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つぁひ→た~く→らずぴぃのおへや
しゅっさん。そのいち。
あの日の夜中、私は起きていました。何だか眠れなかったのです。ボーっとテレビを見ていました。そのうちに何だかお腹の下のほうがきゅぅっとしてきて、「ん?」と思っていましたが、何せボーっとテレビを見ていたもんで、一番最初はあまりよく分かっていませんでした。
そのうちまた下腹部が収縮するような鈍痛が走り、
「まさか…これって陣痛ぅぅぅぅ?」
…その通りです(笑)。この時点で夜中の1時半頃です。あれよあれよと言っている間に陣痛は5分間隔まで狭まり、私は悩み始めました。
「さて、旦那はいないし、タクシーは呼ばなきゃいけないよなぁ。あ、病院にも連絡しなきゃいけないんだっけ。まずは病院だろうなぁ…」
なんて悠長ながらもちょっと真剣に悩み始めた頃…
「ただいまぁ~♪」
旦那ご帰還。
私「おぉぉぉ、凄いグッドタイミング! これから病院だよっ!」
夫「えぇっ? …もしかして…始まった?」
私「そのようだ。今何からするか迷ってたところ。今帰ってきてくれてよかったよ。」
夫「そっかぁ。…とりあえず、シャワー浴びてもいいかな?すぐ済むから。」
私「…いいよ。じゃ、その間に病院に電話するよ。」
病院に電話をしたら、陣痛の間隔がどのくらい離れているかを聞かれるのはわかっていたのですが、痛みがどのくらい続くのかを効かれるとは思わず、
「えぇぇっ?!どれくらいだろう…う~ん、15秒位かなぁ、20秒位かなぁ…」
すると看護婦さんは、
「じゃ、まだかなぁ…トイレに行きたい感覚、あります?」
私「あります、あります。実際行きました。」
看護婦「おぉ、それじゃすぐ病院に来てください。」
旦那が運転する車に乗り、実際痛みがどのくらい続いてるのか計ったら、実は45秒位だったのです(笑)。痛いと感覚が鈍ります(笑)。
さて、病院に到着し、入院の手続きを終えたのが午前3時過ぎ。部屋のベッドが空いていなかったので、即陣痛室に通され、そこでしばらく待機する事になりました。陣痛はこの時点では2,3分間隔で襲ってくるため、そのたびに旦那の服の袖を引っ張って「くぅぅぅぅぅ~」とやっていました。そのうちNSTと同じものをお腹に貼られ、お腹の張りと赤ちゃんの様子を伺うべく、1,2時間位同じ様な体勢をとらなければならなかったのは辛かった。
赤ちゃんはいたって元気。子宮口も着々と大きくはなっているものの、いまいち進み具合がよくなくて、結局10時頃まで陣痛室でうなっていました。さすがの旦那もあまりの疲れに寝ていました。そりゃそうだ。今年もそうだけど、連日午前様で寝不足と疲労のダブルパンチを受けていましたから、徹夜で私に付き合うのはかなり辛かったでしょう。ちょっとだけ「私が苦しんでるのに寝られていいなぁ、こんちくしょー」と思ったけれど、ま、仕方ないでしょう。一緒に病院に来てくれただけでも感謝しときましょ。
さて、陣痛室でうんうんうなっていても、入院は入院。朝食が運ばれてきました。いやぁ、さすがの私もその時は全く食欲がありませんでした。何か食べてくださいね、といわれたけれど、痛くてそれどころではないっ! 結局私は全く手を付けず、後で食べられそうなウェハースと牛乳だけもらって返してしまいました。
10時頃になり、私の担当の先生が「頑張ってねぇ~」と声をかけてくれました。様子からすると、赤ちゃんを取り上げてくれるのは別の先生みたいだなぁ、と思ったけれど、声をかけに来てくれたのは嬉しかった。がんばるぞぉ。
その後、助産婦さんが様子を見に来てくださり、子宮口が全開になったみたいだ、といいながら、
「でもねぇ、赤ちゃんの頭がまだ降りてきてないのよねぇ…でも、(赤ちゃんの入っている)袋は下がっているから、分娩室で人口破水しましょっか。」
ということで、分娩室には立会人禁止の病院だったため、ここで旦那とはさようなら。さぁ、移動! と歩き始めたら、“ばしゃー”
私「あ…えーと、破水しました」
看護婦「あらあら、大丈夫? ま、丁度よかったわね。」
などといわれて分娩台によっこいしょ。
看護婦「いきんでいきましょうね。」
へ?!そうなの?
通常妊婦はあまりいきまないように、と言われると聞いていたので、意外でした。 赤ちゃんの頭は破水してもまだ降りてこなかったのですが、陣痛と共にいきんでは休み、の繰り返し。
そのうち赤ちゃんがどんどん下のほうに移動しているのがなんとなくわかり、先生が
「おっ、頭が見えてますよ~じゃ、次の痛みでいきみましょー」
てなわけで「う~~~~~~~~~~~~~~~ん」と頑張ったら、頭が出たのがわかりました。さ~、後はずるっと行くよね、きっと…と思いきや、
「う~ん、肩が出てこないねぇ…もうちょっといきもうかね、あ、ここで少し休んで…」
私「いやいや、休ませないで下さいよっ!」
等と言うコミカルな会話の後、最後の一押しっ!ってことで、看護婦さんは私のお腹を押し、私はいきみ、我が子はやっとこの世にでてきたのでございます。
この時点で10時51分。分娩台に上ってからわずか51分でした。我が子は大きな声で大泣き。私は全く実感が湧かず、目の前のちょっと黒ずんだ我が子と握手をして、「よく頑張ったね。ありがとう。」と声をかけました。我が子はすぐに裏に連れて行かれて、体を洗ってもらい、色々と測定などをしていたようです。
私の方はというと、第2分娩(胎盤)をして、その後の処理を受けました。何だかその時間のほうが長く感じた(笑)。
この間に、ふと浮かんだ疑問。
私「あのぉ…」
助産婦「ハイ、なんですか?」
私「あの子、男の子ですか、女の子ですか?」
先生「へっ?!あ、えっと…(助産婦に向かって)どっちだったっけ?」
助産婦「あ、男の子ですよ~。すみません、すぐにお伝えしようと思ったんですけれど~」
おいおい、でてきたらその場で言ってくれよ~(笑)。でも、実はなんとなくだけれど、男の子じゃないかと思っていたんですよ。
全て終わった頃に、看護婦さんは息子を連れてきてくれて、私の横に寝かせてくれました。
「しばらく一緒にいてくださいね~」
20分位でしたかねぇ。息子と私は肩を並べて横たわっていました。何だかお互い緊張しちゃって(笑)。息子は私の顔をじぃっと見つめていました。「お疲れさん。やっと会えたね。」と声をかけてあげました。
分娩後2時間は分娩室で休む事になっていたので、息子は一足お先に新生児室に連れて行かれました。私は一人でこの10時間で起こった事がまるで他人事のように感じつつ、どっと出てきた疲れを感じていました。ふぅっと思っていたところに、丁度お昼ごはんが運ばれてきました。
あっという間に平らげたのは言うまでもありません(笑)。
休み終わって分娩室をでたら、まだ部屋が準備中だって事で、なぜか陣痛室に逆戻り(笑)。旦那は仕事があったので、私が出てくるのを待たずに出社したようでしたが、私の父が待っていてくれました。旦那は生まれたての息子をちゃんと抱っこしてから出社した、との事だったので、一安心。父は緊張してしまって(笑)抱っこはしなかったようですが、息子と私を見て安心した、なんていっていました。
2003年7月10日午前10時51分
長男誕生!
身長:51.1cm
体重:3655g
胸囲:35.0cm
頭囲:34.5cm
分娩所要時間:9時間56分
いよいよ私も1児の母。これから私の育児奮闘記の始まり、始まり…
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