ふるさとは自然がいっぱい



2.ふるさとは自然がいっぱい

 さっきは、みんなの家族のルーツの話をしたよね。そこには、いくつかの家族からなる集落があって、集落がいくつも合わさって村や町になるんだ。もっと大きくなると県になり、国になるんだよ。そして、きみたちの住んでいるのが、日本という地球上にひとつしかない、美しい四季があって、自然がいっぱいある平和な国なんだ。一つの国は同じような暮しや言葉を使う人々の集まりからなっているんだ。だから、みんなはとても大切な国の仲間の一人で、なによりも、全員が平等なんだってことを、先生から習ったかな? それには、もっとも重要なことが一つあるよ。すぐにできることだよ。きちんと約束やルールを守ることなんだ。だから、みんなは宿題を忘れてはいけないんだってことさ。宿題は先生とのお約束なんだよね。

 さて、野山のあるふるさとに行った時に、木々の緑の多さや澄み切った青空の下の湖や沼にびっくりしただろう。そこの深い森の中では、教科書やテレビでしか見たことのない、リスや野うさぎやきじばとなどの日本の固有の鳥や動物がいただろう。ケーンケーンと鳴いていたのが、きじばとさ。あまり人には姿を見せないけどね。野や森の中の植物も覚えきれないくらい咲き誇っていなかったかい?
 日記帳に書ききれなかったかい。森や川や湖に生息している動植物は、みんなかけがえのないそれぞれの役割を持っていて、決して、他の生物の生活を侵さないように、それぞれの生活圏(縄張りやテリトリーともいうよ)の中で、人知れず生きているんだ。それを生態系の保持や食物連鎖と呼んでいるんだ。

 でもね、天候がいつもの年とちがったり、台風がやってきて大雨が降ったり暴風が吹いたりするような自然災害が襲ってきたら、その地域の生物と自然の調和(バランス)が壊れてしまうんだ。普段は、決して人里に現れない熊がでてきて、人に危害を与える事にもなるから、生態系の保全はとても大切なことなんだってことさ。普段から、樹木の伐採をしている森林の管理人さんの仕事のおかげだよ。ところが、人手がないために、上手く手入れができていなかったりなどで、森の中の木々や下草が伸び放題になったりすると、太陽のさし込みができなくなって、とても暗く陰鬱な森になってしまうよ。

 みんながハイキングなどに行った時にも、ごみや食べ物の屑やプラスチックの容器をすててきたりするのも山の調和が失われることになるから、ゴミくずは面倒でも、きちんと家にもちかえろうよ。日がささなくなったり、ゴミにおおわれてきたりすると、シダ類やこけ類などの貴重な下草が育たなくなるんだ。それで、森が水を土の中に保っておく力がだんだんと損なわれることにつながるよ。最後には、野山が荒れて、土砂くずれやがけくずれの原因にもなるんだよ。とってもこわいよね。野山のかけがえのない自然の環境を維持しながら守って行く(自然環境の保全っていうんだ)のが、みんなの生活にとっても、大切だということが分かってくれたかな? 

 また、冷たい夏や日照りが続くかん害などの影響で、森の中の木の実が充分に育たなかったり、台風などの強い風で生育する前に落ちたり、木が倒れたりしたら、森のかけがえのない食物連鎖が壊れてしうんだ。そうなったら、猿やいのししや熊などの食べ物がなくなってしまうから、生きて行くために必死になって、あちこちに出没して大騒ぎになるんだ。熊は冬眠をする前にたっぷりと皮下脂肪をつけておきたいので、秋には貪欲な食欲を示すのさ。だから、森の木の実はなくてはならないものなんだ。 ぶなや木の実がなるシイやカシなどの多種多様な植物が共生している雑木林が豊富にあって、はじめて、そこに生きている動物たちの生命の維持と共生で森の平和が保たれているという事を忘れないで欲しいな。

 みんなの山里のふるさとが、「自然がいっぱいさ」って、お友達に自慢ばなしやお土産ばなしで、盛り上がるように、ふるさとの森を大切にしようね。そして、今度の春や秋や長い長い夏休みには、両親のふるさとで知り合ったお友達と思いっきり、野山で遊ぼうよ。色々とおもしろい遊びを教えてくれるよ。きっと、お父さんやお母さんも賛成してくれるはずだよ。そして、デジカメでパチパチすると良いよ。その時の思い出になるし、そこにこんな動物が現れたことやあんな植物が生えていたことを、大きくなってもハッキリと思い出せるし、とても大切なきみだけの秘密のメモリーになると思うんだ。世界中で君だけの宝物ということになるね。簡単なメモがあるとバッチリさ。

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