いつかはカナダ犬と北京生活

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三九、失望

三九、失望


 すごくバカにされたような気がして、私は居てもたってもいられず、玄関を出て行ったばかりのビンビンにすぐメール。『私と‘友達’になったのは、セックスがしたかったから?本当に‘友達’だと思っていたら、あんなことできないはずだよ!』

 彼からもすぐに返事がきた。『僕はただ、僕たち二人はお互いにすごくいい感情を持っていると思っただけ。そんなに僕に構いたくないのなら、放っておいてくれていい。君は何も‘真相’を分かってない。』

 「真相」って、何??そんなの分かるはずもない。ビンビンの言う「真相」が何であれ、私を軽く扱おうとしたことに変わりはない。それに、彼があんな風に彼女を裏切れる人だとは思いもしなかった。もし、私が彼に身を任せて、レンさんと別れてと頼んでいたら、彼は別れてくれたの?

 自分に勝ち目がないことを認めるようで悲しいけれど、そうは思えない。私は彼を避けるように、再びスタバ通いをやめた。


続く→


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