たこたこのまったりライフ

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スナーク狩り



元恋人の披露宴開場に散弾銃を持って現れた関口慶子。
だが計画を断念し帰宅したところで釣具店の店員・織田邦男に銃を奪われる。
織田は別れた妻子を殺した犯人達を試そうと犯人達のいる金沢へ向かう。
同僚の若者・佐倉修治は織田を止めようと車を走らせる。

たった一晩の出来事にいろいろな人の感情が凝縮されて描かれている。
テレビで絶えず流れる悲しい事件。
日々生まれる被害者や遺族はできることなら、
自分の手で犯人を裁きたいと一度は思うのではないだろうか。
だが報復を生まないために法があるのだとして、
それで加害者が裁かれたとしてもそれで全てが解決するわけではない。
読んでいて考えさせられる内容だ。

ちなみにタイトルの「スナーク」とはルイス・キャロルの書いた詩に出てくる
正体のはっきりしない怪物の名前で
物語の最後に語られている文章で誰もがスナークになる可能性があると書いてある。
自分の中に潜む怪物を飼いならして、人は生きているのかもしれない。

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