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ymo7319

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2006年04月16日
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カテゴリ: 映画評・劇評
4/15(土)例によって友達が出演してる芝居を見に行く。
舞台演劇(ことにアマチュア)に携わった事のある方ならご存知と思うが、友人知人間でお互いの出演してる芝居を見に行くのが通例となっている。そこにはお互い切磋琢磨して…といった崇高な理念が介在している場合もあるが多くの場合各々舞台の制作費をチケットノルマとして負担しており(この辺がアマチュアである)その消化のための互助行動である。通称「義理芝居」。
で、今回なわけだが実は100%義理というわけでもないのである。いや本気で。本気と書いてマジであるわけだが、出演していた友人・大熊女氏は女優として毎回なかなか見ごたえのある芝居を見せてくれているのでそのような意味で彼女の出演作には一目置いているのである。ちょこっと期待して池袋での仕事を終えた私は隣駅大塚へ。
駅前の吉野家で小腹を満たす。牛焼肉丼420円。現行の吉野家のメニューではまだましなほうであるがおい、バイトの少女よ、ちょっと待て!!わしの注文聞く方がビール飲んでるおっさんの灰皿より先なんじゃねーの!?飲食店でしょ!?灰皿運んでワシの牛焼肉丼420円以上の儲けになるんかい!?お前んちの灰皿はいくらなんじゃあっ!?という私の心の声が聞こえたのか否かは定かではないがとりあえずおっさん灰皿の前に注文を通したので溜飲を下げる。おっさん不満そう。
吉野家を出ると一路目的地「萬スタジオ」へ向かう。
自分で使った事はないが幾度も義理芝居を見るべく足を運んだ劇場である。
迷った。
ん~、まさか萬までの道を忘れるとは…。ま~少なくても1年以上行ってないし仕様がね~な~。
などと自嘲しつつ目的地を探す。

探す。
無ぇーよ、おい!!
開演時間が差し迫り、やむなく携帯で検索を始める。がんばれezweb!!ってゆーかいつも遅い!!このノロマ野郎っ!!と心の中で携帯をののしりつつ歩いていたら劇場のある通りに着く。あー本当に役立たず!!
99ショップを越えて劇場に到着。受付を済ましてから先に用を足すべしと厠へ。立ち便器が2つ、大きいほう用の個室1つ。もちろん狭い。先客は無くセオリーどおり奥の立ち便器の前に立ち準備を始めると放尿する場所を求めてやってきた30代中盤くらいの紳士が私の隣の便器の前に立った。
赤の他人同士が並んで用足ししている最中にまたひとり放尿野郎が現れた。黒ぶちの眼鏡をかけた赤ら顔の純朴そうなその若人は私と紳士の背後に立つ。狭いのに!!個室あいてるのに!!しかも結構我慢してるっぽい!!仕方なく急ぎ用を足し終え便器を眼鏡っ子に譲り厠を出る。だって漏らしたら大変じゃん?
地下の客席には客席案内係りのホスト風の青年が「お席はおわかりですか?」
ちらりと自分の席と思われる場所に目線を遣るとカップル男が隣の連れの女性と談笑しているではないか。
ホスト君に「なんとかしてよ」という目線を飛ばす。こんな時に言葉は要らない。
「少々お待ちください…」カップル男のチケットを確認して正しい位置に移動させ私を案内するホスト君。グッジョブ!!
「あ、(カノジョを挟んで)逆だった…」と照れ隠しに独り言を口にしつつ自分の席に移るカレシ。あれ?ごめんなさいは?チミの不愉快な尻の温もりが残ってる椅子に座らされるポクに対してごめんなさいは?
人肌の椅子に腰を下ろし開演を待つ。

痛い前説が終り演出家が舞台から消え本編が始まった。
「大丈夫ぅ~?」と心の中で声援を送ってしまうほど冒頭の芝居はひどい。はっきし言ってヘタッピである。ま~緊張してんのかな?と慈悲の心を持って芝居に心を戻す。
ダンス。仮面をつけてくねくね踊る。カッコいい。でも長い。
やっとダンスが終わり本編へ。
ストーリーは分かりやすい。

衣装も頑張ってると思う(良い意味で)。
小道具はとても良い。
舞台美術も好みは分かれると思うが頑張ってると思う(良い意味で)。
で、ここからが批評なわけだがまずチラシ(フライヤー)がいただけない。舞台はアクション&バイオレンスで割とスピーディーでシャープな印象でチラシの牧歌的なデザインとはかけ離れている。JARO行きである。しかもあのチラシを見てこの舞台が面白そうだと思う人間がどのくらいいるのか私には分からないが大熊女子に先にチラシを貰っていたらおそらく私は2800円のチケット代を払ってまで見にはこなかったであろう。
次にストーリー。分かりやすいと書いたがあくまで表層的なもの。人間が己の欲望を満たす為に妖怪とペアを組んで殺しあう、というストーリーだが「人が人を殺すほどの欲望」っつうには動機が薄いんじゃねーの?的印象を受けた。主人公はまあギリギリ合格といったところだが他の登場人物は自分を騙した結婚詐欺師に嫌がらせしたい、とか、弱虫だから勇気が欲しい(オズの魔法使いのライオンかい!!)、あとは漠然とすごい権力だの力を手に入れて東京を火の海にするだのアホかあああっ!!しょぼいんじゃあああっ!!そんなモンで人が殺せるかっちゅーんじゃあああっ!!的説得力の無さ。あんな動機で本当に人が殺せると思ってるならこの舞台の脚本家とは絶対に友達になりたくない。だっていつ殺されるわかんないじゃん?で、更になし崩しなのが「殺し合い」をしてるはずなのに劇中誰も死なないでなんかイイ話で終了。子供騙しもいいとこである。
で、散々酷い事を書いた後で良かった点。
オープニングはアレだったが段々キャストもエンジンが温まってきたのか尻上がりに面白くなっていった(だったら最初っからエンジンかけようよ、というツッコミごもっとも)。テンポも良く場面転換もスムーズ。演出がよく芝居について勉強している感が伺える。大熊女史はもとより特に女性キャスト陣が光っていた。反面男性陣は微妙…。
照明、音響とも金のかけどころは間違っておらずアベレージ以上(選曲はセンスの違いかやはりいただけなかったが)。
トータルで「こういうものが見せたいの」というコンセプトは伝わるので観客は安心して見れると思う。さすが第13回公演。志の高さも見受けられるのでがんばって欲しい。
総評としては「アクションよしテンポよし小道具よし。チラシをなんとかしようぜ!!あと、ちょっと上演時間長いね」といったところか。
本日4/16が千秋楽。ご興味のある方は観に行ってはいかがであろうか。





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Last updated  2006年06月24日 22時53分28秒
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