たこたこのまったりライフ

たこたこのまったりライフ

あかんべえ


『あかんべえ』 PHP研究所

江戸・深川にある料理屋「ふね屋」
その宴席で刀を振り回すお化けの姿があった。
でもお化けが見えるのは料理屋の娘・おりんだけ。
他にもお化けがそこにはいて、おりんが理由を探るうちに30年前の恐ろしい事件が浮かび上がった。

話が進むうちにおりん以外にもお化けが見える人たちが出てくるのだが、
そういう人たちは辛い過去や謎を背負っており、それに呼応したお化けが見えるのだ。
病気を患い三途の川を渡りかけたおりんだけはどのお化けも見えてしまうのだが、
おりんは自分の両親を助け、お化け達を無事に成仏させたいと
まっすぐな気持ちで異界の人たちとも心を通わせていく。

私自身は幽霊と会ったことはない。
もしこの作品通りに自分の心の痛みなどに呼応した幽霊を見れるなら大変なことになってしまいそうだ。
そういう存在を信じるかと言えば、なんとなくYesだ。
大抵の人には見えないけど、あちこち漂ってそう。
『あかんべえ』の幽霊は皆訳ありで現世に彷徨っているのだが、
おりんと話をする場面などは楽しんでいるように描かれている。
心霊写真などに出てくる幽霊は恨みとかありそうで怖いけど、
こういう幽霊なら会ってみたい。
いや、やっぱりダメだ。笑。

時代物よりもファンタジーに分類したほうがいい作品かも。



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