魔女の隠れ家

魔女の隠れ家

2007年10月01日
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カテゴリ: 時代小説
畠中恵






深川で古道具屋兼損料屋をする清次とお紅だが、この店には変わった道具たちが置いてある。

煙管の<五位>、姫様人形の<お姫>、掛け軸の<月夜見>、根付けの<野鉄>、櫛の<うさぎ>などなど。
それぞれに名前を持つこの古道具たちは、いわゆる付喪神たち。
長年大事に使われてきた道具たちは今や話したり、動いたりもできる立派な妖怪になっていた。

この付喪神たち、あちこちに貸し出されるのは大嫌い。だが、行った先で別の付喪神と知り合ったり、うわさを仕入れてくることができるので、仕方なく清次たちに使われて「やっている」らしい(笑)
戻ってきたときにはそれぞれ見聞きしてきたことを仲間同士でおしゃべりするのが大好きなのです。

はじめは耳に入る彼らの話にびっくりしていた清次とお紅ですが、いまではすっかり慣れたもの。
ときには思わぬ情報までもたらしてくれるのです。


「利休鼠」


「裏葉柳」
開店を待つ料理屋へ道具を貸すことになった二人は大忙し。ところがその店には幽霊が出るらしい。どうやら前の持ち主との因縁があるようなのだが・・・。

「秘色」
あらすじには姉弟とあるが、お紅と清次は血のつながらないいとこ同士。ずっとお紅を思っていた清次だが、お紅には心に引っかかる香炉<蘇芳>とその持ち主がいた。

「似せ紫」
香炉<蘇芳>のことになると落ち着かない二人。その香炉とは?いったい何があったの?気になって仕方がない付喪神たちに、過去を知る琥珀の帯止め<黄君>と守袋<青海波>が語るお話。

「蘇芳」
とうとう香炉<蘇芳>の持ち主が現れた!ところがあっという間にまた行方知れずに。お紅のために清次は行方を探すのだが・・・。


舞台は損料屋です。以前、 山本一力 さんの『損料屋喜八郎始末控え』(文春文庫)ではじめてこの商売を知ったたばさです。 感想はこちら




火事で焼け出されることの多かった江戸の人々は、生活用具をレンタルするのが日常だったようです。

この損料屋のほかにも献残屋、古道具屋とか古着屋とか。エコですねぇ。
作中、付喪神と喧嘩した(笑)清次の湯飲みが割れ「焼き接ぎしなきゃ」という場面もあり、ものを大事に使っていた日常が描かれています。

今回はわりとすっきり気持ちよく読めました。






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最終更新日  2007年10月01日 12時30分01秒 コメント(2) | コメントを書く


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