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小3~小4:先生との出会い






小3~小4:先生との出会い


  新しい仲間、新しい先生、新しい教室!!何もかもが新鮮で楽しく感じられた。担任の先生は大学を卒業し

たての女の先生で、まだ20才だった。今思えば「20才で学校の先生になれるのだろうか」と疑問をもつところだ

が、当時はそんな難しいことは考えもしなかった(笑)。(ちなみにその先生は通信教育でも勉強していたとかなん

とか…。)


  先生の自己紹介、黒板にチョークで名前を書きはじめるとと、お調子者の男子が「あっ、先生の名前分かっ

た!タコ八郎や!!」と叫んだ。確かに先生は「田」と書いたけれど、そんなわけがない。そう思っていると、突

然先生は泣き出してしまった!「えっ…!!」私をはじめクラスのみんなが「先生」が泣いているという目の前で

起こっている事実に対して言葉を失った…。

  それからも度々田原先生(仮名)が泣くことはあった。私たちがドアに黒板消しを挟んだとき。田原先生ではな

く隣のクラスの先生が私たちの教室に来て黒板消しとニアミス。私たちがその先生に怒られているところにやっ

てきた田原先生はそれを見て泣いてしまった。先生の言うことを素直に聞かない男子と本気で泣きながらのケ

ンカもしていた。クラス懇談では「まだまだ甘い」と保護者にきつく言われ、そこでも泣いてしまったらしい。

  でも私たちはそんな先生が大好きだった。学活の時間は特にしなければならないことがない限りクラスでゲ

ームなどをして盛り上がった。そのとき先生から教えてもらったゲームは後に全校生徒が知る遊びにまでなっ

た。バレンタインデーには男女関係なく生徒全員にチョコレートをプレゼントしてくれた。放課後はみんなで集ま

ってよく先生とおしゃべりをした。私たちのこと、クラスのこと、先生のこと…。プライベートなことも話してくれた先

生から私たちは先生の恋人(現在の先生の旦那さん)の名前まで聞き出したものだった。そして先生はこんな約

束もしてくれた。「もしあなた達が小学校を卒業するまでに結婚すれば、このクラス全員を結婚式に招待する」

と!!その日が来ることを心待ちにしていた私たちが晴れて卒業した1週間後、先生はめでたく結婚した。もち

ろん私たちが招待されることもなく(笑)。

  この田原先生のおかげで私は今までで1番楽しい2年間をこのクラスで過ごすことができた。何といっても先

生の席替えのやり方には本当に感謝している。あの方法のおかげで私は恋をすることができたのだから。



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