江戸東京ぶらり旅

江戸東京ぶらり旅

江戸の食事



 江戸では庶民が白米のご飯を食べていましたから,これを少しのおかずで腹一杯食べるのに最良のお供が漬物でした。漬物は発酵食品だから保存はきくし,美味いし,香りも良いし,パリパリと食感もあり,ご飯は何杯でもいけそう,くせになりそ~,ということで生活に欠かせないものになったのです。

 米を精米すると大量の糠(ぬか)が出ますね。それでこれを漬け物づくりに利用しようした人がいたのです。糠に適量の塩を混ぜて大根を短期間漬ける。これが浅漬け,あるいは糠味噌漬けと呼ばれました。うまい糠の利用法を思いついたものですね。現在でも精米店ではぬかを漬け物業者に引き取ってもらっているそうですが,私もぬか漬けをする際には精米店から新鮮な糠を少しだけ譲ってもらいます。北陸に行くと「フグの小糠づけ」といって,フグの卵巣を糠につけたものがありますね。卵巣には毒を含むのですが,これが不思議なことに無くなってしまうのですね。別の物質に変化するのか,分解するのか,とにかく毒の作用がなくなる。面白いですね。

 佐渡・ふぐの子粕漬け(代金引...
4,095 円


  ● 【ふぐ・フグ・河豚】 の珍味のすべてがここに!

 シソの葉を何枚も重ねてみそ漬けやら塩漬けにしたものが発展したのが千枚漬け。これは聖護院大根という丸い大きなカブといった大根を薄く切って塩漬けにし,さらに昆布,唐辛子を加えて味醂をかけて漬けたのが現代の千枚漬けです。大根を塩漬けにしてから米麹,砂糖などに漬け込んだのかべったら漬け。江戸っ子の大好物でした。私もたまにしかいただきませんが,美味しいですね。日本橋大伝馬町の宝田恵比寿神社の祭で開催される「べったら市」は江戸の頃から続く伝統の行事なのです。



カブに甘みがあって、スッキリし...
295 円

割 漬【大こう本店】
520 円




国内産原料100% べったら漬けを...
460 円

べったら(420g)【070906m】
370 円


 梅干は最初傷の消毒,頭痛,疫病予防などの薬用でしたが,江戸の後期には赤シソで赤く色づけした梅干しが庶民の口に入るようになりました。高級な梅干しは本当に美味しいですよ。漬物の話は,まだまだあるのですが,今日はこんなところにしておきましょう。とにかく御飯にしましょう。梅干しだけでこんなにあるのですからね。

【梅干しのすべてを見る】



うす塩味南高梅(550g)
2,100 円

新鮮なこんぶの味をほどよく生か...
5,440 円


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 海苔で巻いたおにぎり,おかかに梅干し,サケにたらこ,筋子に昆布,たまらないですね。でも外国人にとってはこれが黒い紙に見える。だからこの黒い「紙」を最初に剥がして,次にご飯の部分にかじりつくという奇妙な食べ方をする人がいるのです。日本の食文化を知らないのですから,仕方有りませんね。海苔を醤油に浸して,これをご飯に挟んだ海苔弁当も日本人にとっては美味しいのにね。えっ,若い人はそんなの食べないって?

●浅草寺の仲見世●
仲見世.JPG


 海苔の養殖は,江戸時代の初め頃,隅田川の河口付近ではじまりました。海苔は栄養分を含む海水と淡水がほどほどに混じり合う河口でよく成長するのです。天然には岩や流木に付着して,冬から春の初めまで成長するので,これを採取して乾燥させれば食用になる。けれどもこれでは大量生産というわけにはいかないので,養殖をすることに。この養殖場所は隅田川河口からやがて大森,品川へと移っていくのですが,それでも「浅草海苔」という名前で売られました。というのも,海苔は浅草和紙を漉くような方法で作られ,しかも浅草界隈で売られたので,だから「浅草海苔」と呼ばれたのですね。


焼海苔『金印』
525 円(1.0%)

普段使いに最適♪『浅草海苔』
420 円(1.0%)



 この海苔は最初は上流階級でしか食べられませんでした。なんたって高価でしたからね。やがて養殖の技術が向上し収穫量が増えると庶民の口にも入るようになったのです。屋台では海苔巻きがファーストフードとして大ブレーク。それに味も香りもグッド,軽いし日持ちはするし,ということで海苔は江戸の土産としても人気があったのです。やがて海苔という食品,その養殖技術が全国へと広がって現在に至るというわけです。


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 みなさまこんばんは。今日は甘藷,つまりサツマイモのお話です。

 江戸時代の女性が好む御三家は「イモ,タコ,カボチャ」。タコを除けば現代も同じですね。これを裏付けるように川越の菓子屋横町で「川越イモ」を買い求めているのは女性が圧倒的に多い。

●川越市の蔵造りの町並み,芋の字が見えますか?●
P1010224蔵造り4.JPG


 ところが江戸時代はイモと言えば里芋のこと。ねっとりして,これも美味しいのですが,ここで享保の大飢饉(1732年),なにもかにも不作で餓死者が多数。それで将軍吉宗の指示のもと青木昆陽が,もとは中南米から鹿児島県(薩摩)に伝わってきた甘藷(サツマイモ)を全国どこでも栽培できるようにと,現在は東京の小石川植物園のある地で研究。これがうまくいって,日本人の命綱としてサツマイモが全国に普及。植物園内にある碑には「甘藷先生」と刻まれています。青木昆陽の墓は,目黒不動尊の裏手にまわり,小高い丘の住宅地内を東へ進んだ狭い道沿いにありますよ。


 焼き芋がおやつとして食べられるようになったのは幕末。栗もほかほかで甘く美味しいのですが,これに負けず劣らずといった意味で「八里半」と呼ばれたり,栗よりはるかに美味いんだぜという意味で「十三里」と書かれたのぼりを立てて客を呼び寄せました。ご存じですね「栗より美味い十三里」 えっ,ご存じない? それは困りましたね。栗=九里ですよ。それ以上ということで十三里。まだわからない?

 これがおわかり頂けないのなら,もう結構です。はい,さようなら。


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 今日のお題は味噌。そうそう,手前味噌です。

 実は,戦国時代には兵糧食として大切な食べ物だった味噌なのですが,そして地域ごとに,おらほの味噌は他のどこよりうめーずら,なんていう「手前味噌」が作られたのですが,江戸時代になると味噌屋がたくさん登場したので,味噌は味噌屋がつくるもの,となったのです。そうです,味噌つくりが商売として成立してのですね。町内を歩き回る「味噌売り」もいたそうですよ。つまり江戸の時代は,大豆を原料とする味噌,醤油などよりもはるかに安く手に入ったのです。

 江戸で愛好された味噌のことですが,仙台の伊達藩,政宗が作らせたという「仙台味噌」,濃厚で辛口,だから貯蔵できる味噌でこれが江戸で大ブレーク,美味いということで評判になり普及しました。


仙台味噌 量り売り十割麹味噌 ...
1,850 円

糀の甘さとふんわりと香りが引き...
15,613 円


 江戸には赤味噌のひとつ「江戸甘味噌」が家康の号令のもとで作られました。塩分が辛口の味噌の半分程度ですから香りが良く米麹をたくさん使っていて高価だったのですが,保存がきかないという欠点がありました。どちらかというと鍋にあう味噌です。


江戸甘味噌 5kg
4,620 円

江戸甘味噌 3kg
2,835 円


 他にも蕎麦屋で酒の肴として出てくる「嘗め味噌」,大豆・麦麹に野菜を混ぜた「金山寺味噌」,味噌に野菜や魚を混ぜた「鉄火味噌」「鯛味噌」などもありました。


日本マクロ・鉄火味噌・八丁味噌(...
556 円

鉄火みそ・八丁味噌(ビン入り)80g
609 円



金山時味噌・アミセ数見商店アミ...
735 円

金山時味噌金山寺味噌700gアミセ...
1,575 円


 ですから,味噌はすでに江戸時代に各種勢揃い。現代でもあれやこれやと味噌業者は新商品開発に頭を使うのでしょうが,ビールのように,じゃ今度はこれ使ってみようか,などと簡単には変えられない。「家庭の味」という保守的な舌が他の味噌を受け付けない。ビールやお菓子とは違う難しさがあるのですね。だから,「切れ味最高」などという味噌は作れないし,作っても売れない。ちなみに我が家は単純で,ヤマサだかどこだかの,ちょっと記憶していませんが,出汁入り何とか,という安い味噌が定着しています。これだって量が違ういきなり不味くなるのですから,何でもOK,適度な濃さで野菜たっぷりのみそ汁ならばね。

 というわけで,いつかはみそ汁のことを話題にしたいですね。

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