"菜翁が旨"さんのほほ~ぇむ健康ペ~ジ

PR

×

Calendar

Archives

2026.09

Freepage List

幸せのおすそ分け…(1)


幸せのおすそ分け…(2)


健康医療情報リンク集(2)


健康医療情報メモ集


食品成分表(1)


食品成分表(2)


日常生活の便利メモ


幸せのおすそ分け・・・#1


幸せのおすそ分け・・・#2


珍しい漢字のギャラリー〔(左右対称-(1)〕


物価の裏側を覗き見(植物由来食品)


物価の裏側を覗き見(動物由来食品)


移転しました


日本再生の糧


菜翁が旨さんの健康第一


菜翁が旨さんの日々是好日


物価の裏側を覗き見(3)


ありふれた田舎の生活のひとこま(1)


ありふれた田舎の生活のひとこま(2)


田舎爺の野菜料理


幸せを呼ぶ四葉のクローバー。四葉どころか五葉も…


赤ちゃんが次々と生まれるおめでたい子宝草


沢山採れたイチゴを冷凍保存


失敗して学んで出来た富有柿の干し柿


Annual Report施設の現状と進展より転載


幸せのおすそ分け・・・


菜翁が旨さんの事上磨錬の糧(0.c)


菜翁が旨さんの事上磨錬の糧(1.btoc)


菜翁が旨さんの事上磨錬の糧(2.b)


菜翁が旨さんの事上磨錬の糧(3.b)


菜翁が旨さんの事上磨錬の糧(4.b)


菜翁が旨さんの事上磨錬の糧(5.b)


菜翁が旨さんの事上磨錬の糧(6..)


菜翁が旨さんの事上磨錬の糧(7.)


菜翁が旨さんの事上磨錬の糧(8)


菜翁が旨さんの事上磨錬の糧(9)


菜翁が旨さんの事上磨錬の糧(10)


菜翁が旨さんの事上磨錬の糧(11)


菜翁が旨さんの事上磨錬の糧(番外-1)


♪ あそぼ~(エレクト~ンの連弾)


♪ つくしんぼ


♪ 孫とカラオケ


♪ おめめ隠して いないいない ばぁ~っ


♪ は~るよ、こい~


♪~♪ パリパリ ♪~♪ポリポリ


♪じいちゃんの手伝いしてもらえんかなぁ~


菜翁が旨さんの随想集


世界で初めて電子音楽を演奏したOKITAC5090(OBM社内報:S41.5)


工高3年在学中の電検三種合格記(第2回懸賞作文入賞:新電気S34.8掲載)


世界初のオールIC製コンピュータNEAC2200モデル500(デ処サ資料)


高校受験のしあわせのハンカチ(大阪日日:S34.5.31掲載)


命を救ったマラソンと立山横断夏山登山の思い出(S36.8有峰口~信濃大町)


工高3年在学中での私の電検三種受験勉強法(茨と栄冠の道:新電気S34.3掲載)


脳の痣:脳動静脈奇形の疑いで脳血管造影検査入院(2006.3.脳神経外科)


OKITACコンピュータで印刷した世界初の年賀状(昭和39年元旦)


女子高生に「私のカサにおはいりなさい…」(S36.6.29大阪読売新聞掲載)


老人から子供へ:注連縄作りの伝承


氏神様で明治11年の奉納絵馬を発見!


皇室で「おかべ」と呼ばれているものは…(S35,6頃JOBKラジオ番組出演)


高麗橋三越のハイチの食器とニュージャパンの素うどんの出前(S35,6年頃)


元気をもらった駅前食堂”杯一”の女の子たち(S40~41年頃)


放射線の恐ろしさ(J.シェパード、R.E.ラップ著,岩波書店発行)


食品への放射線照射(日本では1972年、馬鈴薯の発芽防止を目的として…)


恐ろしいβ放射線源のストロンチウム90!降灰は降水量が多いところに集中。皮肉な…


あなたも幸せと健康を呼び込めるかも!


いきいきとんぼ(水陸両用の履物…わらぞうりで通学していた頃の思い出)


最後の瞽女2005.4.25に105歳の生涯を終えた『小林ハル』


和鉄がかもしだすセイコ‐Credorにも採用された古代ロマンの音色:明珍宗理作品


木炭バスの後押しながら覚えた割り算の九九;にいちてんさくのご


シソは食中毒と夏ばて予防の旬の野菜


玄米食に肉食は禁物!


お買い物で消費税を少なくする方法?


おにいちゃぁ~んお母ちゃんがいないよ~1.(終戦前のある寒い冬の夜のこと…)


孫の体験学習(危険回避)から学ぶ


瑟琴相和。美濃紙の紙縒りでボケ予防。瑟と琴は伏羲氏が創作。


百薬の長はやっぱり適量が肝腎


フクシマ原発事故の責任はどこに?


日本人はカルシウムの摂取を心がけよう!


色は黄金ならずとも、せめて少し古くなった五円玉位が…


熱中症や夏の脳梗塞の予防には朝食が肝要!


日本人は青野菜の植物繊維で腸の森林浴を…


家族の健康は食べ物で決まる?


氷を破って獲った魚で作るじゃこ豆


暖房が欲しくなる頃にも水虫が・・


ガリバーIBMに先んじた、菜翁が旨さんの歴史の一端


おちぼならぬ、ぎんなん拾い


小学生と一緒に注連縄の手作りに挑戦。半紙で御幣も切って…


数値と単位(googolplex~不可思議~(y(yocto:ヨクト))


冷蔵庫の糠床で漬ける本物を味わえる沢庵


子孫繁栄の縁起物…里芋


厳冬の風物詩…寒風に晒す大根の蛸干


危険と隣り合わせの子供の頃のとんど飾り


田舎爺の野菜料理・銀杏太郎tと銀杏ごはん


いたちといたちごっこ


バレンタインデーと昭和の岩窟王


田舎爺の野菜料理・大根の佃煮


究極のエコ‼。我が家の『生ゴミ堆肥ステーション


田舎爺の野菜料理:老化した白菜がキムチに


資源エネルギー不要の加湿器で風邪の予防


爺婆の智慧袋:節電・節水・節ガスの工夫


黄金色の見事なウンコが口元にプカプカと…


ST管、GT管、MT管そして命を守る発想(文部省認定通信教育…ラジオ教育研究所)


懐かしのSL鈍行卒業旅行 紀伊半島一周(S34.2運賃〆て\865)


消費税増税するがよい(1)肉は少なめ…


消費税増税するがよい(2)塩分控えめ


参加料は千円ポッキリ!6泊7日の立山縦断登山


岩津ねぎ、そして青野菜でサラサラ血液


にわのさくらがちりりぬるををわか


にわにはさんさいがまっさかり!


サクラ、そして盛者必衰


年中飲んでる赤ワインのシソジュース割り


家庭菜園は野菜の種子の性質を知って・・・(嫌光性・好光性など…)


無作為の作為は天下の大罪(金へんに 戈ほこを並べて 錢ぜにと読む…)


銀杏太郎は一寸法師のさきがけだった?


「ポッ・ポッ・ポッ・ポオーン・(440/440/440/880Hz )」の想い出


命を救う『田舎のありふれた家庭の和食』


庭の桜が散り塗る終和歌


姫路老舗デパート・やまとやしきの礼服で…新調したのにだぶだぶの…


銀行のCDで10万円引き出したら9万5千円しかなかった???!!!…


菜翁が旨さんのジャンク・ギャラリー


広重1797~1858


葛飾北斎1760-1849


浮世絵・女の美二十四選


その他の【日本画】之部


貨幣・古銭


郵便切手


ジャンクボックス


Leonardo(1452-1519)No.1


Michelangelo(1475-1564)


Gough(1853-1890)


Gauguin(1843-1903)


Lautrec(1864-1901)


Monet(1840-1926)


Murillo、(1617-1682)


Degas(1834-1917)


Manet(1832-1883)


その他の【洋画】之部


ありふれた田舎の生活のひとこま(1)


田舎の旬の安全・安心の食材のあれこれ(2)


田舎の四季の風景…5月


田舎の四季の風景…6月


田舎の四季の風景…7月


田舎の四季の風景…8月


田舎の四季の風景…9月


田舎の四季の風景…10月


田舎の四季の風景…11月


田舎の四季の風景…12月


田舎の四季の風景…1月


田舎の四季の風景…2月


田舎の四季の風景…3月


田舎の四季の風景…4月


田舎の四季の風景…編集用


田舎の四季の素顔の風景の一端


Leonardo(1452-1519)No.2(最後の晩餐他)


ギョーザの宝庫


お気に入り画像


旅のご案内


美空ひばりの演歌CD,DVD,カラオケ


田舎の癒しの風景


古希ン若衆〔和歌(狂歌)集〕


サイトマップ


日記の目次1(2006.03.06~2007.08.10)


日記の目次2(2007.08.21~200ymmdd)


日記の目次3(2007.08.23~20080228)


日記の目次4(20080228~20091008)


日記の目次5(20091026~20111224)


日記の目次6(20111227~20140101)


日記の目次7(20140212~yyyymmdd)


Top-20200105


Top-20200406


Top-20210430


top-20220128


Top-20230522


Top_20190624


Top_20190804


Top-20190913


color_html_top


color_html_000000-0fffff


color_html_1xxxx


color_html_2xxxxx


color_html_3xxxxx


color_html_4xxxxx


color_html_5xxxxx


color_html_6xxxxx


color_html_7xxxxx


color_html_800000-8fffff


color_html_900000-9fffff


color_html_a00000-afffff


color_html_b00000-bfffff


color_html_c00000-cfffff


color_html_d00000-dfffff


color_html_e00000-e8ffff


color_html_e90000-efffff


color_html_f00000-f9ffff


color_html_fa0000-feffff


color_html_ff0000-ffffff


color_html_fxxxxx-bb


color_html_fxxxxx-cc


color_html_fxxxxx-dd0


color_html_fxxxxx-dd1


color_html_fxxxxx-dd2


color_html_ee


color_html_ee


color_html_ff


color_html_ff


color_html_gg


color_html_gg


color_html_hh


color_html_ii


color_html_jj


color_html_kk


color_html_ll


携帯キャリアETC 目次


090-100-04999.携帯電話・PHSの電話番号


090-500-09999.携帯電話・PHSの電話番号


0990-DE-F.情報料代理徴収機能用電話番


0800-000-999.着信課金用電話番号(フリーダイヤル)


080-1000-4999.携帯電話・PHSの電話番号


080-5000-9999.携帯電話・PHSの電話番号


070-1000-4999.携帯電話・PHSの電話番号


070-5000-9999.携帯電話・PHSの電話番号


060-0000-0999FMC用電話番号


057-0000-0999統一番号用電話番号


050-1000-4999.IP電話の電話番号


050-5000-7999.IP電話の電話番号


050-8000-9999.IP電話の電話番号


020-100~999M2M等専用番号


020-400~499発信者課金ポケベル電話番号


0120-000-999着信課金用電話番号(フリーダイヤル)


0180-000-999大量呼受付機能番号


菜翁が旨さんのホームページTop


菜翁が旨さんのホームページ


Profile

菜翁が旨

菜翁が旨

Shopping List

透析終了後、穿刺部の止血材料を確実に固定。 粘着剤を使用しないので皮膚にやさしくフィットします。<メール便送料無料>透析用止血帯 ホスピバンド HB-35 1本【透析用ベルト 止血ベルト 止血バンド 透析ベルト 止血帯 透析用 透析用バンド 日本製 ラテックスフリー 35cm 個包装 面ファスナー】
XPシリーズ*人感センサー送信機人感センサー送信機(防雨型)【XPシリーズ増設用 送信機】XP50A/XP50AG/【XPシリーズ】 [X50 X55の後継品 無線 ワイヤレス 防犯 対策 人感 センサー 徘徊検知 介護施設 在宅介護 高齢者 飲食店 来客 応対 店舗 レストラン 喫茶店 居酒屋 飯屋 工事不要 増設]
新鮮な水・肥沃な土壌で作られた大豆を使用!パリッとした歯ざわりと弾力があり、芯までふっくらと柔らかに仕上がっています!焼いて良し、煮て良しの逸品!冷凍保存も可能です。新潟名物 栃尾油揚げ 手造りジャンボ油揚げ 選べる 5枚 ~ 20枚 とちおや 【キャンセル不可】【代金引換不可】 お土産 お取り寄せ グルメ 5枚 10枚 15枚 20枚
日本製 切らないつめきり つめやすり 水洗い可能 切らない爪切り 手動式 軽い力で削れる爪削り 日本製 切らないつめきり 特許第6559672号取得 正規品 HIROSHIMA DISCOVERY 爪やすり 爪切りトリミング刃付 つめ切り 子供 ベビー 介護 安全 深爪防止 ネイル ツヤ キレイ 衛生用品 送料無料 送料込 50K◇ 切らないつめきり
1枚381円→20%割引クーポン!上質 シルク靴下 【5足セット】超薄 天然シルクソックス 絹ソックス「第二の肌」春 夏 涼感 蒸れない靴下 レディース 無縫製ソックス 薄くて滑らか 圧迫ゼロ 吸汗通気 防臭 消臭 抗菌 通勤/スポーツ/在宅シーン対応 ママの毎日に ギフト

Keyword Search

▼キーワード検索

Comments

KennethZox@ Вывод из запоя цена в наркологической клинике Частный Медик 24 Вывод из запоя на дому помогает быстро …
2011.05.24
XML
カテゴリ: ジジバカ日記
そこには布団があったんだ。
真新しい手触りの、私だけの布団。
石鹸の匂いがする敷布も枕も、そして寝巻きも用意されていて、私は本当にほっとした。
雨が降る日も、風が吹く日も、このあたたかい布団で眠れる。
その夜、私はその真新しい布団に包まれて、朝までぐっすりと眠れた。
       (七十三歳で引退して初めて老人ホーム施設に入ったとき)


小林ハルは2005年4月25日に 百五歳の生涯を終えた 。
三味線を片手に村々を巡り、民謡やはやり唄、義太夫などを聞かせた旅芸人、「 最後の瞽女(ごぜ) 」と呼ばれていた。


五歳のときハルは弟子入りした 。
「最初の稽古が始まるまでに、何でも一人で出来るようにしておくように」と、親方はハルの母に申し渡していた。
瞽女として旅に出れば、子供だからといって親方に面倒はかけられない。
親方の荷物を担ぎ、宿願いもして、芸の修業も怠ってはいけない。
親方の手間を煩わせないのが弟子としての最初の役割であり、そのためには先ず自分の事が出来なければならない。
最初の課題は「一人で起床すること」である。
「旅の間は朝寝坊は許されない。六時きっかりに起きて一人で支度をしろ」
母の厳しい躾は翌日から始まった。
「それが出来なければ朝ごはんは抜きだ」と。
お辞儀の仕方から、お下げ髪の結い方、着物のたたみ方、ふろしきを使った荷の造り方。
旅の途中で雨に見舞われたら三味線が濡れないように雨具の中に入れて弾くことまでも母は一つ一つ教えてくれた。
お下げ髪を作るなど、ハルがやるとまるで七面鳥のようになってしまう。
目のみえない五歳の子供に教えるのだから、手取り足取りの大変な作業だ。
一連の日常の作法を教わると、次は針仕事を習った。
旅の間に着物が擦り切れたり、足袋に穴があいたりしたら、自分で繕わなければならない。
目の見えないハルにとっては、針の穴に糸を通すことは大変な作業であった。
やっと通したつもりでも、糸は無常にもハルの手元をするりと抜け落ちてしまう。
「カカさ、この針、穴はないぞ」と泣き言をいうと、母は、
「 そうなら、お前は死んでしまうぞ 」
繕いが出来なければ、着るもの履くものが擦り減って無くなってしまうのだ。
針仕事にくらべると、編み物は随分面白かった。
母が教えてくれた「二つ編み」という方法で、脚絆や巾着、小銭入れなどに挑戦した。
コツをつかむと自分の思いのままに形をつくることが出来るようになった。
目が見えないから 毛糸の色は白だって黒だって構うことはない 。
火は使えないが、お勝手仕事も少しばかり教わった。
芋や大根の皮むきは「誰にでも出来ることだから覚えなくちゃいけない」と言われ恐る恐る包丁も握った。
煮物と味噌汁くらいは出来るようになった。
どういうわけだか、自分が作った味噌汁はいっそう旨いものだった 。


背中の荷物が重くてハルは起き上がれなかった。
なにしろ旅支度の上に米の一斗も担いでいるぬかるみの雪道でサヨに一声かけて用を足している時に、両肩をドンと突れたのだ。
それに昔は今のように下着を穿くことはなかったから、着物がはだけて大事なところが丸見えになってしまった。
そんな惨めな格好でハルはもがいた。
サヨは助けるどころか、ひっくり返ったハルの急所をめがけて持っていた杖で、力いっぱい突いたのだ。
瞽女の使う杖は、長い旅でも磨り減らないように、鍛冶屋で金具をつけてもらう。
そんなもので大事なところをぐさっとやられたのだ。激痛が走った。
ハルはあまりの痛さに叫んで許しを乞うたがサヨは興奮していて止めようとしない。
「お前、わざとオラの悪口を言わせただろう。のろまなお前が悪いくせに。」
サヨは抵抗できないハルを、続けて数回、ぐさっと突いた。
急所を突かれて、ハルはその場でうめいた。傷口から生温かい血がぽとっぽとっとしたたり落ちるのが分かった。
「 ハル、悪い人と歩く旅は地獄だ。でもそれは修業と思えよ 。」
祖父はいつも教えてくれた。
(ああ、これが、その修業というものなのだ)
苦痛に耐えながらハルはつくづく思った。
わが身に与えられた試練ならば、痛くともなんとか耐えなければならない。
祖父に教わった血止めの方法で、とりあえず血を止めた。
この方法ならばどんなときでも血が止まる。
いっときの興奮がおさまると、地面に落ちた血溜りを目の当たりにして、サヨは青ざめていた。
自分が怪我をさせて大事になると大変だ、とサヨは急いでハルを医者に連れて行った。


泊めてくれる宿の都合で、ハルは一人で泊まることになったときは、両足をそろえ、腰紐でしっかりと縛って、夜通し部屋の明かりを灯していた。
そういう危険が迫る夜は、なんとなく気配でわかるものだ。
その日もザワザワと感じる予感が、ハルにはあった。
(今夜あたり、若い衆がいたずらしに来なければいいが)
そして、予感は的中した。
夜中、家の人が寝静まると、ガラガラッと、表戸が開く音が聞こえた。
壊されて入って来られるのが嫌だったのだろう、戸締りがされていた気配はなかった。
ハルは身なりをスキのないように整えて、布団の上に正座をした。
「お前の裸、見せてくれや」
「オレの裸なんて、見るほどのもんでもねえ」
「何だと、お前、見せない気か」
「おお、見せねばどうする」
ハルは気丈に返したが、男の一人は日本刀のようなものを持ってきたらしく、すごんで見せてハルを脅した。
「見せねば、殺すぞ」
そういわれれば仕方がない。
見せようがみせまいが、どうせ役に立たない体だ。
ハルは男たちの方に開き直った。
「見せてもいいが、私の大事なところは、十八のときに怪我させられて、使い物にはならないんだ。それでも無理やりにでもしたかったら、お前さんたちの好きにしろ」
ハルは覚悟を決めて着物を脱いだ。
――自分の落ち度で負った傷ではなく、人にやられた傷だ。恥ずかしいことはない――
ハルは心の中で自分に言い聞かせた。
結局、男達はそれ以上の音の一つも出さないで出て行った。
ほっとしながらも、あとには反面、切なく悔しい思いが残った。
朝になって枕元を探ると、いくらかの金がおかれていた。
情けなく恥ずかしい出来事だが、親方には報告しなければならない。
ハルは何でもないようにわざと明るくふるまい、すっかり話して、男達が置いていった金を全て親方に渡した。
金は驚くほどたくさんだった。親方は笑いながら、
「大事なところを見せて、お前がもらった金だ。オレがもらう訳にはいかない」
とハルに返した。
そう言われてもハルは、そういう金だからこそ、自分ではもっていたくなかった。
( オラはなぐさみ者になるために瞽女をやっているのではないのだ )
だから金はやはり親方に使ってもらうことにして、親方はその金でハルの着物を新調した。


「 オラのは鉄砲声だから 」
美しさに欠けるという意味で謙遜したが、五歳で弟子入りして九歳から旅回りを始め、信濃川河畔で時には血を吐きながら、声を限りに唄う修業を二十四歳まで続けた厳しい訓練のたまものだった。


「 とても野太い声で、障子がビリビリと響いているようでした 。」
現役時代の後半の小林ハルさんを世話した身元引受人の二瓶文和さんは、小林さんの歌声を耳にした時の驚きをこう語る。


「年は三つで、ばばさん育て・・・」
で始まる「阿波の徳島」が人気で、毎年聞いている人が「お前の唄は何回聞いても泣けるなあ」と、やはり同じところで泣く。
語り物は一段唄うと客は最後まで聞きたがる。
だからハルは六段もあるものでも客を喜ばせるために一晩で唄った。
一段はおおよそ三十分。
六段ともなると、終わりまで三時間もかかる。
他の瞽女の中には、面倒臭がって途中を端折って唄うものもいたが、 ハルは人が「聞きたい」と言えば、たとえ金にならなくても最後まで唄った 。
一度でも手抜きをすると、「手抜き瞽女」として噂になる。
ずるがしこい行いは、いつ自分に返ってくるかわからない 。
山の湯湯治で、ハルは「よく唄ってくれる気持のよい瞽女」と評判で、毎年寄るたびに大事にされた。


「お前の座敷はいくらだ」
ハルは米沢の旅の終わりに夏の疲れを落としに寄っていた温泉場で宴の席が催されると、あちこちから「瞽女さ、来てくれるか」とお呼びがかかる。
宿の人は聞くが、
「 唄いもしないのにそんなことは分からない。“ハナ”は客が聞いてから決めるものだ 。」
気に入られれば祝儀はたくさんもらえるし、うまくいかなければ少ししか入らない。
ハルのやり方はいつもそんな風だった。


ハルさんの持ち唄は500曲とも700曲ともいわれている。
現役を離れると歌詞を忘れる瞽女が多い中で、小林ハルさんは七十三歳で廃業したあとも正確に記憶していた。
現在も「瞽女唄」は老人ホーム入所後のハルさんから手ほどきを受けた人たちによって、細々ながらも唄い継がれている。


1978年人間国宝に認定され、その翌年黄綬褒章を受賞し、2000年には内閣総理大臣や県知事などから百歳の祝いを受けた小林ハルさんは、苦難の人生を振り返り
「 良い人と歩けば祭り、悪い人と歩けば修業 」と語っていた。



以上 (1)「小林ハル」(盲目の旅人)(本間彰子著 株式会社求龍堂発行)
   (2)平成17年5月18日「神戸新聞」
 より抜粋

たいぞ~さんの読後感
活字にして公開された部分は、人間「小林ハル」のほんの一部分であろう。
そして、それも読むであろう人々やそれらの人々の口から聞くであろう人々へ配慮した文章でしか表現することが許されない中からでも、「小林ハル」が時代背景を考慮したとしても人間らしく扱ってくれなかった人に対しても、「人間らしく接する」ことをひとときも忘れなかった厳しく長い人生の中から「人間らしさとは何か」をあらためてえぐり出されたような思いである。
 それにしても、苦難の道を歩んだ人の話を聞いたり、読んだりすることは、教科書的な伝記ものとは一味も二味も違った、人生の大きな糧になるものだと思う。
これこそ、読書の醍醐味である。



にほんブログ村 ライフスタイルブログ 田舎暮らしへ






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2011.05.24 19:53:04 コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: