周回遅れのトップランナー

■ちょっとだけクイズ

砂漠で出会った老人 アラブの大金持ちが病死しました。
大金持ちにはふたりの息子がいました。
ここに遺言があります。
ふたりの息子のうち、ある勝負をし、その勝者にすべての財産を譲り渡す、とあります。
ある勝負とは、広大な砂漠を越えた隣村までの、らくだに乗った競争ということでした。しかし、これはただの競争ではありません。
自分のらくだを、相手より「遅く」目的地に着けなければいけないという競争なのでした。ふたりの兄弟は、炎天下の砂漠をらくだに乗って、ゆっくり、ゆっくり進んでいきます。
相手より遅く、到着しなければいけないからです。
疲労困憊、意識朦朧、ゆっくり競争がこんなにつらいものとは、ふたりとも予想していませんでした。もはや、ダウン寸前となったふたりの目の前を、老人が通りかかりました。
「どうしなすった?おふたりさん」
老人がふたりに訊ねました。
息絶え絶えのふたりは、かわるがわるに経緯を老人に説明しました。事情を聞いた老人が、ひざを叩いて言いました。
「いい知恵を授けよう。それを聞けば二人ともそんなに苦労することはない。ただし、コンサルティング料をいただくがよろしいか?」
ふたりは、それを承知して、老人からのアドバイスを聞くことにしました。
「むにゃむにゃむにゃ……」
老人からのアドバイスを聞いた二人は、互いに顔を見合わせました。しばらく後に、ふたりの兄弟は、今までのゆっくり競争はどこへやら、らくだの尻を叩き、われ先にと猛然たるスピードで先を急ぎました。さて、ここで砂漠の老人が、ふたりに授けたアドバイスとは、どんな内容だったのでしょうか?答: 「お互いのらくだを乗り換えればよい」 競争の勝者は、「自分の」らくだを遅く着ければよいのだから、相手のらくだを早く着ければよい。だから相手のらくだに乗り換えて早く到着する競争となった。
※答の文字から左クリックしたまま、ドラッグしてください。
原典は、ずっと昔の「頭の体操」多胡 輝…だったと思う。 必ず雨降らす祈祷師 昔々、あるところに、ひでりつづきの村がありました。
その村では、これ以上雨が降らないと、年貢も払えない。飢饉の恐れもある。そんな切羽詰った状態でした。
村人は相談して、祈祷師にお願いし、お祈りにより雨を降らせてもらおうと決めました。
ひとりの祈祷師を雇いました。
祈祷師は必死になって護摩を焚き、祈祷に専念しました。三日三晩、その祈祷は続きました。 祈祷師は、力を振り絞って自分のベストを尽くしましたが、自然の力には及びませんでした。
ついに雨を降らすことは出来ず、村をあとにしました。
しばらくして、もうひとりの祈祷師が村を通りかかりました。
村人から事情を聞いた祈祷師は、よくわかりました。私が必ず降らして見せましょうと応えました。
その祈祷師の祈祷が始まりました。結局この祈祷師は、雨を降らすことが出来たわけですが、そんなことがほんとに可能なのでしょうか?いったいどうやってこの祈祷師は雨を降らすことができたのでしょうか?答: あとの祈祷師は、ただひたすら雨が降るまで祈祷するのをやめなかった。
やめずに祈祷を続ければ、必ず雨の降る日はやってくる。
失敗という言葉は、ほんとはない。
当人が失敗したと思わない限り、それは失敗ではなく次のステップへの足がかり、…単なるプロセスに過ぎない。

どこで拾った話だったか原典は忘れました。 雪が溶けたら… 先生が、小学校の生徒に質問しました。
雪が溶けたら何になりますか?
生徒A「はい、水になります」
先生「はい、よくできましたね、Aくん」
生徒B「先生、ボクは雪が溶けたら、○○になると思います」
先生「いいえ、それは間違いです」Bくんは、おうちに帰り、お父さんに聞きました。
「父さん、ボクは雪が解けたら○○になると思うんだ。だけど先生は間違いだって」
ロマンチストのお父さんは、その話を聞いて、怒りました。
「おまえは間違っていない。お父さんは先生に抗議する」
そう言って、学校に乗り込んでいきました。さてBくんは雪が溶けたら何になると答えたのでしょう?答: 雪が溶けたら「春」になる。
なんて感受性豊かなBくんでしょうか。
雪が溶けたら水になる、としか教えない学校教育でよろしいのでしょうか。
世の中の答には、いくつもいくつも選択肢があります。答のない問いすらあります。
「雪が溶けたら春になる」という素晴らしい答を×とする教育だけはもうやめてほしいな、と思います。
原典:ひろさちやの講演会で聞いた話 ゴールドラッシュ 19世紀中ごろのアメリカ、カリフォルニア州で、金鉱が発見されました。
そこから始まるゴールドラッシュは、多くの悲喜劇を生み出しました。
金鉱を掘り当てた者は、ほんの一握りしかいなくて、実際、金儲けしたのは、
金を求めて集まった男達に、ショベルや衣料を売り込んだ商人達でした。これは有名な話ですね。もうひとつお金儲けしたグループがいます。どんなグループだったのでしょう?
ヒント、もともとこのグループはお金持ちでした。
お金持ちがどんな時に金儲けするか、という例です。
答:  もうひとつの金儲けグループは、途中まで掘り進めながら、挫折してギブアップした男達から、その金鉱の権利を買取ったグループです。
人はおおむね、あともうちょい、というところであきらめがちです。ほんのもう数センチ掘り進んでいれば、黄金色の金脈に辿りついたのに。あと数センチであることは、誰にもわかりません。
しかし、あまりにも多くの人が、申し合わせたようにあと数センチのところであきらめ、挫折した。そんなつわものどもの夢の後が、ゴールドラッシュにも見受けられたそうです。
これは、何を示唆しているのでしょうか?
みんながあきらめたくなる時、それはほとんど同じような事情、同じようなタイミングで訪れてきます。
そんな時が自分に訪れたら、それはチャンスだと思ったほうがよいのかもしれません。自分が退きたくなる時は、同じく皆が退きたくなる時なんです。ここだ、とその時を静かに受け容れ、敢然と土の壁に立ち向かえば、自分はそこから少数派の道を歩むことになるのではないでしょうか。

原典:なし


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