凌ちゃんマン №4

凌ちゃんマン  №4

こんにちは!                    
君は誰? ボク 凌(りょう)君です。           
      ボクは高機能自閉症とADHDっていう
           なんかややこしいもんらしいです
      なんでだろう~?♪   
        なんでだろう~?♪


2歳になった僕はますますよくうごくようになったよ。
お母さんはいつもボクを追いかけてるの。
お兄ちゃんはいつもその後をおいかけてきてるの。
時にはお母さんに「あんたがちゃんとみてないから!」と、おこられることもあったみたい。
ごめんね、おにいちゃん!  
ぼくが2歳半になってお兄ちゃんはK第二保育所にはいったよ。
ぼく・チョッと暇になちゃった。
それでもお母さんはボクをさんぽにつれだしてくれたりもしてくれたよ。
ぼくは走るか止まって溝に石をずっと入れてるか、
家を出てから帰るまで堤防でオンブしてもらって
電車を見に行ったり、なん往復したかわからないほど。とにかくお母さんはしんどかったみたい。
1日のうち昼寝をしない僕はずっとおかあさんといっしょ。
たまに昼寝をしたときはお母さんは家の用事をしてたよ。
おかあさんは今はこころがチョッと病気でできることとできないことがあるみたい。
僕はうれしいことばかり。ビデオ見放題のときもあったな~。
ラッキーラッキー!いまもだけど!レッツダーンス!!!ボクは踊るの大好き!
でもやっぱり家族の中でお母さんだけがボクの発達に疑問と心配をもっていたんだって。
本屋さんの本を立ち読みしてはお父さんに告げても「考えすぎ」で聞いてくれない、
誰も「男の子はこんなもの」で済ましてしまう。
そしておにいちゃんの先生から
「心配やったらここに来てくれはる発達相談の先生にきいてみる?」
って勧められたけれど、未就園児が厚かましいんじゃないかと思ってうけなかった。
この頃からボクをココロから可愛がってくれて「私の宝や」と言ってくれてたおばちゃん(バアチャン
のお姉さん)が急性すい炎で倒れ入院しちゃった!
世話焼きのお母さんはその家族の情のなさにもどかしく思って、僕を実家のバアチャンに預けて
午前中だけ世話をしに行く事にしたの。
ボクはだ~い好きなバアチャンといられてとっても幸せ。ちょっとさみしいけどね。
たまにつれていっておばちゃんを元気づけようとしてたけど効果あったかなあ。
ボクもいつもの多動で病院内を探検、探検。
リハビリ室は大きなボールやいろんな物があってとっても楽しいし
たまに知らない寝たままのおじいちゃんに話しかけられたりしてたのしかったな~。
ところがある日これまた子供が好きで豪快なおじちゃんが胃がんで別の病院に入院しちゃった。
この頃バアチャンもまぶたがはれて病院に通っていくのをお母さんが連れて行ってたよ。
そういうことでこの頃のお母さんは3ヵ所の病院をボクを連れていってた。


僕はと言えばそこここでそれなりに床に寝転んだりなめたりナースステーションの中に入って看護婦さんと
一緒に椅子に座ってたり、人の病室に入っていったりしてやっぱりじっとしてられないの。
お母さんの平謝りの歴史です。2回だけブチギレて言い返してたな~。おーこわ。
お母さんはくやしかった時が多かったみたいだな~。帰りに車の中でよく怒られたっけ。
言葉はやっぱりあんまり出ないから1歳半とまちがえられたこともあった。
「おかあしゃん」「りょうちゃん」「はい」「ごめなしゃい」「おとうしゃん」「バアチャン」「ダコ」「オブ」「おしゃかな」
しゃべれたのはもうちょっとあったけど僕が勝手に言ってるだけで会話にはならないんだ
ある日大変な事が起こちゃった。僕をみてくれる唯一のバアチャンが入院してしまいました。(T_T)
お母さんはおばちゃんのトコに行き、バアチャンのトコに行き、時間があればおじちゃんのトコに
いきました。もちろんボク連れ。
託児に預けたり保育所に入れたりするお金の余裕もないのだ。
ボクはバアチャンのトコに行くと必ずジュースをかって行き、バアチャンのベッドに
あがってジュースを飲むのが楽しみ(こだわり)。おいしーもん!バアチャン好き!
1度経験した事は忘れず楽しければこだわりになるんだねぇ。
いつもどおりのことが出来ないとパニックの始まり始まり。自閉症ゆえに。
もううんざりしてるお母さんはパニックが治まるまでほっとくけれど
バアチャンがクセモンで、ゴチャゴチャ言ってくると頭の中は余計パニックるのに
未だにバアチャンはかまって来ます。誰か何とかしてください
そうこうしているうちに1月末におばちゃんが死んじゃった。
お通夜でボクは何が始まってるのか分からないし
のどがかわいたので1.5リットルのジュースをひきずりと紙コップを引っさげて酔っ払いのように
控え室から花道を通ってお父さんにジュースを入れてもらいに行きました。
喪主のおっちゃんのこめかみがピクピクしててもしったこっちゃないよーだ!
今何が起こってるのかわからず自分勝手に行動してしまうのもボクの障害の特徴の一つ。
そして3ヵ月後にはおじちゃんが死んじゃってみんなの期待はぼく一身に!
いったいどんな面白い事をしてくれるのかってた思われてたけど僕だってその頃には保育所に入所してたし
チョッとは成長してお父さんの長い数珠を振り回す以外大したことはやってないよ。
残念がられちゃった。面白くなくて。お母さんはこめかみピクピクヽ。(―_―メ)しゃきーん
保育所には入って7月にボクに自閉傾向があることが市の発達相談で分かっちゃった。
お母さんはADHD(注意欠陥性多動障害)の疑いを聞きいたけど「ホントにヒドイ子はこんな
モンじゃありません」一蹴されてしまった   
そんで「お母さんこの子との生活はしんどいですか?」と聞くもんだからお母さんむっとして
「私はこの子しか知らないのでこの子がしんどいです」ときっぱり言ってやったね!
お母さんは何か納得いかないみたい。結構しつこいでしょ、うちのお母さん
「また来てくれたら相談にのるからね」と言われても相手の都合もあるのに
そうそう相談もしにいこうと思えないよね!
2回目の発達相談では京都の大学の教授と言う女の人が来て僕の遊んでるオモチャを
取り上げさせてパニックになる僕を見て「ふんふん、こうなるのね」と一言。
当然ボクは納まりがつかなくてお父さんも来てくれてたから抱っこして連れ出してくれたけど
「ぼく、嫌なことしてごめんね」とかの一言もゆってくれない。こんなひと大嫌い!(-“-)
やっぱり納得のいかないお母さんは自分でかかりつけのお医者さんに頼んで大きい病院で
みてもらうことにしたんだよ。               

                                つづく


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