☆ドリーム☆ ~夢~

☆ドリーム☆ ~夢~

2話~土曜日~ 前編


私は時計をみて慌てた。もう12時なのだ。
「うぅ。どうして起こしてくれなかったの?」
下に下りて行って、お母さんに行った。
「今日は、お兄ちゃんの試験日なのよ。菖蒲は休みなんだから、
寝坊しても大丈夫でしょ?それに、3回はお越しに行ったけど。。。
菖蒲が寝すぎなのよ。」
私は言い返せなかった。そう、兄ちゃんは秋羅と違う所に行くから日にちが違う。
「私、秋羅のとこ行ってくる」
急いで準備をしながら言った。
「5時間でには帰ってくるのよ。」
「わかった」
私は玄関を出てケータイを取り出した。
『これから行くね』
『分かった、外で待ってる』
返事が返ってきてから、歩き出した。秋羅の家までは10分かかる。
ぎりぎり間に合う時間だ。普通幼なじみというと家が隣同士とか、
歩いても5分かからなかったりすることが多い。
しかし、私の町は家が少ない。・・・田舎というだけの話だけど;;
「おーい」
どうやら、秋羅みたいだ。私には見えないのに、
秋羅のほうが視力も上のようだ。
「ごめん。待った?」
急いで走っていくと、メール通りに玄関前に立っていた。
「ごめん。待った?」
私がすまなそうに言うと、意地悪な顔になった。
「あぁ、待ったさ。メールくる10分前から。意外とまだ寒いんだから、
俺を待たせんな。」
「寒いんなら、もっと着ればいいじゃん。それにメールするって言っといたし。」
私がすねたように言った。そしたら、秋羅が笑い出した。
「っはは、バーカ。本気にすんじゃねーよ。メールきてからしか待ってねぇー。」
涙を出してまで笑っている。優しいのに意地悪な時はものすごく最悪。
「せっかく会えたのに、からかうなんて最っ低。」
私が本気で怒りだしたから、さすがにやめてくれたらしい。
「まぁ、あがれよ。本気で風邪ひいたら、しゃれのなんねぇし。」
「はじめからすなおでいてよね・・・お邪魔しまーす。」
上がった家からはとても暖かい感じがしている。
気温ではなく、家の雰囲気というやつだ。
「わぁ、すごい久しぶり。」
始めて、秋羅の家に来たみたいに興奮してると
「バーーカ。そんなにはしゃぐことじゃねぇだろ。
だいたいクリスマスのときに来たしよぉ。ほれ、入れ」
通された部屋は荷造りされていて、家の雰囲気と違い、
なぜかさびしい部屋だと思った。
「ずいぶんさびしくなったね・・・」
「菖蒲が来るならその前に片付けておこうと思って」
秋羅がそっけなく言う。
「っでなにすんの?」
その聞き方はどうなんだと思ったけど、無視して
「勉強教えてもらおうと思って、道具は持ってきたよ」
「数学か・・・」
私は数学が苦手だから、秋羅に教えてもらおうと思ったんだけど、
気が進まないらしい。兄ちゃんに教えてもらうより秋羅の教えてもらった方が
いいと思っていた。兄ちゃんも数学が苦手なのだ。
「悪い。この単元は苦手なんだ。この単元はゆうの方が得意だった気が・・・」
秋羅にも不得意があるとは思わなかった。どうしよう・・・
「あ、あの。えっと・・・」
「もうテスト終わったんだから勉強は急がなくてもよくない?」
「よくないよ・・・宿題なんだから」
「じゃぁ、自分でやれ」
「もう。意地悪!」
私は思った以上に声を出していた。

PSながくなりそうなのでここで前編ということで;;










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