絶望の中の光 希望の中の闇

絶望の中の光 希望の中の闇

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今日は土曜日だが学校があった。ちなみにオレはペタジーニ中学のテニス部に所属している。
オレはテニスが好きだ・・・イヤ 愛してると言っても過言ではない。が!しかしオレはいま壁にぶつかっている。どうしてもその壁を乗り越えることが出来ない。高い壁さ・・・あまりに高くて投げ出したくなることもある。やめてしまいたくなることだってあるさ。でもな、目の前に立ちはだかる高い壁を乗り越えて、初めて人(?)は次のステージにあがることが出来る・・ステップアップすることが出来るってもんだろ。
オレはやる!必ずやこの壁を乗り越えて、テニスで世界を取る!目標はウィンブルドンのセンターコートさ。真田も手塚も越前も 皆オレの前に平伏すこととなるだろう・・・フッ

「ちょっといいかなメカ沢君・・・」
「おう神山ぁ どうした~?」
「さっきから気になって仕方ないんだが・・」
「なんだぁ~ 何でも遠慮なく言ってくれ」
「・・・メカ沢君、君はさっきから何をしているんだい?」
「何をって・・・見ればわかるだろう。。日記を書いているんだ~」
「・・・」
「どうした神山ぁ なにアタマ抱え込んでんだぁ?」
「・・・メカ沢君。他ならぬ君だからはっきり言うけど・・・日記というのはごく個人的な事を書き記すことであって、大声で読み上げるものではないような気がするんだが。。さっきから君が日記に書いている内容は、このクラス全員に聞こえているよ。」
「おう神山の言う通りだぜメカ沢!オレにも聞こえたぜぇぇ・・なんでもテニスで世界を取るだの跡部も不二も切原もオレがぶっ殺すだのってようぅ」
「すまねえ神山ぁ。オレって夢中になると周りが見えなくなっちまうんだ。自分じゃ静かに日記を書いているつもりだったんだが。。。恥ずかしいぜ。」
「いやいいんだよメカ沢君。正直、君がテニスをやっていること自体驚いたけれども。。君がテニスに寄せる熱い思いは十分伝わってきたよ!」
「よせよ 照れるぜ。」ペコペコペコ(油注入音)
「でもメカ沢君。君ほどのオトコがぶつかっている壁ってなんだい?テニスってやっぱり奥が深くて難しいモノなのかい?」
「フッ・・自分で言うのもなんだが、オレも大抵のことはソツなくこなす自信があるし、また実際のところそうやってきたつもりだ。だがテニスだけはどうも思うようにうまくいかねぇ。それでもオレはテニスが好きで好きでたまらないのさ。ヘタの横好きってぇヤツかもな。。」
「そうか・・そうだったのか。すまないメカ沢君!君がテニスにそんなにも熱い想いを持っていたなんて知らなかったよ。僕もテニスのことはさっぱりわからないんだが、それでもよかったら君の悩みを聞かせてくれないか!ひとりよりもふたり、ふたりよりも皆で考えればひょっとしたらいいアイデアのひとつも思い浮かぶかもしれない。それが君が壁を乗り越えるきっかけになってくれれば。。」
「そうだそうだ!神山の言う通りだぜぇぇぇ!聞かせてくれるよな!メカ沢!」
「オレはお前等のようなファミリーを持って本当に幸せだぜ。」
「メカ沢君!」
「実はよ・・・」
「うんうん。。。」ゴク
「オレどうしてもラケット握る事ができないんだぁ」キュイイ~ン

おおおお おい!!!!!



・・・・波乱の予感を孕みつつ次回へ

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