美肌製造所

美肌製造所

続.・3 おばか犬こじろう


続.3 おばか犬こじろう


〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇

この記事を評価する


佐川急便のお兄さん

こじろうは 佐川急便のお兄さん が大好きです。
宅配の中でもそのお兄さんが来ると、こじろうの吼える声が
甲高く弾んですぐわかります。

今日、 佐川のお兄さん が配達にこられました。

『 こじろう!こじろう! 』
と こじろうの家をのぞきこんでいます。

こじろうは頭をあげて嬉しそうにしていますが、出てこようとしません。

こじろう病気

(佐川さん) 『 こじろう元気がないですね。病気ですか?』

(トロ) 『 はい。もう、15歳と8ヶ月ですからねー。』

(トロ) 『 最近、老けたでしょう?。』

(佐川さん) 『 ・・・・・・・・・・ 』

佐川急便のお兄さん じーっ とトロの顔を見て
とても困った顔をしてありました。


あびかお

(トロ) 『 違う!違う!トロじゃない!!こじろうの事ニャ!』

(; ̄ー ̄A アセアセ・・・


トロはそんなに老けたのかニャー・・・ガックシ・・







〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇
おばか犬こじろう


数年前、おじいちゃんが亡くなった時、形見分けがあった。

私はどういうわけか一枚の座布団が欲しくてもらって帰ってきた。

それは錦糸、銀糸が全体に縫いこまれていて
豪華絢爛なでっかい『 お座布団 』
だった。

それは偉いご住職さんがおじいちゃん宅に見えた時のお坊様用で
決して私達が座ってはいけないお座布団だった。

ところが、私の家に持ってきたものの置くところがない。
私の部屋には不釣合いだ。

そこで、私はこじろうの小屋の中にいれてあげた。
ちょうど、寒くなってきたし
でっかいこじろうの小屋にぴったしだった。

こじろう11月

こじろうはその 豪華絢爛お座布団 に座って なんだか嬉しそうだった。

そして、夜、やっぱり嬉しそうに心地よさそうに寝ている。

翌朝、こじろうがさぞかし、いい夢を見ただろうと、
私は犬小屋に様子を見にいった。

ない!  ない!

あの 錦糸、銀糸をちりばめた、豪華絢爛お座布団 がない!

こじろうを小屋から引っ張りだしても、

何もない!

あちこち探しても、ない!

あのでっかいお座布団が一晩のうちに忽然と消えている!

それから数日後、学生さんから聞いた話だが(ココはマンモス大学のそば)
大学構内に ホームレス がいて、
金銀をちりばめた豪華絢爛な座布団 にすわっていて、
みんなの注目を浴びてるらしい。

お座布団がどうして一晩のうちにホームレスに渡ったのか、
不思議でたまらない。

そして、自分の寝てる座布団を
知らない怪しい人から盗られても、
ワンとも鳴かなかったこじろうのおばかぶりに
腹が立つやら情けないやら・・・・

ほんとに おばかなこじろうです。


この記事を評価する









© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: