◆ 国際結婚・新婚生活 ◆

最後の夜

~最後の夜~


病院へ向かう日、私達は車を運転しながら『これからこの先に何があるか分かってるのにそれでも病院に向かって運転を続けなくちゃいけないって何というか複雑だよね・・・』とダーリン言ってました。

その日はほどんどと言っていいほど胎動がなかったの覚えてます。

赤ちゃんもなんとなく分かってたのかな・・・。

病院の検診は次の日の朝だったのでその日は義姉の家へ一泊しました。

義姉は私達の顔を見るなり、何も言わずに泣きながら抱きしめてくれました。

両親が幼いときに他界してしまって両親のいない義姉とダーリンは、本当に仲が良い兄弟で、義姉がどれだけこの子の誕生を待ちわびていたか、義姉の腕の中にいる時、それを痛いほど感じました。

もし生まれてくればこんなに素晴らしい人に深い愛情を注がれるはずだったのに。

今こうやってフリーページに書きながら私がその日、何を思って何をしたか思い出そうとしても泣いたことくらいしか記憶にないんです。

ただ本当にこの決断でいいのか、奇跡というものは起きないのか、そんなことを考えていたんじゃないかなって思います。

私の赤ちゃんと一緒に過ごせる最後の夜、ダーリンとベットに横になりながらずっと赤ちゃんに話しかけ、お腹をさすってました。



くま つづく うさぎ


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