しゅんたママの平凡な日常

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ツバメ日記 子ツバメとの10日間

ツバメ

職場からツバメの子供をもらってきたのは平成15年7月3日のことでした。
小雨まじりの気温の低い日だったせいか、家に連れ帰った時にはちょっと元気がないなというかんじでした。
とくに小さい子のほうは大きい子の下敷きになっていて、社長いわく「育たないと思った」そうで。
からだをくっつけて暖を取っていたようです。

実は中学生の時に通学路の途中に毎年たくさんのツバメが巣を作る歩道橋があり、一度雛を拾ったことがあるのですが
飼い方もよくわからなかったせいで、死なせてしまいました。

そんなこともあり、最初はちょっと不安でした。
ネットで調べた感じでも、栄養の偏りから獣医さんのお世話になることもあるとか、
巣立ち雛(飛行練習中の雛)は拾ってはいけないとか、
飼育を紹介している方も「うちはこれで育ったけど、これだと育つと言う責任はありません」とか。

少しでも良い情報をと、いろいろ探した結果が
○生まれたてのような雛は体温調整ができないので保温が大事
○元気がないようなら砂糖水をあたえる(口を無理やりあけて)
○餌は小鳥用の餌を水でといて、またはミルワーム
○栄養不足になるので、トンボやハエなどの昆虫も与えたほうが良い
○室内で2・3メートル飛べるようになれば、巣立っても大丈夫。
○鳥もテリトリーがあるので、放鳥するなら早朝に。
○室内で飼っているなら窓を開けておき、自分から飛びたつのを待つ
・・・と、飼い方としてはこんなもんでしょうか。

基本的に野鳥の飼育は禁止されているので、保護した場合でも放鳥を前提に。
巣から雛が落ちた場合は、近くで親が見守っている(餌を運んでいる)場合があるので、あまり近寄ってはいけない。
巣が見つかるなら戻してあげる、またはカゴや箱などに入れて猫などに教われないように巣の近くの高い場所において様子を見る。
・・・このあたりは野鳥の会などでも進めている、「あくまでも自然に」という保護の仕方です。
「拾う前に」「誘拐しないで!」などもよく見かけましたが、もう拾ってしまった私の場合、時すでに遅し。


お菓子の空き箱に新聞紙を引き、小さな箱にティッシュを敷いて巣の代わりに。
フンはオシリをぷりぷりしながらバックして、巣の外に落とします。

餌は豚肉を小さく切ったものと、小鳥用の練り餌(配合の割合が7分餌というものがいいようです。水でといて与えます)、ミルワーム。
竹串をお箸のように使って、口を開いている子ツバメに入れてやります。
2・3口食べると口元に持っていっても食べなくなります。
「まとめ食べ」ができないんだそうです。
そのため昼間は頻繁にピーピー鳴きます。

羽をばたつかせるようになってからは、ひとまわり大きな箱(小型のダンボール)に変え、止まり木をつけました。
気づくと止まり木にとまっていることがありましたが、巣から止まり木へ飛ぶところは見られませんでした。

7月11日・12日は箱をベランダに出していました。
昼までネコの心配がないのと、周りの環境を見せて(箱の中から見えたかは定かではないですが)あげたかったから。
鳥の声や飛んでいる虫を必死で目で追っているのは、なんともかわいらしかったです。
もしかして虫を捕まえる?とおもったけど、その様子はなし。
「餌をあげるときに口元で落とすと、自分でひろって食べることがある。」と言うのもどこかで見たが、口に入れてもらう以外食べようとしないのは、頼られているようでうれしくもあるが、自然じゃこうはいかないのよ・・・と情けなくもあり。

しかし、気づかぬうちに成長しているもので、あっという間に巣立ってしまいました。
「外を飛びまわるようになれば、自然と小さい虫を捕まえて食べる」らしいのだが、ちょっと心配です。
巣立ち当日は夕立でものすごい雨でした。
ご飯は食べられただろうか、雨宿りはできただろうか。
ひょっとして戻ってきたりして・・・それはありませんでした。

でも、今回の経験を通して、動物嫌いの息子1号が「小鳥を飼いたい」と言い出すまでになりました。
うちの子供たちも、ちょこっと成長したようです。

下は、日記からの抜粋です。
ツバメ7月3日(木) ひろってしまいました。
職場の入り口に、ツバメの子供が落ちていました。
どうやら巣の一部がかけて、そこから落ちた様子。
夕方まで様子を見ていたけど、親がきている様子はない。
巣に戻してもまた落ちそうだしなぁ・・・

もらってきてしまいました。
野鳥って、やたら拾っちゃダメらしいです。
でもねぇ、ネコに食べられてもかわいそうじゃん。

とりあえず、小さく切った生肉をあげてみました。
(「動物のお医者さん」でハムテル君がもずの子供にささみをあげてたから。)
食べました。

ほんとはミルワームという生餌があるらしいのだけど
どうも買ってあげる気になりませぬ・・・
ミルワームは こちら キモイので注意。

インコ用のミックスフードとか、ビタミン・カルシウムとかもあげたほうがいいらしいので、
明日はペットやさんにいってみようと思います。


ツバメ7月7日(月)  ずいぶん大きくなりました。
子ツバメたち、ずいぶん大きくなりました。
ほやほやっとした羽がぬけおち、ツバメらしい黒々とした羽になりつつあります。
羽ばたき訓練?も始めました。
パタパタされるとゴミが飛ぶので、それが困りモノ(ーー;)

栄養が悪いと骨や筋肉の発育が悪くなり、育っても飛べないことがあるとどこかのHPにあったので
意を決して「ミルワーム」を買いました。
1パックに約200匹入っていて180円でした。
イモムシかミミズのようなものだと思っていたら、からだはわりと硬い感じ。
サナギ→成虫にならないように低温保存(冷蔵庫)しておくと、動きが悪くなるので、つまんでもあまり動かなくてそれほど気持ち悪くない。
これなら何とか我慢できそうです。

ツバメ1つばめ2

ツバメ7月12日(土) 突然の巣立ち
今朝、とうとうツバメがいなくなってしまいました。

このごろは羽ばたき訓練が激しくなっていたので、中に止まり木をつけたり、
羽のゴミなんかがぶわぁっと舞い上がるので、箱の上にふた(新聞紙)をしたりしていたんだけど
昨日はふたを開けて、ベランダに出していました。
車の音や、他の鳥の声や、周りを飛ぶ虫などに興味津々の様子で、きょろきょろと見回していました。
「餌が取れないと困るよね・・・」とミルワームを小皿において自分で取らせようとしたけど、見向きもしない。

夜はネコの心配もあったので部屋の中へ。

今朝、またベランダに出しました。
様子を見に行った息子2号が「おかあさーん、鳥がいないよ」。
驚いて見に行くと、ベランダの隅のBSアンテナとエアコンの室外機にちょこんと止まっていました。
箱にのぼったこともなかったのに・・・。
たった1・2メートルほどではありますが、飛んだのでしょう。
巣立ちは近いな、とちょっと覚悟したのです。
つばめ3
息子2号撮影。

その約1時間後、息子1号にえさをあげてと頼んだのです。
ベランダにむかった息子1号。「鳥がいなくなってるよ」とのこと。
箱に戻ったわけでもなく、ベランダにもいません。
もしかしたら屋根に落ちてる?と思ったのですが、屋根にも、庭にもいませんでした。

いきなりの巣立ちです。

電線に鳥が2羽止まっているのが見えました。それがツバメかどうかも、ましてやうちの子かどうかなんてわかりません。
次に見たときには、そこにもいなくなっていました。

餌は取れるのかな。ちゃんと飛べてるのかな。
ピーピーとえさをねだる小鳥ちゃんはもういません。
巣立ちは喜ばしいことなのに、なんだかさみしい気持ちです。


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