食べ頃わんこの楽しい日々

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歌月十夜

歌月十夜


レビュー


この作品は『月姫』のファンディスクとして発売された作品です。
この作品も『月姫』同様、
『同人ソフト』として発売されましたが、
当時の月姫フィーバーにより、
全くそんなことを感じさせない、
一般ソフトと同じか、
それ以上に感じる位の扱いがなされてました。

又、この作品は、
月姫本編のシリアスな、
伝奇小説的文章が、
一応メイン部分に据えてあるのですが、
とにかく、ギャグの部分や、
ちょっとした裏設定や、
本編で語られなかった小話等が多く、
正に、『お祭りディスク』となっています。

この作品の面白いところの一つが、
多くの投稿CGや、話を載せているところでしょう。
『月姫』という作品を愛してくれた皆さんと一緒に、
みんなでお祭りだ!!
という製作者側の思いが伝わってくるようで、
非常にやってて楽しかったです。

これは、
食べわんも思うことなのですが、
この『歌月十夜』の頃から、
TYPE-MOONの方たちは、
どんどん作品が、
『魅せる作品』
という方向性を取っていくような気がするんです。
『月姫』の頃は、
どちらかというと『読ませる作品』
というスタンスを取っていたように思うのですが。
どうでしょう?


メインのシナリオは、
謎の少女の姿を追いかけながら、
侵食されていく世界を駆け巡る、
といったお話です。
そして、徐々に明かされていく、
謎の少女の存在理由と正体。
そして、現れる過去の亡霊。
と言った具合に、
シナリオは進んでいきます。
後半は、『月姫』が面白いと思った人は、
またも、クリックマシーンになってしまう可能性が高いです。
ただ、その前に、
サブというか、
おまけのギャグ系や、裏設定の話なんかは、
一通り見ておくのが吉です。
こちらの、ギャグ系のお話のレベルも高いです。
また、裏設定や、
初の顔出しキャラなどが多く出てくるのも、
月姫ファンにはたまらないでしょう。
今までの、
ただのバラエティディスクとは、
一味違う作品になっています。


音楽は、
『月姫』の頃と比べて、
曲数も増え、
レベルも上がっていると思います。
今作も、音楽はシナリオを引き立たせるもの、
というスタンスは変わっていません。


グラフィックのレベルは、
『月姫』から格段に向上しています。
以前は、
原画も塗りも、武内さん一人でやっていたのを
「こやまひろかず」さんに、
塗りを依頼しているのが、大きいかなと思います。


システムは、
根本的には、『月姫』と変わりません。
しかし、この作品は、
メインシナリオ部分が、4つのパートに分かれており、
そのパートでのみ、
見ることが出来るイベントも多いため
全てを見るには、難易度は高いかもしれません。
ただ、知得留先生のヒントコーナ-もあるので、
それらを駆使してください。
まぁ、この作品は、
ちょこちょこと、
あっちもこっちも行って、
ゆっくりと楽しむのが一番いいと思います。


キャラクターですが、
この作品は、
月姫の世界観の中に出てくるキャラクターが
大勢出てきます。
魅力あふれるキャラクターたちが、
多く出てくるので、
見ていて楽しいです。
まぁ、食べわんの目が、
琥珀さんとか、アンバーとか、ミスター陳とかに行ってしまうのは、
どうしようもないですが。


この作品は、
『月姫』という世界観の中の、
お祭りみたいなものなので、
プレイヤーの方も、
そのお祭りの中に身を投じて
キャラクターたちと一緒に楽しむのが、
一番いいと思います。

この作品は、
TYPE-MOONの、
最後の同人作品になるのですが、
考えてみると、
同人の作品って、
こういう風にレベル高い作品だと、
凄いコストパフォーマンスがいいと思うんですよね。
下手な商業作品より、
よっぽど面白いと言われている『月姫』シリーズ。
コストパフォーマンスという点で言えば、
これ以上の作品はないと思います。

単純に作品としてみても、
面白いんですが。








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