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2011.02.15
カテゴリ： 読書／小説
死と隣り合わせの生、職業としての性、悲しみと怒りに彩られた人生の意味―。
最愛の娘と親友を失った奈月（３２）の絶望と再生の日々を描き、
現代の愛と性とモラルの極地に行き着いた衝撃の長編小説。
初・小池真理子さんです。
幼い娘を事故で失い、高級娼婦というちょっと日本離れした職業を選ぶことになった奈月。
そんな奈月の前に、亡くなった親友の恋人が現れて…という話。
こんな愛の形もあるのねーという、とても大人のラブストーリーでしたねー。
言葉ではうまく言い表せないけど、人間の深遠部分の覗き込むような…そんな感じ。
悲しい話ではあるんですけど、
でもなんかこう全体的に清冽な透明感を感じたのは、
主人公・奈月に秘められた精神的な強さのせいでしょうか。
それとも美しいあのマダムのせい？(笑)
どちらかというと瑞々しく切ない、それでいてどこか品のある作品でしたね。
小池さんの文章も流れるように美しく、
それが物語の世界によくマッチしていて、とても読みやすかったです。
しかし、年会費一千万、年会費三百万の娼館って凄いよねー(笑)
小池さん、なかなか巧い作家さんだな～と思いました。
他の作品もぜひ読んでみたいです
文庫版はこちら。↓ ↓
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