サリエリの独り言日記

サリエリの独り言日記

2022.10.26
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カテゴリ: クラシック
さて、前回取り上げた三曲に「 FREEDOM (Official Live Video) 」を加えると、今現在の彼女たちのもっともスタンダードで、入りやすいライヴパフォーマンスということになるのでしょう。いずれもごく親しみやすいメロディーラインに、分厚いハードロックのサウンドを取り混ぜて、とてもゴージャスな雰囲気を曲に与えていますね。
 で、それを可能にしているのは、各パートのスキルが飛び抜けて優れていて、いずれも個々に聴かせどころを持っているからで、曲じたいもそれらを際立たせるように工夫してある。ロックにかぎらずグループというのは、ややもすると傑出した一人か二人に引っ張られて、どうしてもそちらに焦点が行ってしまうものですが、このバンドグループは五人のメンバーが、ほぼ均等にその存在を主張していて、この豪奢な感じというのは、他ではあまり見られないような気がします。といっても、ほかのガールズバンドを、そんなに聴いたわけじゃないけど。

 となると、このグループのサウンドがどのように形成され、十年近く同じメンバーを維持してきたのか、というのがどうしても気になってきますね。彼女たちの話によるとグループ結成二年ぐらいまでは、メイドコスチュームでやるということは決めていても、ポップアイドルで行くのかロックで行くのか、いろいろ模索があったらしい。で、その方向性がハッキリ決まったのが、「 Thrill (スリル) 」という曲で、強いハードロックのサウンドの上に、ポップなメロディーラインに乗せるという、現在のBAND-MAIDスタイルがよく出ていますね。彼女たち自身もこれの出来映えには納得していたようで、「この路線で行こう」みたいな話になっていたようです。
 それにしてもこの曲の発表が2014年。ところが驚いたことに、この曲の発表をもって、グループの解散話が出ていたとか。まあ音楽業界にかぎらず芸能界というのは、新しいタレントを二年ぐらいかけて売り出して、それで芽が出なければ、そこでおしまい。また新しいタレントの発掘に注力するというのが、(予算という大人の事情もあるし)だいたい普通な世界なのでしょう。

 とはいえ、この「スリル」のMVが、アメリカのJ‐ROCK専門チャンネル(日本のロック専門のサイト、こんなのがNETにはあるのですね)に取り上げられて、欧米で先に話題になった。 BAND-MAIDはそもそもその結成当初から、欧米も視野に入れた曲作りを意識していたようですが、ネットの「コメント欄が急に英語であふれ出して、ビックリした」とミクさんが語っているように、どう欧米市場にコミットしていくかというような話は、まだ具体的にはなかったようです。
 そういう意味で、彼女たちの躍進は偶然と幸運から始まったとも言えなくはないのですが、もちろんそれだけですべてが片付くというわけではなくて、この曲がよく練られた作品だったから刺さったということでしょう。それが証拠にいまだにあちらのチャンネルでは、「Thrill」の再生回数がほかの傑作群を押さえて一番多いらしい。まあUPされたのが、一番古いということもあるのでしょうが、初見の人でも「覚えやすい、分かりやすい」ということが大きかったのではないか?それともう一つ、欧米ではジャパニーズ・ガールズバンドというのが、BAND-MAIDに先だって、BABY‐METALというグループのKAWAIIジャパンカルチャーを押し出した活躍で、その筋の人たちには、よく知られていたということもあったでしょう。

 それにしても、「スリル」のヒットまで試行錯誤していた二年間、発起人というか言い出しっぺのミクさんはじめ、五人のメンバーは必ずしもゴリゴリのハードロックサウンドということに、こだわっていなかったらしい。むしろどうやって「このグループの存在を、世に知らしめるか」ということのほうが、優先課題であったようです。このあたり、仲良しの音楽仲間で好きな音楽をやりたい、といったインディーズグループとは少し考え方が違う。はたまた音楽事務所やプロダクションが仕掛けた、出来合いのガールズバンドというのとも違う。

 ことの発端は、ネットの動画サイトに自身の歌を投稿していたカナミさんの動画が、ミクさんの目に止まり連絡を取ったのが始まりというのですが、見ず知らずの人同士が、ネットの情報だけですぐ意気投合というのは、今どきの出会い系じゃあるまいし、そんな軽いノリでスルスル事が進んだとは、古錆びた年寄りのアナログ人間には、到底信じ難い話ではあります。





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Last updated  2022.10.26 14:33:19コメント(0) | コメントを書く
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TNサリエリ @ Re[1]:Kyoto Tachibana High School Green Band 10.(09/07) ナガノさんへ  コメントいただき、ありが…
ナガノ@ Re:Kyoto Tachibana High School Green Band 10.(09/07) 2年遅れで、この文章を読んで泣けてしまっ…
TNサリエリ@ ふたたび、コメントありがとうございます。 cocolateさんへ 私自身、彼女の演奏に刺激…
cocolate@ Re:エレクトーンというガラパゴス 1.(06/17) 再びおじゃまします。 826askaさんのYouT…
cocolateさんへ@ コメントありがとうございます。 三年ほど前に826asukaさんのことを知り、…

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