薬剤師てるちゃんのサプリメント日記

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コンドロイチン・グルコサミン



関節に良いサプリメントといえば、
関節軟骨の成分である、
”コンドロイチン”や”グルコサミン”が有名です。

そこでこんなご質問を頂きました。

「コンドロイチン・グルコサミンは、
 体に吸収されるときに分解されてしまうので、
 軟骨になることを期待して飲んでも意味ない、
 と聞いたのですが本当ですか?」

そう、コンドロイチンやグルコサミンは
とても分子が大きいので、
そのままの形では吸収されにくいことが言われているんですよね。

究極の場合、
「吸収されないから、サプリで飲んでも意味がない!」と。


実際どうなんでしょうか?


まずは基本的なことを確認しておきますね。

 Q1、コンドロイチンとは?

  コンドロイチンの語源は、
  ギリシャ語の「軟骨」を意味する「コンドロス」が語源。
  語源からもわかるように、
  関節軟骨に多く含まれていることは有名ですね。

  コンドロイチンは、
  ムコ多糖類という”ネバネバしたものの”一種で、
  水分を保ち、ネバネバと組織を結合させるはたらきがあります。

  ちなみにコンドロイチンは関節軟骨にだけでなく、
  他にも体の至るところにに分布しているのです。
  脳神経組織の他、皮膚、血管壁、眼球、角膜、粘液、各臓器など
  ほとんど全ての臓器や組織に含まれ、
  ネバネバパワーを発揮しているのです。


 Q2、グルコサミンとは?

  ブドウ糖にアミノ基がくっついた、
  軟骨や皮膚に含まれているムコ多糖類(ネバネバ)の一種です。
  グルコサミンは、軟骨の細胞を刺激して、
  軟骨の生成を促進したりする働きが言われています。

  グルコサミンは、コンドロイチンと一緒に使われたり、
  同じ製品の中に入っていることが多いですね。


では本題のご質問の答えに移りましょう。

確かに飲んだコンドロイチンやグルコサミンが、
更に痛い膝などの関節軟骨に、集中的に届くとは考えにくいですよね。


では実際の研究結果はどうなっているか見てみましょう。

1、372人の患者さんを対象にした臨床試験で、
  コンドロイチンを単独で経口投与した結果、
  痛みが3ヶ月で平均43%、
  半年から1年後には58%良くなったとの結果が出ています。

2、799人の変形性関節症の患者さんに
  コンドロイチンの経口投与が効果あったとの結果があります。


さて先ほど、
「コンドロイチンとグルコサミンは
 一緒に使われることが多い」と書きました。

そう!
コンドロイチンとグルコサミンは一緒に使うと
”より効果がある!”からなんです。

3、コンドロイチン1日1200mgと
  グルコサミン1日1,500mgの組み合わせで
  8週間後に痛みの軽減効果があったとの報告があります。

ほか、色々な臨床結果を考えても、
しっかり吸収されているのかはわかりませんが、
どうやら効果は期待できるといえるでしょう。

もしかしたら、
コンドロイチンやグルコサミンが
吸収される時に一時的に分解されたとしても、
また同じように作りかえられているかもしれません。

はたまた血液ではない他の経路から
膝などにたどりついているのかもしれません。

コンドロイチンやグルコサミンは
他のサプリメントと比べても
かなりエビデンス(科学的根拠)のしっかりしたサプリです。

どんな経路にしろ、良い結果が出ているのですから、
変なウワサに惑わされることはないと思います。

膝の痛みでお悩みの方は
一度試してみるといいかもしれないですね。
そして近くにそのような方がいらっしゃったら
薦めてあげるのもいいでしょう。


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