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2017.08.09
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カテゴリ: 「京」ものがたり
「ちょっと言いたくなる京都通」として奥深い京都の良さや
京都の人も知らない情報などをおりまぜながら、
わかりやすく紐解いていきたいと思います。
ぜひ身近に京都を感じてください。

今回のテーマは京都は上京区にある、ゑんま様が本尊の『千本閻魔堂(せんぼんゑんまどう)』をご紹介します。

■ ゑんま様のイメージアップどすえ。
訪れる人を清々しいおりんの音で迎えてくれる千本閻魔堂。
「ゑんま様」と聞くと、ちょっと恐いイメージがあるかもしれません。
しかし、こちらにはそれを払拭するかのように、お優しくにこやかな表情の女性の住職様がいらっしゃいます。

私たちの知らないゑんま様の本当の教えについてお話をうかがいました。
「千本閻魔堂というのは通称名。
正式名は引接寺(いんじょうじ)と言います。
引接というのは、引接来迎(いんじょうらいごう)という仏教語に由来します。
『引導を渡す』という意味で、次の世界を決めていただくこと。
それが決まらないと、生きていく上で迷いが多くふらふらしてしまい、目的もみつかりません。
自分の歩む道をどの方向に行けば良いのか、迷わずに導いていただくことは大切なことです。
ゑんま様も亡くなった人をどこへ送るか導いてくださいます。
ゑんま様は決して地獄の鬼の大将ではありません。
地獄だけでなく、極楽へ行くことも決めてくださいます。
皆さん、ゑんま様は恐い表情で地獄へ送る方と思ってらっしゃいますが、それは違います。

たとえば、我が子が悪の道へ走ったら、お父さんはゑんま顔になり、お母さんは阿修羅となって怒るでしょう。
それは、それだけ愛情が深いからです。
ゑんま様も三悪道に絶対落とさしめてはならない、という強い気持ちをお持ちなんです。
三悪道とは、地獄道、餓鬼道、畜生道のことで、悪行を重ねた人間が死後に赴く3つの世界。
そのような地獄へ誰も落としたくない。

そういう時は仕方なく地獄へ落としますが、それはゑんま様にはあまりにも悲しくおつらいこと。
あまりの悲しさに怒りがワーッとこみ上げてくる…ゑんま様のあの表情は深い愛情から湧き上がった悲しみゆえ。
慈悲のお顔なんです。
決して怖がらすためのものではないんですよ。
私はゑんま様のイメージ破壊をしているんです」
現在こちらに奉安されている閻魔法王は、高さ2.4メートルものダイナミックな御像。
応仁の乱で京の都が火の海と化したために一度焼失しましたが、長享2年に再現されました。
鋭く光る瞳は焼失を逃れた琥珀で、今なお力強い眼力を放っています。
ゑんま様の前には全てを見通されるような美しい水晶が置かれ、そこに立つと心が澄んだ状態になり、清らかで研ぎ澄まされた気持ちになります。

■ あの世とこの世を結んでいたお方がいはったんえ。
千本閻魔堂の開基は、京都の役人であった小野篁(おののたかむら)卿。
百人一首で知られる平安朝の歌人でもあった小野篁卿は、今で言うエリート高官でした。
彼には、不思議な力があったと言われ、数々のミステリアスな伝説を残しています。
篁卿は、死後の世界と現世を往来する神通力を持っており、昼は宮中に、夜は閻魔之廰(ゑんまのちょう)に仕えたと言われています。
当時、千本通りは朱雀大路と呼ばれる、平安朝の中心道路でした。
京都は神様の都で、お公家様や神主様の都。
そしてお隣の奈良は仏教の都と言われていました。
その時代は、皇族、お公家様たちが亡くなられると、葬儀の儀式があり墓所も造られましたが、それ以外の一般平民が亡くなれば、亡きがらはそのまま道ばたに置かれました。
それが原因でさらに、伝染病などが蔓延し、毎日、人がバタバタと倒れ、人の塚があちこちにできるという、大変なあり様でした。
天下の朱雀大路が見るも無惨な姿となったため、そこをきれいに一掃するようおおせられたのが小野篁卿でした。
今の厚生大臣のような仕事だと、庵主様は語ります。
「篁卿は、なんとかしなければいけないが、さてどうしたものかと思案をめぐらしました。
神様のことを考えるといろいろと忠告してくる人がいる。
仏教のことを言うと、宗教戦争になってしまう。
そこで、自分の持っているあの世とこの世を往復する神通力を使ったんです。
夜、あの世へ行ってゑんま様に会って相談しました。
ゑんま様は仏教と神道の中間の教えである儒教・道教の考えを持ち、中でも十王思想という教えをお持ちでした。
地獄道、餓鬼道、畜生道、修羅道、人間道…の5番目にあたる人間道の王様がゑんま様。
亡くなった方の次の世界を決める役目であり、十王の中でもとてもメジャーな方なんです。
そのゑんま様の教えを受けた篁卿は、アイデアをしぼりました。
京の都を中心にすると、鬼門は比叡山と八幡を結ぶ方向。
その逆方向の西北と東南にゑんま様をお祀りし、関所としてあの世とこの世のわかれ道を造りました。
それが、朱雀大路頭にあたる所です。
それ以降、都人は人が亡くなると、そのわかれ道まで棺を持って行き、あの世へとお送りするようになりました。
棺を地下へ埋めて石を積み、お地蔵様を置くという、現世浄化の法儀の由来です。
この辺りは、お地蔵様だらけ。地域に根ざした信仰の表れです。
地蔵信仰を広めたのは篁卿といっても過言ではありません」
こちらに奉安されている篁卿の像は、立像で袖がふわっと羽のように上がっています。
これは、とても珍しいものです。
まるで飛んでいるかのようなお姿は、あの世とこの世を忙しく奔走したお姿を表しているのでしょう。
風に乗ってあの世からこの世へと舞うように駆け抜けた篁卿の伝説を偲んで、毎年7月に「風祭り」が行われます。
風となった篁卿のお姿は見えずとも、風の調べとお香の薫りを感じながら、平安朝へと想いを馳せる風流なひととき。
香道の難しい作法は気にせず、誰もが楽しめる雅やかなお香の会です。
「風祭り」期間中は夜のライトアップが美しい中、夜間拝観ができます。
また7月7日の七夕様は、「梶の葉祈願」という、古式ゆかしい恋の祈願をしてくれます。
笹に短冊を吊るす七夕飾りになる前は、梶の葉に墨で恋歌を書き、小たらいに浮かべて月を映すと、その恋は成就すると伝えられていました。
こちらでは今でも梶の葉に恋の願いを書いて祈願し、祈祷していただける古来の恋愛成就法が息づいています。

■ 紫式部の供養塔もあるんどす。
篁卿が亡くなられた200年後に京の都に生まれたのが紫式部です。
紫式部は篁卿の大変なファンだったと言われています。
式部は京都の歴史やしきたりを調べるにあたり、篁卿についての数々の業績や伝説を知り、すっかり魅せられたと言います。
そして源氏物語にも篁卿の功績を随所に書いています。
千本閻魔堂には、紫式部の供養塔もあります。
「不思議なことに、紫式部、シェークスピア、小野篁…この3人のお墓は、いまだにどこにあるのか定かでないと言われています」と庵主様。
「なぜ、こちらに紫式部の供養塔が造られたかと言いますと…お寺の初期の住職であった円阿上人が、ある時夢を見られました。
それは、紫式部が地獄で苦しんでいるお姿だったそうです。
どうしてあの源氏物語という大作を書いた才女が、そのように苦しんでいるのかと驚き、ゑんま様に問いかけました。
すると、源氏物語の執筆にあたり、作品を創作する上で、不殺生(不殺生)、不偸盗(ふちゅうとう)、不邪淫(ふじゃいん)という3つの犯してはならない罪を犯したと言われたのです。
それは物語をおもしろく、ドラマティックに創造していくためにしたことですが、その罪をつぐなうために地獄で苦しんでいるということでした。
どうすればよいか尋ねると、供養塔を造り供養しなさい…と告げられたのです。
そこで円阿上人が式部の供養塔を建立しました。
これは紫式部の偉大さを証明するようなエピソードです。
また、裏返せば千年経った今も色褪せずに、いっそう輝きを増す素晴らしい式部の作品『源氏物語』の影には、円阿上人をはじめ多くの人の力が働いていると言えます。
供養をしてきたという礎(いしずえ)があればこそ、今なお光輝くのではないでしょうか」
今年は源氏物語千年紀。
このような歴史の重みを感じながら、式部の供養塔をお参りしてみるのもよい機会でしょう。 
「千本閻魔堂がある西陣は、多くの古典文化・芸能が生まれた発祥の地。
京の歴史を語る上では、西の文化はなくてはなりません。
文化が東へ東へと流れゆく中、西の文化を途絶えさせないよう、原点に立ち返ってここで生まれた源流をいつまでも見守り、活性させていきたいですね」そのように熱く語られる庵主様は、長らく忘れられていた「西陣音頭」も半世紀ぶりに見事に復活させました。
西陣出身の都はるみさんがレコーディング。
今年も8月24日に「お地蔵さんの盆踊り」が行われ、元気な「西陣音頭」が鳴り響く中、地元の人々は夏の名残りを楽しみます。
庵主様のお話に心がなごみ癒されるひととき。
毎月16日は「ゑんま様の日」その日はゑんま様の御開扉、ご祈祷、またお優しい庵主様の法話も拝聴できます。
昔は8月16日のみ、ゑんま様の御開扉が行われていましたが、現在は、日に関わらず、本堂まで上がってお参りする人には、いつでも本尊のゑんま様が御開扉されます。
迫力あるゑんま様の眼光に何を感じるでしょうか。
あまりの悲しみに苦悩し憤る…ゑんま様を通して、日頃、心配してくれる家族がいることに、ありがたいと改めて感謝の気持がわいてきました。

※この夏使用した後に風鈴が傷んでしまって処分したい・・・? もともと魔除けの法具だった風鈴。こちらでは、使用されずに埋もれてしまった、または、壊れている風鈴の供養をしていだけます。
今年の風鈴供養会は残念ながら7月に終わりましたが、不要の風鈴は随時奉納できます。
郵送も可能。ご希望の方はお問い合わせください。

取材協力:千本閻魔堂(引接寺)
京都市上京区千本通寺之内上る閻魔前34番地
電話 (075)462-3332





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最終更新日  2017.08.09 08:54:05
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