たこたこのまったりライフ

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我らが隣人の犯罪



中学1年の誠が両親と妹と引っ越してきたタウンハウスの隣では
住人の女性が飼っているスピッツのミリーが終日鳴いていた。
誠と妹は叔父と一緒にミリーを誘拐することにした。

表題の「我らが隣人の犯罪」を初めとした5作の短編集。
宮部みゆきはこの作品でオール読物推理小説新人賞を受賞しデビューした。
単行本は平成2年に発売された。
もう10年以上経つのだが古さを感じさせない。
殺人が出てくるものもあるが、全体的にはにんまりと笑いを誘う作品達。

私が一番気に入ったのは、小学校の卒業発表でサボテンの超能力について発表することにした子供達と
それを見守る教頭先生を描いた「サボテンの花」
子供にやりたいことをやらせるのは案外難しいのかもしれない。
周りの大人の批判をものともせず、子供達の自主性を尊重した教頭先生には
子供達からとっておきのプレゼントが贈られる。
画一的な教育だけでは子供は伸びないのかもしれない。
教育関係者にも読んでもらいたい作品だ。



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