いつかはカナダ犬と北京生活

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二九、日本菜のリクエスト

二九、日本菜のリクエスト


 「そういえば、普段美咲はどんなもの食べてるの?中国菜(中華料理)は口に合う?」あるとき、ビンビンが何かの拍子にこんなことを聞いてきた。

 「うん、中国菜は好きだよ。私がよく頼むのは、紅焼茄子(茄子・ピーマン・トマトなどを甘辛く炒めた料理)とか、蛋炒飯(卵チャーハン)かな!(←我ながら超庶民的。)」

 ビンビンは笑いながら、「中国菜にはおいしい料理がまだまだあるよ。炸醤面(ジャージャー麺)って知ってる?」

 私は、北京で時々食べていたのだけれど、ここは知らないフリしたほうが可愛らしいかな~と瞬時に計算し、「うーん、食べたことないや。どんな麺料理なの?」と聞いてみた。

 すると、「じゃあ今度、僕が美咲に作ってあげるよ。美咲も、僕に日本菜(日本料理)を作ってくれる?日本菜と言えば、寿司(Shousi)だよね。あと、烏冬面(Wudong mian)(うどん)だっけ?上手に、作れる?」

 憧れのビンビンから目を見てこんなことを頼まれれば、NOと言えるわけがありませんよね!!あの夜の怒りはどこへやら、私は二つ返事で日本料理を作ってあげる約束を交わした。

続く→


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