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金銭授受も「いじめ」一転認定 原発避難、市教委が謝罪
福島第一原発事故で福島県から横浜市に自主避難した中学1年の男子生徒がいじめを受け不登校になった問題で、横浜市教育委員会の岡田優子教育長は13日、男子生徒が同級生らにおごらされたとする金銭授受を「いじめと認定できない」としてきた見解を撤回し、「金銭授受もいじめの一部として認識する」と述べて謝罪した。
「お子様の気持ちをしっかりと受け止められなかったことに、あらためておわびしたい。申し訳ございませんでした」。岡田教育長は記者会見の冒頭でこう述べ、深々と頭を下げた。
この問題を巡っては、市教委の第三者委員会が昨年11月、金銭授受部分はいじめにあたらないと答申。岡田教育長も答申に沿い、市教委として金銭授受をいじめと認定することは難しいと議会で答弁していた。
だが男子生徒側は、金銭授受は2014年5月の約1カ月間で約150万円にのぼり、いじめにあたると主張。市教委に多数の抗議が寄せられた。林文子市長も「子どもに寄り添った発言ではなかった」と謝罪した。
13日は男子生徒の代理人弁護士が市役所を訪れ、「どうして市教委は一部だけを見て、全体を見てくれないのか」とする、市長宛ての男子生徒の手紙を提出。これに答える形で、岡田教育長が会見を開いた。
見解を変えた理由について岡田教育長は「ご両親や代理人からお子様の気持ちを改めてうかがった。お子様の気持ちを受け止めることが大事と考え、舵(かじ)を取り直すことにした」と述べた。1月10日に男子生徒側から申し入れを受けたことがきっかけだったという。
第三者委の答申も金銭授受の背景にいじめがあったと指摘していたことや、いじめ防止対策推進法によるいじめの定義にもあてはまることから、見解を変えたという。
男子生徒は小学2年だった2011年8月に、福島県から横浜市に転校した。第三者委の答申では、小学2~4年の時期に「菌」と呼ばれるなどのいじめがあったと認定。5年になると「プロレスごっこ」でたたかれるようになった。男子生徒は威圧感を感じ、家からお金を持ち出しておごった。答申はこの金銭授受についてはいじめではなく、 法に触れたり、将来罪を犯したりする恐れがある、「非行・ぐ犯行為」にあたると指摘していた 。(大森浩司、太田泉生)
「いじめ」と言うのはやめよう 2012.07.14 コメント(4)
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