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2006.01.01

(教授位已光児ブログ)
「行く年来る年」

悠久の時の流れを堰き止めるように
して元旦がきます。今日大晦日は、
この一年の出来事を堰き止めて眺め
る一日になるようです。

テレビのどの番組を見ても特集とし
てこの一年の重大ニュースが報じら
れています。そのニュースは人間社
会が如何に「よく」や「みえ」で生
きているかを如実に示しています。
そして、そのニュースに対する反響
もまた「よく」や「みえ」で応えて
いるようです。

自分にとっていい年であったかどう
か。それが最大の関心事のようだか
らです。そんな人間の都合のいいよ
うには自然は働いてくれません。
だから自然災害・天候異変が多かっ
たのだろうと思います。そんな行く
年の災いを祓い清める儀式も色々な
形で行われるようです。

そして来る年の幸せを願うのでしょ
うけれども毎年繰り返されるカタチ
だけのこの行事には誰も疑問を抱か
ないようです。いかにも荘厳なその
儀式を経験しただけで、全てが幸運
に向かうように思えるのでしょう。
その根拠を明らかにしようともせず、
毎年繰り返されるだけの儀式に頭を
垂れています。

暦が新しくなったからといって、そ
れだけで人生が変わるわけでもない
と思うのに、ひとびとは根拠のない
意識や知識で一応の安心を得たいの
でしょう。けれども「よく」や「み
え」で生きていて、そのような我儘
な人に、どうして自然が手を貸して
くれましょうか。

他の人がその本来の能力を発揮する
ために必要なら、自分の知恵と力を
限りなく開かれた「こころ」から発
信させることができれば、自他共に
満足できることでしょう。そのこと
が世界の恒久平和実現を確かにする
に違いありません。

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