江戸東京ぶらり旅

江戸東京ぶらり旅

江戸の食材・調味料



 えっ,お前さんも砂糖控え目でやってるって? 砂糖の有り難さって分かってるのかい? 知らない? 根拠もなく,砂糖を敵にしてはいけないよ。

 いいタイミングだからお前さんに砂糖の話をしてやろう。いいかい?

 砂糖が日本に入ってきたのは奈良時代だ。とてもとても庶民には高価で手の届くような代物ではなかった。だから一般に普及するのは江戸時代になってのことだよ。琉球などでサトウキビが栽培されはじめ,黒砂糖がつくられたからだ。それで,これは江戸で駄菓子やら料理用に用いられたのだが,その当時は白砂糖は外国産のものしかない。それで幕府もなんとか白砂糖を作ろうと試みたのだな。

 白砂糖はなかったって? そうそう,今のような白砂糖はこのあとの話だ。

 悔しさ半分で,あれこれの試みがあって,白砂糖がやっと製造されたのは香川県,1790年のことだ。だから讃岐が一番の生産地となったのだ。


 「和三盆」って知ってるかい? それなら知ってる。ああ,よかった。
 この良く知られてた砂糖だが,外国から持ち込まれた砂糖のランクが,上から「三盆,上白,太白」と呼ばれたことに因むのだ。日本でつくられた三盆だから,「和三盆」と言うのだよ。


徳島県産の上質な砂糖を使用した...
263 円

阿波和三盆糖【徳島名産】粉末350...
1,155 円

《萬藤》和三盆糖【200g】
840 円

さとうきびから採れた最高級和砂...
630 円


 へ~だって,感心している場合じゃないよ。

 江戸後期には蕎麦や天麩羅,ウナギなどの店で砂糖が使われたのだ。もちろん調味料としてだがな。当時はまだまだ高価だった砂糖,こうした江戸時代の人たちの努力のおかげで広く普及したのに,お前さんの甘さ控え目でいまやピンチの時代。どうしてくれる?


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 今日のお題は味噌。そうそう,手前味噌です。

 実は,戦国時代には兵糧食として大切な食べ物だった味噌なのですが,そして地域ごとに,おらほの味噌は他のどこよりうめーずら,なんていう「手前味噌」が作られたのですが,江戸時代になると味噌屋がたくさん登場したので,味噌は味噌屋がつくるもの,となったのです。そうです,味噌つくりが商売として成立してのですね。町内を歩き回る「味噌売り」もいたそうですよ。つまり江戸の時代は,大豆を原料とする味噌,醤油などよりもはるかに安く手に入ったのです。

 江戸で愛好された味噌のことですが,仙台の伊達藩,政宗が作らせたという「仙台味噌」,濃厚で辛口,だから貯蔵できる味噌でこれが江戸で大ブレーク,美味いということで評判になり普及しました。


仙台味噌 量り売り十割麹味噌 ...
1,850 円

糀の甘さとふんわりと香りが引き...
15,613 円


 江戸には赤味噌のひとつ「江戸甘味噌」が家康の号令のもとで作られました。塩分が辛口の味噌の半分程度ですから香りが良く米麹をたくさん使っていて高価だったのですが,保存がきかないという欠点がありました。どちらかというと鍋にあう味噌です。


江戸甘味噌 5kg
4,620 円

江戸甘味噌 3kg
2,835 円


 他にも蕎麦屋で酒の肴として出てくる「嘗め味噌」,大豆・麦麹に野菜を混ぜた「金山寺味噌」,味噌に野菜や魚を混ぜた「鉄火味噌」「鯛味噌」などもありました。


日本マクロ・鉄火味噌・八丁味噌(...
556 円

鉄火みそ・八丁味噌(ビン入り)80g
609 円



金山時味噌・アミセ数見商店アミ...
735 円

金山時味噌金山寺味噌700gアミセ...
1,575 円


 ですから,味噌はすでに江戸時代に各種勢揃い。現代でもあれやこれやと味噌業者は新商品開発に頭を使うのでしょうが,ビールのように,じゃ今度はこれ使ってみようか,などと簡単には変えられない。「家庭の味」という保守的な舌が他の味噌を受け付けない。ビールやお菓子とは違う難しさがあるのですね。だから,「切れ味最高」などという味噌は作れないし,作っても売れない。ちなみに我が家は単純で,ヤマサだかどこだかの,ちょっと記憶していませんが,出汁入り何とか,という安い味噌が定着しています。これだって量が違ういきなり不味くなるのですから,何でもOK,適度な濃さで野菜たっぷりのみそ汁ならばね。

 というわけで,いつかはみそ汁のことを話題にしたいですね。

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