三人寄れば文殊の知恵

三人寄れば文殊の知恵

本山の僧侶養成学校が赤字を前提に運営?



「本山の僧侶養成学校が赤字を前提に運営してるの
 おかしくないですか?」

昨日の日記で書きましたが
そう質問をしたら、本山部長が困られておりました。

当派の僧侶養成学校は年間の学費が150万程度。

全寮制で一ヵ年の行学を行うとしたら、安いと思われます。

ただ、問題が無きにしもあらず。

当派の本山は末寺が約300強。
僧侶数は500強。

一年間に僧侶になると推測される人数は10人~12人程度。

それゆえ本来は10人~12人ぐらいを前提に
予算を組むのが普通です。

それなら持ち出しも少ないはずですが・・・

しかし、現実には5人程度の入学を前提に予算が
作成されています。

そして実際に平均の年入学者数は4人~5人

ちなみに、昨年度などは入学者数がたった2人!

入学者が少ないのが判っていて、割高になるのが明らかなのに
多額の資金を投入するのは無駄使いでないか?

というのは素人目に見ても判る経済的問題!

1、入学者を増やして、赤字の低減を図る。

2、それが無理なら廃止する。

というのが私の主張。

至極当然と思われるのですが・・・かなり厳しい(苦笑)

まず、2の「廃止」については圧倒的反対があります。

本山として子弟の教育を行なっているというのは、
看板のようなもの

それを下ろしては面子が立たないという主張です!

実際、面子だけの問題でなく、法灯を守れないというのでは、
本山の資格なしと思われるのではないか?

確かにもっともな主張ですが、一方で、当派のかなりの子弟が
真言宗他派で修行しているという現実があります。

ただ、当派の名誉のために申しますが、当派の僧侶養成学校が
他派に劣っているわけではありません。

正確には少し前まで思っていたんですが・・・(汗)

本山のN部長いわく「高野山専修学院より上」

宗会議員I僧正いわく「わざわざ、いい先生入れた」

それでも・・・

高野山専修学院卒の私としては・・・

しかし、昨年の当派僧侶養成学校の講師先生を見たら・・・

少なくとも、高野山がどのような講師陣を揃えているか
解りませんが

「高野山専修学院より上かな?」

しかし、現状では1の「入学者を増やす」は難しい。

超思い切って、子弟の育成は他派に任せて、当派は
育成された僧侶に教育を施すほうが合理的では?

具体的には、他派で一年程度の教育を受けた僧侶に対して
当派は3ヶ月~半年程度の追加教育を施した上で
当派へ受け入れる。

いわば、国産兵器を諦めて、外国産兵器を購入して、
それを独自に改造してパワーアップするようなもの?

どうでしょう?

他の僧侶の方の意見をお伺いしましたが、皆沈黙されます。

卑怯者といわれようと、この方が当派の僧侶の
レベルアップは確実!

これが効率的なお金の使い方というものでは?

一方で、入学者を増えるかも知れない妙手もあります。

真言宗の行は各派約100日といわれていますが、
これを思い切って200日に増やしては?

他派  100日の修行
当派  200日の修行

当派>他派は確実でしょう。

おお~お金も掛らず、当派僧侶養成学校のレベルアップ!

他派からも入学者が増えて、経営安定!

ここまで踏み込んだ発言をしたかったですが・・・時間切れ。

いい手だと思ったんですが・・・

他の僧侶の方の意見をお伺いしましたが、皆、否定的?

「100日でも逃げるやつ居るのに200日では・・・」

「それでは余計集まりませんよ」

うまい手ないですかね?

本題の「財政難と宗費値上げ」についてです。

本山側の説明では、とにかく派の収入がないので、何をするにも
お金が足りないという話でした。

かつては華道収入で教団運営をしていた当派です。

しかし、斜陽となりつつある華道と連星を為すように、
派の財政も危機的状況になったということです。

そこで、本山も収入を増やそうと考えているようです。

ただ、気になったのは、「拝観」を増やそうとしているところです。

「拝観」は儲かるか???

年間20万人といいますから、年収は8000万ぐらい?

「拝観」といえば何もしなくても、儲かるように思われていますが
人件費・清掃・整備・備品の破損・光熱費・・・・
意外に出費は多くないですかね?

もっと問題なのが建物自体が傷むこと。

これは、さすがに拝観料だけでは賄いきれないでしょう。

教団所属寺院にかかってきます。

それではということで、提唱したいのが写経奉納。

一般拝観を一切止めて、写経を10巻以上奉納した人だけ
特別に拝観させる。

計算上は8千人が10巻づつ写経奉納(写経1000円として)
すれば同じ収入を上げられます。

建物の傷み具合は25分の1。

収入ー経費がどれだけ違うのか?
検討する余地があります。

もう一つ、肝心なことがあります。

この作戦には、宣伝費が要らないことと
リスクが少ないというメリットがあります。

何故宣伝費が要らないか?

新聞記者を集めて

「心経写経奉納による祈願は当寺のみが弘法大師ゆかりの
 正当な祈願寺である」

「それゆえ一般拝観は中止する。
 10巻写経奉納した方のみ、拝観を特別に認める」

と宣言する!

もし、失敗して収入が激減しても、

一年目 要望多数につき

「春の特別拝観として一週間」

二年目 好評につき

「春・秋の特別拝観として二週間づつ」

三年目 再び好評につき

「春夏秋冬の特別拝観として一ヶ月づつ」

という具合に、徐々に拝観期間を増やしながら、
年中拝観に戻せば、自然ではないですか?

いかがでしょう?

それはさておき、写経が当派の目玉として売り出せれば、
財政難は簡単に解消できます。

仮に年間100万巻の写経があれば、収入は10億円。
3割を本山で受け付ければ、3億円の収入。

残り7割を末寺で本山への取次ぎとして受ける。

その分配をさらに、本山5割、末寺4割、派1割としたら・・・

末寺も一か寺あたり、90万円程度の収入増。

いい話ではないですか?

私は本山の会計を細かく指摘するのが目的ではありません。

こういう提案をしたかったんですが・・・時間切れ(汗)

「財政難」は実はチャンスです!

最終更新日 2010年05月30日

最終更新日 2010年05月28日

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