付いたようです。

 写真はそんな〆猫たちで、右で高さ4cm程度の小品ですが、古きよき江戸の猫が息づいており、素朴な味わいは、千葉の、芝原同様、じつにいい猫ですね。

今戸〆猫

 吉田氏は元来プロではなかったので(高校の美術教師)、仕事そのものは熱意に支えられた物で、今戸焼きの本職の凄みとは違ったおもいが伝わる気がします。

 復刻を手掛ける方、収集家には教員、医師といった方が多い気がします、時間的金銭的理由でしょうか?

福次のレア度☆ですが、もちろん明治期の〆猫は幻であります。




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