三人寄れば文殊の知恵

三人寄れば文殊の知恵

即身成仏への道



法身説法とは大日如来の説法ですなわちこの世界の真理を
現しています。
この世界の真理とは何か?すなわち六大(地、水、火、風、空、識)
によりこの世界ができており、それが四曼(大、三、種字、羯摩)の
現われ方をしているということです。

六大とは六つの要素ではなく地も水も素粒子のレベルでは
変わらないように、このような現われ方をするだけであり、
また物質と物質でないものが分かれているわけではありません。

20世紀になって素粒子のような小さな世界、また宇宙のような
大きな世界のことが少しながら判ってきましたが、これらのことは
既に仏典に描かれていました。

何故わかったのでしょうか?

またわかったことにより新たな謎が生まれて来ています。
人間は何故、自分の体を動かせるのでしょうか?
当たり前のように思いますが、科学では全く解明されていません。

人間とそれを取り巻く空気とは素粒子の密度が違うだけです。
自分の体に力を及ぼすことができればその周りの空気、さらに
その先にあるさまざまなものに対しても力を及ぼすことが
できるはずです。

何故できないのでしょうか?

実は自らの意識を閉ざしているだけなのです。
本来人間に限らずこの世にあるすべてのものは繋がっています。
分け隔てはありません。
自己は他者であり、他者は自己なのです。
それを如何にして会得するかというより本来の姿に立ち返るか?
それが即身成仏に他なりません。

真言宗の成仏にいたる特徴としては三密行と二利勤修が
上げられます。

三密行とは仏の体(印相)、仏の言葉(真言)、仏の心(観想)
によって仏と一体化します。
俗に仏の真似をするとも言われていますが、方便に他なりません。
その三つを行うことによって自分の意識に深く入っていきます。
これによって深い禅定に入り六大四曼の世界を実感していくのです。
これが二利勤修の自利です。

またこの禅定により自らの意識の目覚めによって、この世の
すべてのものと繋がることを実感することによってに
他者に利益を与えていきます。
これが利他です。

大乗経典には他力による成仏も説かれています。
他力に因る成仏とはあくまでも方便であり、他力を説くことに
よって菩提心を目覚めさせ、自力による成仏を
目指させるものではないでしょうか?

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: