真剣にダイエットと健康を願う方

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たんぱく質は足りてますか?

たんぱく質は足りてますか?

私が、今までダイエット指導をしていていつも気になり、みなさんにクチが酸っぱくなるほど言い続けていることがあります。
みなさん、たんぱく質の摂取が少な過ぎー!
ダイエットとたんぱく質の摂取には非常に深い関係があるのです。

代謝されるエネルギーの順番とは?

みなさんメディアなどでかなり勉強されていると思われますが、使われるエネルギーの元となる物質の順番は、はじめに糖質が使用されて、それが枯渇すると次に脂肪が使われだすと考えている人が大部分でしょう。

その中で、脂肪と同時にたんぱく質がエネルギーとして燃やされている事を知っている人はかなりの勉強家です。メディアでも他のサイトでも、ここまで触れる事はなかなかありません。
それはなぜか?専門家の先生方は、確かに理論では専門家かもしれませんが、実践者ではないからです。(そうでない人もおられます)
実践者であるならば、どうして体重だけが落ちるのに体脂肪率は減らないの?と容易に思い付くのが普通なのではないでしょうか?

筋肉=たんぱく質

みなさんご存知の通り、筋肉は体を動かす中心的なもの。
これがなければ体は動きません。
みなさんが目標とするダイエットもこれをたくさん動かす事によりカロリーを消費させます。

この筋肉が大きければ大きいほど出力があり、当然運動量が増えるわけで、基礎代謝量も当然の事ながら増えるわけです。
ですから、「筋トレによって筋肉を付けて基礎代謝量を上げることにより、カロリーを消費しやすい体にする」というのが最近のダイエットに対する考え方の主流になって来ました。

せっかく基礎代謝量を上げてくれる大切な筋肉をダイエットによって減らしてしまうほど本末転倒な事はありません。
ですから、筋肉を形作るたんぱく質は沢山摂るべきなのです。

「筋肉が減る」システムとは?

ダイエット等で食事を制限し、糖質の摂取を抑えた場合、体はたちまちたんぱく質をエネルギーに変換しようとします。
また、トレーニング時間が長すぎたりした場合も同様の状態に陥ります。
しかもトレーニングとトレーニングの間の休憩中や、就寝中にも体は、体力を回復しようとせっせとたんぱく質を分解してエネルギーに変換しようと努力します。

このシステムは、コルチゾルと呼ばれるホルモンによって起こるのです。
ある程度以上の食事制限や、運動によって体内のエネルギーが使われると体が「このままでは、この人に殺されちゃうよ」と自己防衛反応を示し、その理由から、コルチゾルが血液に乗って流れ出します。これを受けて体内のたんぱく質がエネルギーとして動員され始めます。
たんぱく質はグルコースやグリコーゲンといういわゆる糖質に変換されてエネルギーとして使われます。

さて、このたんぱく質はどこに貯蔵されていたものなのでしょうか?
みなさんご察しの通り筋肉中です。
あの大切な筋肉がエネルギーとして食いつぶされて使われてしまうのです。
こんな悲しい事はありません。

今までの話の流れから、以上の内容は筋トレ運動を主流にした考え方だから、ダイエッターの私にはあまり関係無いと、タカをくくって読んでいる人も多いと思います。
筋トレ運動でも確かにそうなのですが、実は有酸素運動(エアロビクス)系においての方が顕著に上記の現象は現れやすいのです。

理由は筋トレの場合、無酸素運動が主流となりますが、有酸素運動の場合、名前通り大量の酸素を体内に摂り込みそれを代謝物質と一緒に燃焼させてエネルギーを生み出すために、筋中のアミノ酸が酸素によって酸化されやすいのです。
結果、筋肉中のたんぱく質が代謝されやすくなってしまうのです。

この事実は有酸素運動を多く摂り入れなければならないダイエッターには大きな痛手となりえます。

それではどうしたらいいの?

一番手っ取り早いのは、コルチゾルホルモンを抑えてしまえば、こんなことは起こり得ません。
実際にこのたぐいのサプリメントもたくさんの種類が発売されています(当然外国からの輸入物)。

しかし、使い方を誤れば非常に危険です。
理由は、コルチゾルは体内でこれ以外でも非常に有用な役割を一人何役もこなしているからです。上記だけの理由のためにコルチゾルを抑えるのは大きなリスクを伴います。

そうなれば、コルチゾルが体の中を駆け回るのは仕方ないとして、その分のたんぱく質を食事で補給してあげなければならなくなるのです。

実際どれくらいの割合でたんぱく質が消費されるのか?

体内で脂肪とたんぱく質が、どれくらいの割合でエネルギーとして使用されるのかがわかれば一番理解しやすいし、対策も立てやすいのですが、残念ながら、今のところそれを明記している文献を見た事がありません。
理由は、きっと高度な実験技術を必要とする為、数例しかないからだと考えられます。
(もしみなさんのなかでご存知の方がいらっしゃればご一報頂けると今後の参考になりますので宜しくお願いします。)

ただ、手もとの資料によると、最近の研究では「コルチゾルレベルが高まると、たんぱく質の分解が5~20%高まる」「健康な人がほんの少しでも血清コルチゾルレベルが上昇するだけでグルコース(糖質)が増加した=たんぱく質の分解が2~3時間の内に行われた」とあります。
また、別のものでは、いままで摂取していた総摂取カロリーを半分まで減らした場合、コルチゾルレベルが平均より4割近く高くなったという報告もあります。

上記の事から「ダイエットを始めたので、今までの食事を半分に減らしたのに、体重は落ちたのに体脂肪は減らない」というのはこの辺に原因があると考えられます。

それじゃ、たんぱく質をどれくらい摂ったらいいのだろう?

第6次改定日本人の栄養所要量ー食事摂取基準によると

女子の場合、18歳以上ならば生活活動強度に関係無く55g/日
男子の場合、18歳以上ならば生活活動強度に関係無く70g/日 となっています。

私達、ウェイトトレーニー(ウェイトトレーニングをする人)は1日の総摂取グラム数を体重×3~4グラムと教えられてきました。
いろいろな異論はあるにせよ、大まかにはこれくらいだと思われます。

ダイエットを志して、運動と食事による減量をしてるのであれば、3gとはいわないまでも体重×1~1.5gくらいは毎日摂取したい数字です。
例えるなら体重60キロの人ならば、60キロ×1~1.5g=60g~90g くらいは摂取してもらいたいです。

私が今まで指導してきた実情は、人にもよりますが、女性の場合50g以上摂れてる人は少ないです。
意識しなければ30g以下が普通なのではないでしょうか?(だいたい指導を始めた当初はみなさんこの程度の数字です)

自分のたんぱく質摂取量をもう1度見なおす事をお奨めします。

たんぱく質を多く含む食品とは

・卵、ヨーグルト、牛乳、チーズ

・魚介類

・牛、豚などの赤身、鳥のささみ、鳥の胸肉などは皮を取ると脂肪はかなり避けられる。私は胸肉をこの様な形にして1日5枚くらい食べていた。欠点は皮を取るとあまり美味しくないこと(爆)。

ベーコン、ハム、コーンビーフ、ハンバーグ等加工食品はどうしても脂肪が多くなってしまう。

内臓類は必然的にカロリーは高い。

・豆類、納豆、豆腐、豆乳など。

・プロテインも手軽に摂れるたんぱく源です。
専門的でどうしても二の足を踏んでしまうというプロテインも、手軽さをいえば一番のお薦めです。
飲みにくいという説もありますが、最近のものはかなり溶けやすく味も飲みやすいものとなってきています。
冷たい牛乳やジュースなどと割って、専用のプロテインシェイカーでシャカシャカやれば、間食として丁度良いカロリーを美味しく摂取することができます。
食事でどうしても料理が面倒な場合、足りないたんぱく質をプロテインで補うのは賢いやりかたと思います。



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