涼しさには訳がある

梅雨の頃は、森林の緑が最も美しく、かつ映える。
この樹木の緑は、火災の場合に延焼を防ぐ役割を成している。
江戸の古地図を見ると、きちんと区割りされ、防災への配慮が一目瞭然。
その上、日陰をつくり、涼しさを醸し出すなど、人々に安らぎと憩いを与えてくれる素晴らしい働きがある。

同じ日陰でも建物よりも、木陰の方が涼しく感じるのには訳がある。
数え切れない葉と葉の間に空気を貯え、太陽熱を遮断している。
木漏れ日の涼しさを体感された方も多いことと思う。

次に、葉っぱからの蒸発で生じる水蒸気が周囲の熱を奪ってくれる。
休憩を取る時は、緑陰の下をお奨めする。
野良仕事などの疲れの回復も早く、おにぎりと漬物も一段と美味い。

さて、６月の本土（沖縄を除く）への台風の上陸数は0.2個。
５年に１回程度。
今年は既に、４号と６号が四国地方に上陸した。

６月に2つの台風が上陸したのは、気象庁が台風の統計を開始した1951年以降、
97年に並ぶ２度目の１位タイ記録。

その年の東京の平均気温を調べた。
1月から7月までは平年に比べてプラス。
5月の+0.6度を除くと、1度以上も高温だが、8月は平年並みに落ちついた。

今年の平年との差は、1～5月は全てプラス。
特に、２月と4月は2度以上も高く、6月も平年値を大きく上回った。
即ち、97年と類似している。

最近数年間の梅雨前線の動きが気になる。
日本の南岸には停滞せず、南北の移動が激しい傾向にある。
今年も、日本海側の居心地が良いという気配を見せている。
よって今後も、高温・陽性型の梅雨が続きそう。

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