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今日のお話は、ある年の、ちょうど今頃のお話。
「 俺、英語、苦手だからなぁ~。」
休憩時間にある中1の男の子が口にした言葉。
みなさん、この言葉、違和感を覚えませんか?
中1ですよ。英語を習い始めて、まだ、2ヶ月半。
まだ、得意とか不得意とかわかるはずがありません。
ていうか、そんなもの存在しません。
しかも、まだ中学生になって、英語のテストは受けていないのです。
なぜ、その生徒がこんなことを言うのか、僕には直ぐにわかりました。
彼には、中3の兄がいます。 とても頑張り屋さんの兄です。
入塾してから、成績は、100点以上、伸びています。
そんな彼にも苦手な教科があります。
誰にもあります。
彼の苦手教科は英語なのです。
「兄貴が苦手だから、自分も苦手だと思っているのか?」
「うん。 だって、そう言われるんだもん。」
「誰に? 誰に言われるんだ?」
「お母さんや、学校の先生に・・・。」
「 違う、違う。 よく聞きなさい。
お前の人生と、兄貴の人生は違うんだ。
兄貴が苦手だから、お前が苦手になるなんてことはない。
自分の行いは全て自分に返ってくる。
もし仮に、これから、英語が苦手になったとしても、
それは兄貴のせいじゃない。 自分のせいだ。
それに、苦手とか、得意とか、まだそんなことが言えるほど、
英語のこと知らないだろ?
お母さんや先生が言ったのは、お前がかわいくて、心配なんだ。
心配するあまり、そんな風に言ったんじゃないかな。
英語が苦手なのは自分の責任だとわかっているから、
兄貴は毎日塾に来て勉強しているんだよ。
やれば誰だってできるんだ。
やる前から、できないって思ったらだめだ。
先生は、お前に英語を教えてて、
これから得意教科になる可能性は高いと思うよ。
お前がそれを望んで、頑張ればね。」
僕は、そのお母さんや学校の先生を責めているわけではありません。
子どものことを本当に大切に思えば、思うほど、
心配になると思います。
心配のあまり、子どもの未来を信じる自信や、
元気がなくなりそうなときもあります。
でも、我々大人は、信じることを放棄してはいけない。
そんな大人を近くで見る子どもも、そうなってしまうから。
心配のあまり、信じることに弱気になってしまうときがある、
お父さん、お母さん。 自分に自信がもてない生徒。
僕は助けたい。
笑顔にしてあげたい。
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