あたしはあたしの道をいく

2006.08.30
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届かなかった贈り物


あたし、トップページに臓器移植を海外で受るために頑張ってる、

二人の子どもの支援HPのリンクバナーを貼ってるんだけれども、

彼らのことを理解できるかなって、この本を手にとってみました。



著者の三男、勇貴くんが生まれつき心臓に問題がある子どもで、

日本国内で2度の大手術の後、国内治療を断念、

アメリカでの心臓移植手術を目指して渡米しました。

勇貴くんは結局ドナーが現れず、3歳の命を閉じました。



日本では15歳未満の子どもの脳死提供者からの臓器移植が出来ないのだそうです。

みらいちゃん達が何故、気が遠くなるような費用をかけて渡米せざるを得ないのか、



日本は高度な医療がありながら、法律の壁に阻まれて臓器移植できないのです。

大人の脳死提供者の場合、本人と遺族に提供の意思が確認できれば、可能。

でも日本の場合は、民法上15歳未満の本人の意思確認が認められず、

提供者の意思確認が出来ないということから、臓器移植が出来ないのです。



勿論、アメリカは医療面で随分日本より進んでいるので、

医療技術の不足から渡米する場合も、あるのでしょう。

人口自体が違うから、ドナーが見付かる確率もアメリカの方が高いかもしれない。

だから、大人でもアメリカに渡っていかざるを得ない事情があるのだろうけれど、

子どもが臓器移植のために外国に渡っていくのには、もっと違う事情がある。



臓器移植は、倫理面で大きな問題を抱えている。

骨髄移植のように、部位によって生体間移植が成り立つ。



大人の場合は、少なくとも本人の意思が確認できる。

だけど、子どもには出来ないから認められない。



難しいなって思う。



私自身は、献血の機会があればするし、骨髄バンクにも登録してる。

今のところ、そんな話は無いけれど、ドナーにって話があれば提供するつもり。





勿論、裏面の提供意思に全部○つけて。

だから、あの頃あたしが死んでれば、臓器移植されてたかもね。

だけど、今は持って無い。



あたしが今、持っていない理由の最大のものは、タロウ・ハナコの了承が取れないから。

結構大切なことだと思うから、子どもの了解も取りたいけど、

いくらなんでも4歳&1歳にそれは無理なので(笑

だから、タロウ・ハナコが小学生になれば、もう一度持つつもり。



あたしはそうやって献血も骨髄バンク登録もするけれど、ダーリンはしない。

どうやら怖くて出来ないらしいんだけど、それもまあ、一つの考え方だから。

淋しいなあとは思うけど、仕方が無いって思う。

同じように、あたしが持つつもりの意思表示カードも、ダーリンは無理だろう。

それもまあ、仕方ないだろうって思う。



だけど、そうやって自分の体に対して考え方の違うあたしたち夫婦、

子どもがいざドナーになるとしたら、たぶん、提供できないよね。

まあ、中学生くらいになってくれば、本人の意思も聞けるから、

またちょっと変ってくるかもしれないけど、今みたいに、

乳幼児の間は……親の考え方如何だよね。


あたしは、それがあたし自身の体であれ、ダーリンの体であれ、

子どもの体であれ、大切だからこそ誰かの役に立って欲しい。

ケムリになって消えてしまう前に、誰かに伝わって欲しい。



だけど、あたしの母は実際にドナーになった人の葬儀に出ていて、

脳死状態から葬儀までの一部始終を見ている。

「まるでハゲタカがたかるみたいだった」と嫌悪感をあらわにする。

それもまた、一つの事実なんだろう。



人の死に方にかかわる問題だけに、難しいなって思う。



でも、日本の医療を考える上で、とても大切なことだと思う。

是非、読んでみてください。

通勤電車でしか本が読めない、って人以外は←ココ、重要。



著者は勇貴くんが亡くなった後、NPO法人を立ち上げて活動されています。

日本移植支援協会。

リンク許可をとっていないので、リンクできません。

興味がある方、是非検索してみてください。

↓こっちは、私のTOPでリンクさせていただいている、支援の会。

こちらはリンクフリーとの表示がありましたから、是非紹介を。

mirai.jpg

けいた君を救う会





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Last updated  2006.08.30 12:27:36
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