三人寄れば文殊の知恵

三人寄れば文殊の知恵

四国横断自動車道建設について賛成?反対?



小松島国会のもう一つの議案は

「四国横断自動車道建設について賛成?反対?」

私はこれは絶対反対です。

昨年、郷里へ帰りました。

東海北陸自動車道を経由して高山から国道41号線を
南へ下ります。

国道41号線はかつては名古屋から美濃・飛騨を抜けて
富山へ至る、日本列島を横断する幹線国道として栄えていました。

中京地区の工業製品を北陸へ、北陸の海産物を中京地区へと
物流の要の大動脈としてトラックがつながるように走っていました。

国道沿いには多くのドライブインや飲食店が並び、
賑わいを見せていたものです。

ところが、八年ぶりに通った国道41号線の沿線は
変わり果てていました。

国道の路面ははひび割れ、ガードレールもサビだらけ、
生い茂る雑草が覆いかぶさるように道路へと
伸びてきています。

かつては渡ることも難しいぐらい、車がつながっていた道を
今は走る車もほとんど無く、ドライブインが存在した場所が
跡形もなく更地になり、まるでゴーストタウンのように
なっています。

交通の中心が東海北陸自動車道へと変った影響でしょう。

四国を同じような状況にしてはいけない!

私は高速道路には反対だ!

ということで乗り込んだのですが・・・

提案者の法案の内容を聞いてビックリ!

「現行の計画では四国横断自動車道
阿南~鳴門の徳島東~阿南間18キロにはインターが
小松島一箇所しかありません、しかし、阿南安芸自動車道の
阿南市16キロ区間にはインターが五つあります。
そういう現行の計画には反対!」

「???」

要するに阿南区間並みに小松島区間にもインターを
いくつか作って欲しいという法案!

計画図を見る限り、確かに小松島には18キロで
インター一つ。
阿南には16キロで五つ。

不公平やろ~といいたいですが・・・

それ以前に高速道路を作るか作らないかではなく、
高速道路を作る前提においての議論!(ガクッ)

さすが地元の方です!

細かい地名まで挙げて、

「どこどこにインターを作って欲しい」

「現行計画のインターでは渋滞が緩和にならない」

「そもそも阿南に5箇所もインターは要らない」

なかなか白熱した議論が展開されます。

例によって頭の回転の速い司会者の方が、あらかじめ詳しく
勉強されていたようで、その議論を捌かれます。

ある程度議論が出たところで・・・

「私はこの法案に賛成でも反対でもないんですが・・・」

「高速道路を作ること自体に反対です」

1、果たして自動車社会がいつまで続くか?

現在においても、二酸化炭素削減の観点からも、自動車一辺倒の
社会から、公共交通機関が見直されて居ます。

将来的にも自動車が交通手段の主流であり続けるとは限らない。

したがって高価な自動車専用道路が必要かどうか?

2、高速道路は環境にやさしくない。

山を削り、コンクリートとアスファルトで固めた高速道路は
環境に与える負荷が大きく、また、元に戻すにも大きな努力が
要る。

3、高速道路を作ることは地元に利をもたらさない。

高知と徳島はほぼ人口は同じ県庁所在地ですが、不思議なことに
高知のほうが大きい町に見える。

その理由は、京阪神との距離が大きいから。

閉鎖された社会は、その内部での消費経済を作り上げる。
しかし、道路など交通網を整備すると、外部の都市に
消費が流れ、結果的に社会の経済は縮小する。

したがって、高速道路の建設は検討したほうが良い。

というのが私の趣旨!

しかし、私の意見は無視するように、高速道路の出口論議が
続いています。

司会の方が、

「三人文殊さんの意見に対する反論はありませんか?」

とわざわざ振っていただきました。

すると、おもむろに、Uさんが発言されました。

「防災面で台風や異常気象、特に南海地震対策における
 避難路・物資輸送路の役割を果たせること」

「救命救急でも南部では産科医などの医師不足が問題化している中、
 救急車搬送で患者への負担が軽減」

ですから三人文殊さんの意見に反対です!

鋭い、Uさん!

予習されてましたね!

しかし、これには反論があります。

1、新たな道路を作るより、現状の道路を高規格道路として
 立体交差・高架・直線化など整備した場合の方が費用も
 環境負荷も時間も小さい。

2、しかも、新たな高速を作るより周辺の経済に与える状況も
 小さい。

言いませんでしたが・・・

採決の結果は

9票対22票で

「現状の計画には反対」

ただ、後から勉強したんですが・・・

阿南インターまでの小松島区間は作る予定になっていますが、
その先の阿南区間はまだ調査区間。

出来るかどうかわからない???

それに、現在計画区間の小松島区間のインターを増やすって
大変ではないですかね?

というリアルな突っ込みは無しですね!

「外国人参政権」「靖国参拝」などという国勢の問題になると
私も目を吊り上げて、手を振りながら興奮して話していますが、
(実はテレビ中継されているので多少恥ずかしい)
このような地方の話題の方が気楽に、笑みを浮かべながら
話しますのでいいかもしれません。

最終更新日 2010年06月11日

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: