THE・あとがき
断言してたけどね。
ハッキリいうけどね。
（文字数同じだね）
滅茶苦茶むずいね。
素晴らしいほどね。
（文字数同じだね）
実は考えてたんだ。
でも全然無理っぽ。
だから短編小説で。
では、どうぞ（笑）
もう真夜中に近い時間だ。
部屋の電気をつけて、ひたすら原稿用紙に字を書き込んでいる。
髪は伸ばし、服もヨレヨレ。という、貧乏人スタイルの彼は
一応だが、有名な小説家である。
「ペンだこが動いた！」
一言を境に、室内の温度が下がった気がした。
小説を書いている者の手が止まる。
――バン――
室内が完璧なる闇に閉ざされた。
恐らく、ブレーカーが落ちたのだ。
だが、小説家が動く様子はない。
小説家の視界の端に蠢く、影。
彼…いや、彼等は少しずつ、小説家に近づいていく。
背後から近づく、人の形をしたモノ。
姿は見えないが、その形は目に見えるように分かる。
手に白い布を持ち、頭を越し、手が下がり…。
そして、視界が白く閉ざされた。
―――――――――
暫く、白を光として認識することが出来なかった。
只の夢かとも思っただろうが、現実に起こった事だった。
携帯には、非通知からの電話が来ていた。
兼業作家として、小説を書いている、彼の名は空目俊哉という。
バイトだが、毎日ファーストフード店で働いている。
そのバイト先である奇妙な噂を耳にした。
「夜中の二時に非通知で電話が掛かってくる。
その電話に出ると、七日間続き、まったく同じ事をしなければ。
―呪いが発動して、あなたは死ぬ―」
そう。真夜中近く。と思っていたが、実際のところ、一時は過ぎていた。
…可能性としては…
「所詮噂だろ？」
「えぇ。でも、実際一人病院送りになった奴、見ましたよ。
一応実行してたみたいなんですが、内容でも間違えたんですかね」
…呪い…ではなく、精神的な不安からの可能性もあるが…
「ま、そうそう聞いた奴には来ねぇよな」
家に着き、とうとう仕上げの段階となった。
ラストシーンだ。
書いていて最もつまらない場所であり、楽しい場所でもある。
もう少しで…あとがきだ。
室内に機械が振動し、空気を振るわせる音が響いた。
反射的に時計を見る。
二時五分。
噂では二時の電話だ。
電話番号も見ずに、電話に出る。
「はい、うつ…」
…………
「あの…どちら様ですか…？」
訳もなく、寒気がした。
電話のノイズ音だけが、鼓膜を伝い、脳へ伝達される。
そして思い出した。
家の時計は五分早いのだ。
電話が掛かってきた時、時計は二時五分。
実際は二時だった。
ひたすらノイズ音が続く。
「クソっ！」
携帯を耳から離し、通話を終了。
出来るはずだった。
いくら押しても通話が終了しない。
刻一刻と、通話時間は長くなる。
「く…！」
画面側とボタン側を両手で持ち、膝に叩きつける。
バキ
と、プラスチックが割れる音。
後
静寂。
考えてみれば、携帯を破壊すれば番号が変わり、呪いの電話も来なくなる。
そう思い、帰宅中。
郵便受けをあけた。
少し下が膨らんだ封筒が一通のみ。
家へ入り、開封。
携帯が入っていた。
自分が使っていた物と全く同じ携帯が。
シールや、電話帳。電話番号、フォルダ等、全てが同じだった。
一つだけ違うもの。
メモ帳に一つだけ増えているものがあった。
「携帯は、リサイクル」
送ってきた相手は携帯を壊した事を知っている。
しかも
衛生面をかなり考えているのだ。
そして
小説家のあとがきが始まる。
神の力を利用した、本編への裁き。
「インクより生まれし物はインクへ還らなければならない。樹木を滅ぼしてまで」
生き残れる素材は一つ。
それは…。
以上！THE・あとがきでした^^
え？ﾜｹﾜｶﾗﾝ？
当たり前だ。
全てはなぁ。
夢オチなんだよ！
ﾊｲ、ｽｲﾏｾﾝ。
ﾊﾝｾｲｼﾏｽorz
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