としきぴ堂

としきぴ堂

なんてかわいそうなあたし


ところが、相手がつきあいにくい憂鬱な人の場合、様子が違います。その人は、公開の場に人間関係の葛藤や、それがもたらす苦しみを書いたりします。そこへ励ましが集まるのは、当たり前といえばそうです。
こうしたやり取りを続けるうちに、以下の展開がみられたら要注意かもしれません。

・憂鬱な人=被害者、励ます人=救済者。したがって、励ます人は憂鬱な人をなんとかせねばらならない。それができないようなら、その励ましは自己満足でしかない。

ここで注意すべきは、憂鬱な人とあなたの関わりです。単にウェブ上の知り合いでしかないなら、あなたには憂鬱な人に対して基本的になんの責任もないということです。憂鬱な人が掲示板に自暴自棄な書き込みをしようと、はては自殺を企図しようと、あなたには原則的に責任はありません。通院を要するかもしれない憂鬱な人を掲示板やブログだけで、救済できるはずもありませんから。
あなたの書き込みを読んで、憂鬱になった。だから責任をとれというのが、ある種の憂鬱な人にありがちな態度です。病気がいわせていることですから、当人を含めて責任のとりようがないということかもしれません。

そういうかわいそうな憂鬱な人に、根気よく接するこつは、
・同意できない話題には触れない。同意できる話題に関しては、どの点が同意できるのか、なるべくわかりやすく書く。
・無理に憂鬱な人にあわせて共感しない。共感がある時には、どの点が共感できるのかわかりやすく書く。
・憂鬱な人にありがちな初歩的な間違いを発見したら、あなたが知っている事実を書く。おしつけに受け取られることがあるので、信頼関係がある相手のみに書く。

なによりも、あなた自身が救済者幻想に陥らないように注意することです。

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